井沢満ブログ

後進に伝えたい技術論もないわけではなく、「井沢満の脚本講座」をたまに、後はのんびりよしなしごとを綴って行きます。

聖家族

2013年06月01日 | ドラマ
私は、さまざま多様な政治的立場、信条を持つ人たちが見るテレビドラマを
書くことを主な仕事にしているので、ふだん、なるべく素で政治を
語ったり、ご皇室のことを述べたりしないように心がけている。

脚本に政治的信条を込めるごときことはしないし、作品をプロパガンダとして
使うのは作品を自ら貶めることだと考えている。
作品以外のブログなどでも、あまり肉声で信条を語りすぎては、
作品を先入観で見られることもあろうかと、普段の発言は控えめにしている。

しかし、そう言いつつ、従軍慰安婦、防衛など、これはどうしても言わずにいられない、
ということはつい書いてしまう。

「真相報道バンキシャ!」では、テレビという、それだけで
ある縛りが前提にあるのと、もらえる時間が1トピックに数十秒という
短さで、しゃべり過ぎるということはない。
それでも、控えめに控えめに喋ったことがネットで「祭り」になったりすることも
あるので、人が喋らないことを、喋ってしまう傾向は
あるようだ。実のところ、テレビのコメントを見ていると、首を傾げることも
多い。きれい事、虚偽が少なからず、テレビ現場の制約の多さを知ってはいても。
それで、つい自分の時は注意しながらも、真実過ぎることを言ってしまうこともあり
・・・で、私をテレビで喋らせようかと思ってくれるところは
余りない。能力の無さもあるのだろうが、政治にも歴史にも思慮浅く、
テレビの枠からはみ出ず、軽く喋っている頃は、けっこう声もかかっていた。
「真相報道バンキシャ!」は結構お付き合いが長く、当初は
月1回とか2回の出番だったのがだんだん、少なくなり今は
いつしか年に1度か2度。

秋篠宮家のことを、両殿下につかの間ながらお目にかかったこともあり、
ちょっと続けて書いてしまったのは、悠仁さまが私の目下の
アイドルで目が離せず、つい話題に挙げてしまう、というのも
ある。

悠仁親王びいきに加え、秋篠宮文仁親王、紀子妃が、真摯に
お仕事と子育て、そして神事に取り組んでいらして、
それにもかかわらず、華々しい東宮ご夫妻の影に隠れ、
またあらぬ誤解も受けていらして、それが残念でもあり、
だからふと書いてしまった。
しかし、分かっている人、見ている人は見ているもので、
普段さして皇室に関心も見せないテレビ関係者と話していたら、やはり
秋篠宮家の公務における真面目さと、神事を疎かになさらないさまは、
ご存知だった。

皇室には祭司と公務と皇室外交の3本柱のお仕事があるが、
それと共に不文律で、国民がお手本とするような家庭を
営まれるというのがある。

秋篠宮様は悠仁さまにもう相当厳しくていらっしゃる気がする。
私など、もしお付きでそばにいたら
「と、殿、若はまだ、いとけなくていらっしゃいまする。
なにとぞ、お手控えを!」と、おろおろと平伏しそうな?

ジョークはともかく、厳しいだろうとは想像する。
それでも安心なのは、庭にマーラーたちが、きょとんと放し飼いに
なっていたり、ワニガメが這っていたりする、大らかな環境に
いらっしゃるのと、お母さん、年の離れたお姉さん二人、と
緩衝帯になれる女性が3人もいることだ。

お母さんといえば、英語とドイツ語が堪能、書が流麗にして絵画は玄人はだし、
和歌はお上手で、読み聞かせの絵本はご自分で翻訳なさり、幼い頃の
娘さん二人の洋服は手作りで・・・
もしドラマで描いたら「こんな完璧なお母さんなんて」とブーイングを
浴びること必須。しかも仕事は、時に事前の勉強の必要な、
気の張るところばかり。出産子育て家事の采配、
家計の切り盛りと日常ベースのお仕事の合間に、外務省他のご進講でお勉強、
その合間を更に縫いながら御茶ノ水女子大で博士号取得。
福祉に関心をお寄せで手話が出来る。

「花嫁の父」というドラマで聾唖のヒロインを描いたが、悠仁さまが
もし、お母さんから手話を学ばれ、将来皇太子、天皇陛下として
壇上でお話になられるとき、手話を併せて用いられたら、
どんなにか聾唖の方たちに励みになるか、またお母さんも喜ばれるだろう。
身体の不自由な人達の泳ぎに、腰をかがめて寄り添っていらっしゃる
秋篠宮と紀子さまの写真を拝見したことがある。
上辺ではない心を感じた。
被災地にもひんぱんにお出かけで、それも通り一遍ではないことが
お訪ねになる場所の選択で解る。日帰りで十分なのに、お泊りに
なるほどのお気構えだ。

