間を埋めました。

2008-09-12 00:49:31 | 山と道具


なんだか急に秋めいてきました。


今年は9月の残暑が厳しいだとか、台風が発生するなんてお話も聞きましたが
本当なんでしょうか。


昨日の朝家を出た時は少し肌寒いほど。
頭に浮かんだのは、「山はもう寒いだろうな」ということです。
関東の市街地で朝がこれほど涼しいのであれば、山のそれはもうかなりのものでしょう。


夏は何とかあのニセ30Lで乗り切りましたが、秋のアルプスはさすがに無理なはず。



どうしようかな。。。






























即日解決。







だって、自分でもザックの選び方を書いててヤバイなヤバイなって思っていたところにこの涼しさ。
ついつい足が登山ショップに向かってしまいました。






オスプレーの「タロン 44」です。



容量は名前通りの44L。











これで、



モンベル :65L
オスプレー:44L
ミレー  :28L(後にメーカー公表値28Lであることが判明しました)


ついに「間抜け」の汚名返上です。





いや~、今回も相当悩みました。


サック選びの記事を書いてからかなり自分の中では整理出来ていたつもりですが、
やはりこのミドルクラスは一番種類が充実していることもありなかなかこれといっ
て絞ることができません。



1時間半近くひたすらザック売り場の前に立ち尽くしてしまいました。







まず、容量です。
正直、今回の44Lもちょっと大きいかなって思います。







最初に目をつけたのは、
モンベル「チャチャバック35」。
(名前の由来は北方四島・国後島最高峰の爺爺岳(ちゃちゃだけ)からだそうですね)






これは本当に良く見かけます。


実際に手にとって見ると、とにかく良く出来ている。
外からアクセスできるポケットの数が多く、チェストハーネスやバックの
骨組みもしっかりしています。


今までの私の失敗登山の経験から、いろんな「ああ、これは便利だな」、
「これは良く考えられているな」という想像が後から後から浮かびます。


モンベルは65Lでも使っているので背負った感じも慣れたものです。
共通した機能も多く扱いやすい。
デザインも良いし、なんといっても安い。


これで1万ちょっととは驚きです。


なるほど確かに売れるわけだなと納得。









というわけでもう最初の10分でこれにしようと心が決まったかに思えたのですが、
ここからが長かったのです。








確かに35Lは「山小屋泊専用」なら正にベスト。
多分冬も含めてオールシーズンで使えるサイズでしょう。


この点では私の書いた記事に間違いは無かったと思います。


しかし、私の山登りは半分が撮影登山でもあります。



つまりあのデカイ一眼が常に付いてまわることになります。


あれって、手に持っているときはそうでも無いんですが、
いざザックに入れるとなると相当にかさばります。


山の天気は変わりやすく突然の土砂降りも考えられます。
或いは急な岩場で、どうしてもカメラを収納しなければならない場合もあります。
そんな時カメラバックごと「ガスッ」と突っ込んでも余裕なぐらいのスペースが
欲しいのです。


実際最近は、カメラバックはザックに入らないので、タオルでくるんで突っ込んで
いますが、カメラにとってはちょっと不安もあります。


ということで、ワンサイズ大きい「チャチャバック45」にしようと思ったのですが、
ここであることが気になりました。


「チャチャバック45」の重量は1900g


私の所有しているグリーンモンスター、「エクスペディションパック65」が2200g


たった300gしか変わりません。


因みにワンサイズ下の「チャチャバック35」の重量は1600g
それでもグリーンモンスターとの差は、





500mlペット1本分+α


    
















望遠ズームレンズ1本(630g)









うーん、ちょっと微妙。










モンベルは平均して他のメーカーに比べて「重い」のです。







軽量化にも様々な方法がありますが、とにかく最近は強くてしかも軽い糸で縫われ
ているものが多くなったということ。


使われている素材もより薄くしかも強度のあるものが出てきているので昔に比べて
ずいぶん軽くなったというのです。




しかし、一方で薄い生地は厚いものに比べてやはり剛性に不安が残ります。



また型崩れなどの心配もあるため、パッキングにも気を使わなくてはなりません。




その点、モンベルは一つ一つかなりしっかりとした生地が使われています。
特に「チャチャバック」シリーズなんかはもうベストセラーですし、メーカーでもほとんど完成形
に達しているとの判断からこれ以上の改良は無用とされているようです。






「軽さ」を選ぶか、
「剛性」を選ぶか。







どちらも山登りにとって非常に重要なポイントです。


この究極の選択で1時間があっという間に過ぎてしまいましたが、
結果から言うと、



今回は「軽さ」を取ることしました。




目的はあくまでも山小屋泊専用(日帰り含む)のザック。



特に厳しい状況での使用は考えづらく、私の最も心配な「体力面」を
最優先でサポートできるのはこの「軽さ」だと判断したからです。









ということで今回選んだオスプレーというメーカー。




このメーカー、確かに山ではよく見かけるブランドです。


特に担いだときのフィッティングの良さは折り紙つきとの評判で、
実際に担いでみるとリピーターが後を絶たないというのも頷けます。


ただ個人的にはデザインとか、色、特にパステル調の明るい色が多く
ちょっと男性が使うにはどうかな?という印象。


本音を言えば「遠慮したいなぁ」って思っていたのですが、
「軽さ」を優先すると、どうにも無視できない。


とにかくどれもこれも軽いのです。





因みに私が購入した「タロン 44」。



重量は1100gです。




同等のサイズの「チャチャバック45」が1900gですから、
その差は800g

さらにワンサイズ下の「チャチャバック35」でも1600gですから
如何に「タロン 44」が軽いかおわかりでしょう。


「エクスペディションパック65」との差に至っては、
なんと1100gもの違いがあるのです。



ではその「タロン 44」の御紹介。




登山ショップでは「山小屋泊」「非難小屋泊」という評価でしたが、
メーカーでは「アクティブパック」という位置づけらしいです。


といっても?って感じですが、要するにクライミング用の軽量ザックを
登山用に近づけたというニュアンスのものらしいです。





徹底的な軽量化はまずこのショルダーとチェストハーネスに見られます。



非常に薄く、ちょっと登山用としては弱すぎる気もします。



特に重量が増した時、



肩に食い込んで苦しいのでは?という疑問がありましたが、
店員さんの話では10kg程度であれば、何も問題ないとの事。



本当に?



