最近は、中野坂上で働いている。
中野坂上は、大江戸線と、大手町線が通っていて、僕は大江戸線のほうで通勤している。
僕は、中野坂上駅から地上に出る際に、エスカレーターを使って地上に出る。
今は夏なので、地下鉄から地上に出る時にエスカレータに熱い風が入り込んでくる。
冷房で体が冷えているせいか、熱いというかあったかいという感じで、少し心地よい。
実は、この中野坂上の駅の入口で2度、幽霊のようなものを見た。
この通路は、エスカレーターを使って、地上に出るのだが、くだりは階段になっている。
エスカレーターと階段の間に、若干スペースがあって駅の入口(エスカレーターの終点)付近で、その仕切り部分に人が1人座れるくらいの小さいスペースが出来ている。
いわゆる、踊り場みたいな感じなのだが、当然、そんなところに座る人はいない。(常識的に考えて・・)
ところが、ある晴れた朝、そのエスカレーターを上って地上に出る直前に、その踊り場的スペースに、真っ青な顔をしたおじさんが座って、こちらを見てにやにや笑っているのだ。
僕は、かなりびっくりした。
真っ青加減が異常なのだ。
いわゆる死人の青さで、全体的に青みがかった白で、恐ろしいことに生きているという色が全くない。
1回目見た時は、病気の人かなと思った。
しかし、今回2回目を見てしまったのだ。
2回目も同じシュチュエーションで、晴れていた。
空にはほとんど雲もなく、夏の朝という感じで、空の青さは深い。
心地よい風も吹いていたのだが、やはり駅の出口付近の同じ場所に座っていた。
今回も、顔が真っ青で生きている感じがしない。
そして、また僕を見てにやにやとしている。
さすがに変だなぁと感じたので、プロジェクトの同僚たちに聞いてみたのだが、そんな人は見たことが無いという。
少なくとも、1度見たら、かなり印象が強いはずなので、見て忘れているということは、無いと思う。
もしかしたら、幽霊を見たのかなとふと思った。
夏の晴れた朝の出来事だからかもしれないが、不思議と怖いとかそういう思いはかけらも出てこない。
本当に幽霊だったら、それはそれでいいなと思ったし、自分にそれが見えたということは、何か少し気分が良かった。