p195〜196
「それはどうも日本の運動の特徴のように見えますけど」と私が言うと、意を決したように中村さんが言う。
「実は右も左も、地域社会も、上位下達がはびこっているからだと思うんです。…中略…考える、学び合う、という習慣が、実は運動の中にない、…私はもともと新左翼系の活動家ですから、もう辟易しているわけです。ああいう、ちょっとした違いで喧嘩して…。左派もそうとう上位下達ですから、…それぞれ違いがあるなかで共通点を見つけて、『いま生存する方』と『いま働くこと』、そこで繋がっていける方法を模索する。私にはそれしかないですけどね」