DEAD LINE

2010-01-02 16:49:44 | バイク (ツーリング)


2010年1月1日
死につつあるバッテリーを無理やりたたき起こし、富士スバルラインへ。


カメラ機種名 SIGMA DP2
撮影日時 2010/01/01 13:29:29
Tv (シャッター速度) 1/2000
Av (絞り数値) 2.8
露出補正 0
ISO感度 100












中央高速に乗ったときは気温10度。
この季節としては比較的恵まれていたが、河口湖ICを出る頃にはスカブの気温計は0度を示していた。











スバルラインの入り口から富士の裾野が覗く。


カメラ機種名 Canon EOS 40D
Tv(シャッター速度) 1/800
Av(絞り数値) 7.1
露出補正 0
ISO感度 100
レンズ EF70-200mm f/4L IS USM
焦点距離 70.0 mm










4000メートルに届かんとする頂への裾野は、下界の平穏さをあざ笑うかのように荒れ狂っていた。


カメラ機種名 Canon EOS 40D
Tv(シャッター速度) 1/1250
Av(絞り数値) 7.1
露出補正 0
ISO感度 100
レンズ EF70-200mm f/4L IS USM
焦点距離 200.0 mm














先年末、片山右京氏を含めた3名のパーティーが遭難し、うち2名の犠牲者を出した富士。

昨今は単なる観光スポットという印象だけを人々に残しがちではあるが、この姿を見れば
さもありなんと思わざるを得ない。


カメラ機種名 Canon EOS 40D
Tv(シャッター速度) 1/500
Av(絞り数値) 9.0
露出補正 0
ISO感度 100
レンズ EF70-200mm f/4L IS USM
焦点距離 200.0 mm
















忘れてはならない。


我々が山に登るのではない。
登らせてもらっているのだということを。


カメラ機種名 Canon EOS 40D
Tv(シャッター速度) 1/250
Av(絞り数値) 9.0
露出補正 0
ISO感度 100
レンズ EF70-200mm f/4L IS USM
焦点距離 111.0 mm















正直な思いを言えば、片山氏がいつかこういう日を迎えてしまうのではないかという予測はあった。
その理由を明確にはいえないが、テレビで見る彼が冬の富士登山にのめり込んでいる姿は、「登山者」のそれではなく、
「冒険者」としてのそれに思えたからだ。


カメラ機種名 Canon EOS 40D
Tv(シャッター速度) 1/400
Av(絞り数値) 9.0
露出補正 0
ISO感度 100
レンズ EF70-200mm f/4L IS USM
焦点距離 200.0 mm





ただ、その問題と遭難後に浴びせられている彼への批難は全く別のものである。


山に登る者なら誰もが承知しているべきである。
全ての結果は自己責任によるものだということを。


片山氏が単独で下山したから、他2名の方が亡くなられたのではない。
二人は自分の意思でこの厳冬期の富士に登る事を欲し、そしてその結果不運にも遭難し亡くなられたのである。









山はいつもそこにあるだけだ。
だからこそ、尊く神々しい。


カメラ機種名 Canon EOS 40D
Tv(シャッター速度) 1/500
Av(絞り数値) 9.0
露出補正 0
ISO感度 100
レンズ EF70-200mm f/4L IS USM
焦点距離 100.0 mm




富士が見せる死を連想させるような自然の厳しさは、何故か自分には
生きる勇気をも与えてくれるような気がした。








2合目を過ぎた辺りから徐々に路面の白さが増してきた。


カメラ機種名 SIGMA DP2
Tv (シャッター速度) 1/80
Av (絞り数値) 7.1
露出補正 0
ISO感度 100







気温は-3℃。


カメラ機種名 SIGMA DP2
Tv (シャッター速度) 1/25
Av (絞り数値) 2.8
露出補正 0
ISO感度 100



スカブのスタンドも滑って役に立たない始末。
もはやノリだけで走れる状況ではない。

富士スバルラインは4合目の駐車場まで営業中とのことだったが、
今回はここで諦めることに。











富士が逆光により撮影困難となってきたため、より北上して山中湖へ向かう。


カメラ機種名 Canon EOS 40D
Tv(シャッター速度) 1/200
Av(絞り数値) 9.0
露出補正 0
ISO感度 100
レンズ EF-S10-22mm f/3.5-4.5 USM
焦点距離 10.0 mm










観光地としての富士がそこにはあった。
それでも尚その威風堂々とした姿は、やはり見る者の心を打つべき何かを持っているに違いなかった。


カメラ機種名 Canon EOS 40D
撮影モード 絞り優先AE
Tv(シャッター速度) 1/400
Av(絞り数値) 8.0
露出補正 0
ISO感度 100
レンズ EF70-200mm f/4L IS USM
焦点距離 85.0 mm












気温は依然として0度前後。
手がかじかんで、もはやレンズ交換もままならない。
山中湖の周遊道路も日陰部分には白いものが目立ち、なかなかスリリングな走行を余儀なくされた。

