たかたかのトレッキング

駆け足登山は卒業、これからは一日で登れる山を二日かけ自然と語らいながら自由気ままに登りたい。

(続)金峰山

2022年01月26日 | 心に残る思い出の山

続き

稜線に出ると一気に視界が開けた。長い樹林下の後だけに感動は大きい。千代の吹き上げを越えれば五丈岩は指呼の間で有るがその間が曲者で夏で有れば岩と岩の間に道が有り其処を辿ればいいのだろうが雪が覆っていてウッカリ踏み込めば岩の割れ目に落ちてしまって出られなくなってしまう。しかも所々凍結しているので嫌な感じだ。少しづつ大きくなる五丈岩を励みにしながら一歩一歩慎重に前進した。

9時10分に入山して14時ちょうど金峰山頂に到着\(^o^)/

好天では有るが雲の多いこの日、本来ならば眺められるであろう富士山や南・北アルプス山群は残念ながら姿はなく八ヶ岳が影絵の様に見えるのみ。だが今、怪物の様な五丈も有る岩の塊を目の前にして私は完全に興奮状態の中に居た。

   

前になり後ろになりしてきた男性二人が到着

私 「エッ!登るんですか?」

ポニーテールのお兄さん 「ええ、ちょっと行ってきます」

ポニーの連れの男 「落ちる瞬間をカメラに収めてやって下さい」

ポニーは苦笑して岩に取りついた。三分の二程行ったところで動きが止まった。手がかりが無いらしい。一旦、途中まで降りて別の場所からアタックを試みるが其処も駄目で結局諦めて戻って来た。連れの男が変わって登って行ったがやはり其処迄。

   

見ていた雄さんもとうとう動き始めた。他人の時は笑って見ていた私だったが主人となるとそうはいかない。「あ・あ・あ~また一段上に上がったぁ~危ないから戻って~~~」

         

と、言いながら・・・少しばかり私も真似事を

 

奥は瑞牆山

一番乗りで小屋に到着。未だ若いオーナーが2階に通してくれて1番・2番を指定してくれた。何と羽毛布団、小屋も変われば変わったものである。炬燵で受付をしていると山頂で一緒だった男性二人に続き別の登山者が三々五々集まって合計12名、大きな炬燵は楽しい語らいの場所になった。

奥さんに会った事がある、昨年10月、浅間山か黒斑山に行きませんでしたか?」と八王子からやって来た男性に声を掛けられた。一言、二言 言葉を交わしたらしいのだ。私は全く覚えがないが時期と場所が一致しているのだから間違いないのだろう。

18時、若いオーナー一人で作ってくれた食事を戴きながら

横浜の男性「結婚してるのか?」  オーナー「何で?」  女性「さっき家の娘にって言ってたわよ」  オーナー「今年ここの林と結婚しました」と照れる

その言葉に「それはオメデトウ」と祝いの言葉が飛び交う。思わずオーナー、奥の部屋から「今日はこれで一杯やりましょう」とドでかいワインの瓶を持って来た。彼はキヨシさんと言って日の出町出身。甲武信にアルバイトを5年間やった後お金が無くなったのでこの小屋にお願いして働いている内、小屋の娘さんとの間にロマンスが生まれたとの事。

19時近く、ふと外を見ると窓越しに瑞牆山は既にシルエットになっていたが日本で日照時間が一番長いと言うこの辺りは未だ昼の空。

ポニーテールはたっぷりアルコールを飲まされて夕食も取らず早々に寝てしまったが私達はワインを傾けながら山談議に時を忘れた。

今日はこの辺で、翌日の山行記は明日に続きますのでコメント欄はお休みします


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