もしそれが本当なら、私の山小屋泊装備だと、重くても冬で大体8キロ前後。
カメラ、三脚という条件を考えても10kgを出ることはまずないと思います。


オプションとしてショルダーにつけるクッションが出ているので
万が一きつかったら考えましょう。





生地は明らかに薄いです。



正直パンパンに詰めた状態で倒木をくぐる場合や、岩場を下る際に引っ掛けたりするのが
ちょっと怖いので注意が必要だと思います。


これは実際に試してみなければわかりませんね。




実は軽さ以上に私を夢中にさせたのはこの洗濯板仕様のバックパネル。



ファイバーグラス製トラットとアルミニウム製ヘッドレイルでまわりがガッチリとサポートされているので、
見た目を大きく裏切る剛性感があります。




背負ったときの快適さと言ったらちょっと言葉になりません。











外面があっさりしている割に細部にわたって非常に高機能であることも好感のもてるところ。









特筆すべきはザックの絞りが非常に合理的にできるので、






極端な話こんな風にぺちゃんこの状態にすることもできます。
(本当に洗濯板ですね)




これの何が有利なのかというと、


ザックのパッキングは基本的に重いものが上に来るようにしなければなりません。
しかし、パッキングの状態がゆるいと重いものは当然下にずり落ちてしまいます。


これを防いでくれるのがこの絞る機能です。
しっかりと締め付けてくれるので隙間をなくすことが出来ます。


絞り機能が優秀だと、多少のオーバーサイズでも苦になりません。







しかも、このサイズでちゃんと下からもアクセスできるので非常に便利です。




正直モンベルや、ミレーのような「華」は無いですが、
使い勝手では勝る部分も多くありそうです。




「軽さ」と「剛性」の選択。


吉と出るか凶と出るかは実際に行ってみないとわかりませんが、
なんだかいい予感がします。



今回お世話にたったショップは「好日山荘 池袋店」。



「さかいや」に続いてついにメンバーズカードを作ってしまいました。






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6 コメント

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ザック (しびすけ)
2008-09-12 09:56:16
登山用ではなんですが、
キャンプツー用にひとつほしいなぁなんて漠然と思ってます。

ん、なかなかザックひとつにしても、
選び方は難しいんですね。

バイクという点からすると、
軽さより剛性ですかね?

返信する
いいなぁ (つか)
2008-09-12 23:49:17
オスプレーいいなぁ~!
うらやましぃ~。
返信する
管理人 (みちろう)
2008-09-12 23:58:13
>しびすけさん

いやいや、我ながらここまで悩む人間も珍しいと思い
ます。店員の人にも笑われましたから。。。

バイクや車での移動ならこれほど悩む必要は無いと思
いますが、私は本当に体力が無いんですよ。いつも誰よりもつらい思いをして登っているという自負(?)
があります。だから荷物の重量は大げさでなく死活問
題なんです(笑)。


セローのようなオフ車ならザックでツーリングもあり
ですね。ちょっと憧れます。
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管理人 (みちろう)
2008-09-13 00:30:39
>つか様

「間抜け」ブラザーズ、コンビ解消させていただきま
す(笑)!

「ミレーの28Lと、モンベルの65Lです。」って店員さ
んに話したら、「それはそれは。大変だったでしょう
(笑)」と言われてしまいました…orz


オスプレー、やっぱいいね!
デザインは俺的にイマイチなんですが。

こんな軟そうに見えて、アイスツールホルダーも完備
してるし、バックカントリースキーまでこなせるそう
です。やるやらないはまた別の話ですし、ピッケルの必要な登山も今のところ考えていませんがね(笑)。


でも、つかさんは一番下が30L台だからぜんぜん良い
っしょ。奇数の「3,5,7」で揃えたほうが偶数の
「2,4,6」でそろえるより効率良いみたい、多分。
慣れれば50L台でも、テント泊いけるらしいですら。


冬は…あれで火星まで行ってください(笑)。
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50かぁ~。 (つか)
2008-09-15 00:40:26
難しい選択だなぁ~。

1泊でテントか山小屋かで30Lか70Lって所なのは分かるんだけど
50Lって難しい。。。
一応一番下は実は16Lって持ってて
ベースキャンプ張って行動するとき用のサブザックがあるんだよね~。
んで、更に日帰りに便利な20Lも持ってたりして。(笑)
ってか100Lは今度の宇宙旅行のときに使うことにします。(笑)
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管理人 (みちろう)
2008-09-15 18:19:43
>つか様

いっぱい持ってますね~(笑)
じゃあ、奇数も偶数も全部集めれば良いってことですね。

ショップの人と話してて、大体2年ぐらいで3種類の大
きさに落ち着きますよって言ってました。俺は富士山
から数えて丁度2年だからこれで落ち着くはずです(笑)。

宇宙旅行、良いものになるといいですね。
俺も日帰りでちょっと宇宙を覗いてくるかな(笑)。
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