不定期シリーズ 「山登りに必要なもの」①

2008-08-26 21:59:24 | 山と道具



自分の中では「登山」というとなんだか分不相応な感じだし、照れもあります。

ですから人に尋ねられると専ら「山登り」とか「山歩き」と言ってしまいます。
実際に、まだ山を地図になぞって歩いてるだけですし。


最初に登った山は夏の富士山でした。
丁度2年前のことです。


一人で山小屋一泊プランのバスツアーに申し込みました。
お昼休みに職場のPC端末からツアーサイト見つけてそのまま
「ポチッ」っと押したのです。


本当に思いつきでしたことなので、知識はもちろん装備も無しです。
当時はリュックサック一つ持ってなかったので、さすがにそれだけは
買いに行きました。神田のVictoriaです。


だだっ広いフロアに店員さんもまばらでしたので、勝手にデザインだけ
で決めてしまいました。結果的に、いま一番活躍しているザックがその
時のものなんですが、今となってはもうちょっと勉強してから、或いは
店員さんに相談してから買えば良かったと後悔しています。











靴はくるぶし丸出しのナイキ製ローカットスニーカー。




右足は穴が空いていて親指が飛び出しています。







野外フェスで使用してもうボロボロの状態でしたが、当時運動靴は
それぐらいしか持っていなかったので仕方なしに履いていきました。


雨の予報は無かったのですが、富士山に登ったことがある知人が、
カッパはしっかりしたやつ持っていったほうが良いと、登山用の
カッパを貸してくれました。正直借りるの面倒くさいぐらいに思って
いたのですが、結果的に、借りていなければ寒さで死んでいました。











服装は

綿のTシャツにタイトジーンズ

(両膝に穴あき・・・)

























なかなか恐ろしい奴ですv(-_-;)v















余談ですが、私は寝坊のためこのツアーバスの出発時間に1時間近く遅刻したことも付け加えておきましょう。

あの日、うだるような暑さの中、新宿のど真ん中を。
2Lの水と食料、その他諸々不要な持ち物でパンパンに膨れ上がった重いザックを背負って全力疾走していたのは私です。





( ̄ー ̄)┌~ フー






全行程で快晴に恵まれ、頂上でご来光もしっかり拝んできましたが、
今となってはただのビギナーズラックだったとしか言いようがありません。


でもこれも何かの縁でしょうか。
無事に帰ってきて、当時の職場で富士山に感動したことを話していると、
それを聞きつけた登山を趣味としている人達からお誘いを受けたのです。


私はこうして山に登る楽しさを少しずつ感じるようになっていったのですが、
それでも、「装備」に対しては相変わらずの無頓着さでやってきました。
だからこその失敗は数知れず、このブログをお読みの方々にはもうお馴染みの
ことでしょう。


こんな失敗だらけの私が書くのもおこがましいのですが、
「自分もちょっと登ってみようかな」という人のために
自分の失敗を元に、ある程度「これは必要だな」と思えることや、
「こんな事が役に立った」とか、「まるで駄目男でした…orz」
みたいなことを紹介していこうと思います。

これは自分のための備忘録でもあります。








さて、



山登りでまず、必要なのは何でしょう。


















何でしょう?






















それは山です。
登りたい山。


まず、これが無くては始まりません。













山登りは基本的に疲れます。






疲れない人もいますが、

※疲れない人














私はすごく疲れます。

※すごく疲れる私


















そんな疲れることになぜ夢中になれるのかと問われれば、




そこに登りたい山があるからです。






私の最初のそれは富士山でした。




確かに取っ掛かりとして富士山ほどこれに適した山は無いかもしれません。
3000メートルを遥かに超える山ですし、その眺望ときたらもはや日本のものとは思えません。
いろいろなツアーもありますし、交通の便にも不自由しません。
登山道もしっかり整備されており、そのうえシーズン中は24時間登山者の列が続いているので
遭難しようとしても簡単には遭難できないでしょう。
夜は登山者のヘッドライトが照らす道筋が頂上まで続いています。
下山時に自分がどの登山口に下りたいのか名前さえ覚えておけば、地図も必要としません。




しかし、だからこそ私のような恐ろしい格好で登ってしまう人も出てきます。












富士山は3000メートル超の山でありながら、




日本有数の観光地でもあるわけです。









六本木と同じぐらい外国人で溢れています。


しかも彼らは5度以下の風の中を半袖で登って行ったりします…
夜にですよ?