女優はスタジオという埃っぽい現場で、夏でも顔には汗かかず、
そそとしていなければ、ならぬこともあり、その大変さは身近に
知っているけれど、人の視線を浴びることが前提の立場なら、
身体の緩みや肥満は「プロ」として恥。西欧の王室の女性も、
義務の一つと心得て、非常に厳しく節制なさるが、おそらく
どの王室を持って来ても、紀子さまほど
働いて子育てをなさって、美容にも手を抜かず、学びもおさおさ怠らず、
という方はいらっしゃらないのではないか。

書きながら、凄さに改めて驚く。東宮には数名いるという養育係さえ
悠仁さまには、ついていないと聞いて絶句した。公務にお出かけの時は、他分野の
職員にお預けになったりされているのであろうか。
紀子さまは実家とのけじめを、きちんとされている方なので
実家にお願いというのもなさらないような?

しかし皇族のご公務の大半をご夫妻で担われているわりに、
職員の数も、護衛も呆れるほど少なくて、
なんで? と思う。むろん、決まりに従って全てはなされているのであろうが、
秋篠宮家を清貧に押し込めて、窮屈にさせてはいけない。
文仁親王、悠仁親王と皇位継承権を持つ男子お二人もいらっしゃると
いうのに、特例で何か対策は立てられないものか。
悠仁さまと伊勢神宮へ赴かれる際の、護衛の手薄なことに、驚いた。

もっとも秋篠宮は宮家の少ないことを「国費をいたずらに費やさなくてよい」
と、おっしゃるような方なので、本当にお困りにならない限り
お金はお受け取りにならないと思うが、こういう方にこそ
国費は豊かに使っていただきたい。それに、激務は増すばかりで
職員の数を大幅に増やすことは必須事項である。
はたで見ていてさえ、回すのが大変なのが解る。

ということなど慨嘆しながら拝見しているのであるが、
悠仁さまは、お姉さんにも恵まれていらして、女きょうだいが
二人もいると、女性に対して過剰な理想化をしたり、期待をしない。
異性へのバランス感覚が幼い頃から涵養される。
・・・と下世話なことを言い過ぎたが、年齢が離れているのも
いい。情緒が落ち着いてから弟に接することができる。
佳子様は教育学部で、悠仁さまの家庭教師をお勤めになることが出来る。
眞子さまは、ICUのご卒業で母、姉二人共に語学がご堪能。
悠仁さまはお家にいらっしゃりながら、
皇室外交の下準備が出来る。
眞子さまは、ご両親の補佐をなさりつつ、最近では単独の公務をなさり、
弟君に将来助言やサポートが出来るお立場。
お父さんはむろん、こちらは理系の博士で有栖川流書道の伝承者。
歌に書に絵画に福祉に学問に語学に神事に、と百花繚乱であり、
皆さん、見目麗しくなんて出来すぎなんだろう。・・・と思うご一家なのであった


・・・・・しかし、秋篠宮家に関しては少々語りすぎたようだ。
とうぶんお休みして、またガリガリ君の話題にでも戻ることにしよう。


6 コメント

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Unknown (くおん)
2013-06-02 07:12:59
井沢先生
 ご皇室及び秋篠宮家について、ご記述くださりありがとうございました。一人でも多くの方に読んで頂きたいです。
 ですが、先生のお立場上、特にメディアでは気を使われる背景は容易に想像できます。ご無理にならない程度でいつかまた発信して頂けたら嬉しいです。
 先日、知人が法事の席で団塊世代の方から言われたそうです。「あなたは(次男)いつも長男を立ててるから偉い。それに引き換え、秋篠宮は・・・」と続いたそうです。このような場に遭遇したら、先生のブログをお見せする事を知人にお勧めしておきましょう。
 一般庶民レベルでしか、ご皇室を見れない人はまだまだ多いですし、タブー視された話題が目立たぬよう、意図的に秋篠宮家の報道が控えられているようで、悲しい状況です。紀子妃殿下のご公務でのスピーチの動画を拝見したことがあります。10数分にも及び、立派な会場の壇上で、原稿を目で追われることなく話し終えられました。全て手話を付けてです。内容も、その大会の歴史と意義を紹介し参加者を励まされる愛情に満ちたもので、そのお姿に心が震えました。
 〇宮妃があろうことか、和歌に差別用語を詠まれた時も、ある意味で心も体も震えましたが・・・
 公に出すべきもの、控えるべきものが逆ではないかと、危惧しております。
 秋篠宮家がお抱えの重責とご負担は、気楽な私共には計り知れないものですが、なんとかサポート体制が充実されるよう、安倍政権には、大きな期待を寄せています。
 長文、失礼致しました。これからもブログ楽しみに拝見いたします。
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心強いです。 (莉紗)
2013-06-02 18:54:44
初めて貴ブログを拝見しました。
私は2、3年前から皇室の状況に興味を持ち、
マスコミが報道する内容との齟齬や、また異様に持ち上げたり、あえて報道しないような皇室関係報道に憤ったりする、いわゆる駆け出しの
「キジョ」ですが、ブログを読んで、
TV業界で活躍する方のなかでもきちんと実情を把握して、あるべき姿を意見できる方がいらっしゃるのだなと安心する思いでした。

