
地球と人間との関わりを楽しむ“大地の公園”。ジオを愉しむ新しい旅のガイドブック。
絶景ジオサイト―世界ジオパーク
洞爺湖有珠山ジオパーク―地球の鼓動を感じる
糸魚川ジオパーク―フォッサマグナとヒスイの謎
山陰海岸ジオパーク―日本海と日本列島のおいたち
室戸ジオパーク―海と陸が出会い、新しい大地が誕生する最前線
島原半島ジオパーク―雲仙火山と人々の間に生まれたドラマ
絶景ジオサイト―日本ジオパーク
白滝ジオパーク―日本最大の黒曜石のふるさと
アポイ岳ジオパーク―かんらん岩と高山植物
男鹿半島・大潟ジオパーク―過去7,000万年の地球のドラマを凝縮〔ほか〕
~~フォッサマグナは線ではなく、大地の巨大な帯だ~~
「大きな溝」1886年にナウマン博士によって命名された。
フォッサマグナは糸魚川から静岡にいたる線ではなく、日本海側から太平洋にかけて帯状に存在する地帯。誤解を生む「糸魚川から静岡の線」は、フォッサマグナの西側の境界で、「糸魚川~静岡構造線」と呼ばれる活断層になっている。
そしてその東側は「新発田~小出構造線と柏崎~千葉構造線」が境界である。
関東山地はフォッサマグナ地帯の中に島状に取り残された、古い岩石の分布する地域なのだ。
糸魚川は石の街だ。
5億年前のヒスイから3,000年前に誕生した焼山の石まで、時を超えさまざまな時代の石に満ちている。糸静線を境にして東側のフォッサマグナ地帯には2,000万年前以降の岩石がある。
岩石の種類は西側の方が豊富で、ヒスイは姫川の河口よりも西側の海岸で多く発見されている。
ヒスイは緑色だと思っている人がほとんだ。
しかし実際には、紫、白、緑、青、黒などさまざまな色がある。
「砂岩岩脈」;地震がおきた際に液状化した砂が、砂岩と泥岩の互層を横切るように下から注入されることで形成される。したがって、砂岩岩脈は「地震の化石」とも呼ばれている。
下仁田ジオパーク
妙義山の石門群;火山活動によって形成された妙義山。
奇岩奇勝は、ときと自然がつくった造形美で、日本三大奇勝の1つとなっている。
南アルプス(中央構造線エリア)ジオパーク;天空の集落、下栗
遠山川の上流域にあり、両岸は急峻な崖。
集落は右岸中腹の標高800~1,100mに散在しており、日本のチロルの異名をもつ。
日本最大の黒曜石産地「白滝」ジオパーク
220万年前にカルデラ内の10ヵ所から流紋岩マグマが溶岩として噴出し、日本最大規模の黒曜石を形成した。この黒曜石を求めて、25,000年前には旧石器人が白滝に一大遺跡を築き、膨大な数の石器と北東アジア一帯に広がる交流の痕跡を遺した。
~~橄欖岩と高山植物、アポイ岳ジオパーク~~
北海道の背骨である日高山脈は、1,300万年前ごろに2つのプレートが衝突してできたが、その一部であるアポイ岳とその周辺は、地下50~60km深部の上部マントルから地表に押し上げられたかんらん岩でできている。この岩体はとても新鮮で、鉱物がマントルにあったままの形で残っているために、地球内部で起こっているさまざまな出来事を知ることができ、「幌満かんらん岩」の名で世界的に知られている。
~~過去7,000万年前の地球のドラマを凝縮、男鹿半島・大潟ジオパーク~~