山小屋でぎゅうぎゅうに押し込められ、それだけで「二度とごめんだ」と思う人
もいるでしょう。



3000メートルを超えるということは高山病になる危険性も否定できません。
酸素濃度が薄くなるので、頭痛、めまい、眠気など体力ではどうにもならない問題も
出てきます。


しかも一度症状が出てしまうと、下山する以外に快方に向かうことは無いと聞きます。


私は運良く高山病にかかったことは無いのですが、先日の白毛門登山で味わった
ハンガーノックのつらさは半端ではありませんでした。
下山した翌日も体調が回復しなかったほどです。


山の上で体調が悪くなっても、基本的には自分の足で降りてこなければなりません。
山の中では全て自分自身の責任において行動しなければならないということです。


そして、それは山選びについても同じだと私は考えています。
自分が「登りたい!」と思う山でなければ、何かと他人任せになってしまうし、
それは結果として事故に繋がりやすいと思うのです。


連れて行く方にもそれなりのプレッシャーが掛かります。
登るからには山の楽しさを味わってもらいたいと望んでしまいますし、結果として
それが無理をさせてしまう可能性もあります。
重度の高山病にかかるのはグループ登山の方にこそ多いと聞いたことがありますが、
その原因はそんなところにもあるのかもしれません。


そんなわけで、登山に必要なことは、まず「自分が登りたい山」を見つけることです。
そして出来れば「連れて行ってもらう」のではなく、自分で登りに行ってみることです。







また、「連れて行ってもらう」人も




山での行動は全て自己責任であるということ



を肝に命じておいてください。



そうすれば、自ずと服装や装備にも興味が出てくるでしょうし、
そうなればショップや経験者にも具体的に必要なものを尋ねることが出来るようになります。


「××山に登りたいんですが、何が必要ですか?」
みたいな質問も良いかもしれませんね。

彼らは喜んでこっちが聞いていないことまで教えてくれるでしょう。



実は装備集めからハマる人もいるかもしれませんが。





では、その装備は何が必要なの?というお話に続きます。
不定期で。






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4 コメント

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まったくです。 (疲れ知らず&オモロなつか)
2008-08-31 14:06:12
まったくです。

この続き、いろいろな人に心構えとして読んでもらいたいものです。

加えて、自分らがテケテケだった頃を
よく思い出させてもらえる所が
余計面白くさせてくれます。(笑)
返信する
管理人@テケテケ (みちろう)
2008-08-31 15:37:45
>疲れ知らず&オモロなつか様

いきなり11月の北岳を登ろうとしていたオモローな
二人組みがいましたねぇ…(笑)

これ、自分でも書いてて「なるほど」と思う点が
ありました。尾瀬までジーンズで登っているとは(恥)。
ベストジーニストでも狙っていたのだろうか…orz
返信する
管理人 (みちろう)
2008-08-31 15:43:48
>つか様

そうそうなんかきょんさんの情報だと、ヒゲ○べさん、2週間連続で富士山に登ったらしいよ(笑)!

1週目は会社の同僚と、2週目はN口さんと登ったらしいです。
もしや高山病克服?&そのうれしさ自慢で2週連続?
ウケるわ、とにかく(笑)!
返信する
オーモロー! (つか)
2008-08-31 22:47:51
ここにもいましたかオモロな方が。(笑)

流石に違う山登りたいよなぁ~。

人がいいというか優しいというか。。

そんな素敵なところがヒゲさんなんですね♪
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