皇室について公に意見することはまだまだ遠慮や、様々な関係への配慮を要すると思いますが、真摯に努力する方が報われるようであってほしいと願っています。
また、TVなどでは特に言いにくい事でしょうが、日本のかけがえのない皇室を弱体化させよう、消滅させたいと願う人々がいるという危険性ももっと多くの方々に自覚してもらいたいなと思います。

お仕事にマイナスが出ないように気を付けて、これからもたまに明晰な皇室論をお聞かせください。
ありがとうございました。
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ありがとうございました。 (霧絵)
2013-06-02 20:28:05
しみじみと、心洗われるお話をありがとうござました。
無私の心でおつとめになる紀子様のお姿に
いつも励まされております。
これからも、ご無理のないところで、情報発信を
お願い申し上げます。
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初めまして (蓮ね)
2013-06-02 21:30:29
私も秋篠宮様御一家は日本の宝だと思います。
あのご家族を拝見していると心が和やかになります。
今の皇室の状況を見るに秋篠宮家にとっていかほどのご苦労がおありかと
一庶民の私にすら
想像出来るようです。井沢先生のコメンテーターとしてのご意見はいつも痒いところをかいて頂けるような気持ち良さをもって拝見しておりましたが、最近こちらのブログにお邪魔するようになって、その理由が良くわかりました。
私は悠仁様のガードをもっと厳重にして頂きたいと切に考えます。
今の日本にあって
宝玉のような、大切なお方です。
秋篠宮家に更なる安らぎと繁栄が訪れますよう、日々祈っています。携帯からの投稿、読み辛さはお許し下さい。
井沢先生のとても興味深い内容のブログ楽しみにしています。
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初めまして。 (五十嵐)
2013-06-03 10:27:36
秋篠宮家は国民のお手本になられる素敵なご一家だと思います。ただ、皇室への無関心層が多い上に、誰もが目にする事の出来るテレビでの秋篠宮家の情報が余りに少ないために、悲しいかなそれを知らない国民が多すぎます。〇宮が微熱、〇宮がマイコプラズマらしい、みたいな情報は正直どうでもいいのです。

秋篠宮殿下はロマンスグレーどころか、まだ若いうちに髪の毛が真っ白になってしまいました。きっと庶民には想像もつかない大変なご苦労があったんだな、と思うと心が痛いです。

悠仁様が、健やかに育ち、秋篠宮ご一家に暖かい陽があたることをいつも願ってます。長生きして悠仁様が天皇陛下になられる日をこの目で見られたらな、まあ叶わぬ夢か。。

なんだか話がとっちらかってすみません。


満さま、秋篠宮ご一家に陽をあてて下さり、ありがとうございました。 勇気を持って真実を伝えて下さり感謝の気持ちでいっぱいです。

ありがとうございました。


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Unknown (iyasaka)
2013-06-03 13:05:03
秋篠宮家への愛情にあふれた心温まるブログですね。
「真相報道バンキシャ!」に出演されていたようですので一度同系列の「たかじんのそこまで言って委員会」に打診されては如何でしょうか?あの番組なら発言をカットされたり、故意に捻じ曲げられたりの心配もないのではないでしょうか。
出演者には保守の論陣を張る津川雅彦氏もいて、皇室には概ね敬意を表した構成ですし。ただ準レギュラーの竹田某氏は何故か秋篠宮家には一切言及されないので井沢さんにその旨問うて欲しい思いもあります(笑)
いずれにせよ、メディア側の人からのこういった発信は嬉しい限りで出来るだけ広がっていって、みんなの認識が変わる事を望んでいます。
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