たかたかのトレッキング

駆け足登山は卒業、これからは一日で登れる山を二日かけ自然と語らいながら自由気ままに登りたい。

心に残る思い出の山 東篭ノ登山~西篭ノ登山

2021年07月24日 | 心に残る思い出の山

H11・8

天気上々。車坂峠から兎平駐車場へ向かう林道はヤナギランの最盛期だった。

 

登山道に歩を入れれば周辺は唐松林の芳しい香りが何処からともなく漂い身も心もグリーンシャワーを浴びて何とも清々しい。二度目だが私の好きな道である。

 

登山道の両側にはマツムシソウアザミの花が咲き逸早く秋の訪れを告げていた。

高峰高原を背に

イワインチン

たいして歩かない内に針葉樹林帯を抜けガレ場に出ると西方に雲を纏った北アルプスの山並みが望見された。足元には黄に輝く花々が徐々にその数を増していく。「何と言う花かしらね」と首を捻っていると登山者の中には快く教えてくれる人が一人や二人いるもので高年の夫婦が「こちらがコキンレイカ、こちらがイワインチンですよ」と教えてくれた。

30分程で着いてしまう東篭ノ登はもうアキアカネの遊び場で登山者の頭上を何食わぬ顔で乱舞している。右へ行けば水ノ塔、左へ行けば西篭ノ登。今回は左へ歩を取る。

水ノ塔山(以前、雄さんと歩いた東篭ノ登~水ノ塔のピストンはアップダウンがきつかったっけ)

これから目指す西篭ノ登山

東の山頂から一旦下って登りあげるその道中見た一面のイワカガミは、もう花の時期を終え少し赤味を帯びた若い実を付けている。リンドウ、一輪のフウロ、オトギリソウ等の花を愛で山頂に到着。

登山口から僅か1時間、そのくせアルペン的景観を持つこの山は手軽さが人気を呼び結構、登山者が多い。そして皆一様に余裕の表情だ。私達も手ごろな石の上にドカッと腰を据え先ずは寺さん持参のワインで乾杯。

目の前には大きく湯の丸山、仰げば真っ青の空にモクモクと湧き立つ入道雲の白さが際立つ。先ほどまで見えていた北アルプスの山並みは雲の成長にほんの僅かな頂を残すのみ。しかし女性だけの山上パーティに、それは大した事ではない。

昨夜、思い立って持ってきた素麺を出すと「山頂で素麺ねぇ」と意外な出し物に山さん「エへ・エへ・エへ」と奇妙な笑い。手作りの汁が美味しいと言って直ぐに無くなってしまったところを見ると山上の麺と言うのは結構いけるのかもしれない。

日差しの強い今日、時折流れてくる心地よい風に包まれている内、程よい酔いに遂に睡魔に襲われ気が付くと私は座ったまま眠っていた。

超たのしい時間は過ぎるのは早いもの、アッと言う間に2時間が流れていた。

東篭ノ登に戻り休憩、ここは涼を得られる木立は一本も無く逃げ場がない。ギラギラした太陽が石を焼き上から下から容赦なく襲いかかる。車坂の方でヘリが荷揚げ作業か何回も往復しているのを見ている内、私の体内に残るアルコールが再び眠りに誘い込んだ。

この調子では向かいの高峰高原は一寸無理だろう。もし登る様であれば、その時には下で待っていようと思いながら気怠さを背負ったまま下山。

高峰高原どうする?」と山さん。全員「・・・・・」

(略)

ホテル湯の山で美味しいソフトクリームを食べ山さんと道子さんは同ホテルの温泉へ。「ここで待ってる、ゆっくり入ってきて!」と言うと「たかちゃんの登山は山と温泉がセットになっているので今日は絶対風呂に入るから道子さんに着替えを用意するよう連絡したのよ」と山さん。私達の方は今日は風呂は無しだろうと思い込み着替えは故意に持ってこなかったのである。思い込みが招いた連絡ミスであった。

帰りの車の中で私は又もコックリ、コックリ。今日は歩いている以外、何時も寝ていた様な気がする。

夜のテレビで富士山のトイレ問題を放映していた。入山料、入山規制を検討中らしいが当然、小屋の売り上げに影響が出る小屋側は富士山は日本を象徴する山、何千年と続いた富士登山に規制措置を取ることはオカシイと反論。(山梨側では既にチップ制にしているらしい) 富士山はやはり眺める山である様だ。 「コメント欄→これから出かけますのでお休み致します」

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする