ママラボ➕(ぷらす)

摂食障害からの回復を目指して 月一zoomで12ステップミーティングをしています 次回は2021年9月26日

「しあわせにならない」

2023-04-05 22:35:00 | 治りませんように
p239
あの話ですが、ヴィーゼルのなんという本に載っていましたか。
『夜』だったかなあ。
それが、ないんですよ。
ない。…

p243
…そこで少年が「ぼくはけっしてしあわせになることはありませんから」とつぶやいたのは、…消し去ってしまったら、それは自分の中にあるなにかたいせつなものを覆い隠すことになってしまうという感覚。…しあわせになるという生き方が陥りがちな、閉じてゆく方向性、他者への関心の喪失、それがもたらす人間存在の陰影のなさを突いている。

p244
「…人は死ぬものだということに対する不思議なわきまえみたいなものを…ごまかせない人たち…」



「日だまり」

2023-04-03 12:33:00 | 治りませんように
p216
そこにあるのは、けっして卓越してもいないが、さりとて自らの世界に閉じこもっているのでもない、日々絶えることのない苦労を抱えながら、大きくもなく小さくもなく、強くもなくて弱いのだけれど、弱いだけでもない、ひとりの当事者というイメージだろうか。

p220
「"ひとりになりたい"と"みんなのなかにいなくちゃ"がせめぎあってるよ、つねに。…」

p221
「…かげんがわからなくて。"いいかげん"がわかんない」

p223
「….いまの苦労に没頭してるのはいいことなんだよ。うん、マル、マル。大事なこと」

「治さない」

2023-04-02 17:29:00 | 治りませんように
p198
「似た者は似た者によって治される」H.S.サリヴァン

p202
思い当たることのひとつは、よくなる患者、つまりかんたんに再発することのない患者は、医者と「一対一」の関係のもとで回復しているのではない、ということだった。色々な人のお世話になって良くなっている、あるいはあれこれの人間関係を作り出し、その中で自分を取り戻していくという過程が、そこには見えてきたのである。

p204
…さまざまな問題を一本の木にたとえたとき、「幹であり、根であるところ」のものを常に大事にするということだった。枝葉を見なくても、そこを間違えなければ全て整合性はつく。

p210
「僕たちは、先生の失敗作です」
治ってないし、治せていない。
とはいえ、それがちょうどいいかげん、なのだ。



「人間アレルギー」

2023-04-01 08:37:00 | 治りませんように
p189
…自分もまた「生きてていいんだ」と思えるようになったのは、浦賀では「許されている」という思いがあったからだという。…中略…「…もう、生きてること自体でいろんな人に迷惑かけてるし…許されたって。いままで過去のことも許されたし、今自分が起こすいろんなことも許されてるって、やっぱ、うん、それは大きい…」

p192
「治りませんように」という遊び心のこもったメッセージは…カレンダーの標語にも採用されたが、心のやさしい購買者から「これは、まちがいではないのか」と問い合わせがきたという。

p193
あなたは、生きていてもいい。…「降りていく生き方」…