寒さに歯を鳴らしハンドルを握る手もおぼつかなくなってきたので、一時の暖をとることに。


カメラ機種名 SIGMA DP2
Tv (シャッター速度) 1/40
Av (絞り数値) 7.1
露出補正 0
ISO感度 100











ここから眺める夕焼けの富士もたいそう見事ではあったが、三脚を忘れた私にとってはまったく後の祭りの美しさであった。


カメラ機種名 SIGMA DP2
Tv (シャッター速度) 1/160
Av (絞り数値) 2.8
露出補正 0
ISO感度 200






この夜、中央道高井戸ICを降りた時は気温が9度まで上昇していたが、
それでも尚そのまま地元のスーパー銭湯にひた走らなくてはならない程、
全身は凍りついていた。













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7 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
新年 (ginger)
2010-01-02 20:58:23
あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。

富士に行かれたんですか!
山中湖と空の青さがヤバいですね(爆)

私も2週間位前に富士山一周してきたばっかですw
幸い私の時は-2℃でしたが;;

暖かくなったらリベンジ行きます?(笑)
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管理人 (みちろう)
2010-01-02 22:04:43
>ginger様

明けましておめでとうございます。

メーカーの別はあれ、超広角レンズは皆青空を
美しく写してくれますよね。このレンズも多分
にもれずいつも極上の青を出してくれます。中
央部分があまりにも青くなりすぎて、知らない
うちにPLフィルターが付いたままになってい
たかと焦ったほどですが…/(^_^;)

今年はこれでもまだ暖冬のおかげでなんとかス
カブでも撮影にいけましたが、日中でも0度以下
となるとやはりこの身には厳しかったです。
三脚も持たずに行ってしまったので、体の震え
がそのままブレにつながってしまい四苦八苦し
ました(笑)。

今年も何卒よろしくお願い申し上げます。
返信する
富士山 (しびすけ)
2010-01-03 08:37:10
日本一、霊峰と言われるように、
私のような登山者でなくとも惹かれる富士山。
やっぱり日本人には特別なんですかね。

それにしても氷点下、かつ凍結ですか。

すごい根性ですね(汗)

ワタクシ、もう少し暖かくなったら行こうかな、富士山。

返信する
元旦に冨士山 (吉谷)
2010-01-05 14:47:24
ありがとうございます!
いい富士山見せていただきました
若い頃夏に徹夜で上りましたが、9,5合目で嵐で断念しました
冨士山は厳格ですよ、許してくれない厳しさですよね
数年後隣の三つ峠からご来光を拝めました
私はその時肺を患ってしまいました
山は厳しい、真剣に登らせてもらわなくては、、同感です
その割には駐車場から無線でもって気もあります^^; 恥ずかしい、、  吉谷
返信する
管理人 (みちろう)
2010-01-05 23:23:11
>しびすけ様

>>やっぱり日本人には特別なんですかね。

富士山、やはり大きいですね。
私も最近は遠くから眺めるばかりで、綺麗な山
としか思っていませんでしたが、改めて近づい
てみると、荒々しく雄雄しい姿に圧倒されまし
た。前回はちゃんとした撮影をしていなかった
ので、今度は一眼レフと共に登ってみたいですね。

>>それにしても氷点下、かつ凍結ですか。

Uターンした時は「-4℃」を表示したんです
が、さすがに撮影している余裕はありませんで
した(笑)。4合目まで行きたかったなー。



>吉谷様

>>若い頃夏に徹夜で上りましたが、

夜出発で日の出登頂を目指すパターンですね。
非常にハード。私には出来ません(笑)。

>>数年後隣の三つ峠からご来光を拝めました

おお、三つ峠!富士山の名勝地として有名です
よね!ここの山小屋は「登山者」よりも、「カ
メラマン」の方が多いと聞きます。私も一度行
ってみたいと前々から思っているのですが…(^_^;)

山は本当に厳しいです。
今年も新春から各地で多くの遭難死が相次いで
いますが、この寒波、大荒れという予報がなさ
れているのにもかかわらず、こうした事故が起
きるのは残念としか言いようがありません。こ
れでは山登りは皆、「他人の迷惑を考えない自
分勝手な人間ばかり」と言われても仕方がない
ですね。救助に向かう方々の苦労や、遺族の無
念を思うと憮然としてしまいます。
返信する
遅ればせながら (サイファ)
2010-01-09 12:23:19
明けましておめでとうございます。

今年はみちろうさんと一緒にツーに行きたいですね~


片山氏の事故は、私も起こるべくして起こったと思っています。
事故の原因はただ単に準備が足りなかったから...
亡くなった方には申し訳ないですが、
装備だけでなく、体力、精神力、心構えの全てにおいて準備が足りなかったと思います。
それが片山氏との大きな大きな差となって自分に返ってきてしまった...

日常生活もそうですが、いかなる時も
敵を知り、己を知り、地の利を知らなければいけません。
負ける戦いは最初から挑んではいけないのです。
ましてや命を賭すような場面では...

気持ちを新たに今年も精進して参ります。

今年もよろしく~
返信する
管理人 (みちろう)
2010-01-12 19:20:32
>サイファ様

御挨拶が遅れました。
明けましておめでとうございます。

昨年、ついに「仕事納め」はございませんでした。
今年はさらに厳しい状況になりそうです…(-_-;)

昨日、NHKの「わたしが子どもだったころ」という番組に
三浦雄一郎さんが出ていました。
77歳を過ぎて尚、片足に2.7キロずつのパワーベルトを巻いて
普段の生活を送っているそうです。
まったく脱帽です。

私も気持ちを新たにより一層の精進をめざしてがんばります。

今年もどうぞよろしくお願い致します。
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