『 日の出 』 大磯海岸にて
河津 米子さん 撮影
今回の口腔の痛み騒ぎでつくづく思ったのは、ズキズキと続く疼痛は如何に
人間から、例えもともと少ししかない思考力でもその考える力や冷静な判断を、
そして精神の安定を削ぎ不安感を煽るものかという事だった。
カロナール500を4時間おきに服用しても、ズキズキは治まらず、眠れぬ夜の闇は
不安と恐怖と絶望感を運んでくるようだ。
このまま治らぬのではなどと、あまり冷静にものを考えることが出来ないものだ。
そして情緒も安定を欠くような不安に襲われるものだ。
この出来事のお陰で思い掛けぬ二つの発見をした。
歯とかズキズキ痛みが続いたりすると、もう何も考えられず、もう何も要らない、
何もかももうどうでもいいという無の境地に似た気持ちになることだ。
もう一つは、10日間も1滴の酒を飲まなくても何ともないという事実だ。
とにかく健康とか、どこも痛くないというのが、何より幸せなのだ、日頃は少し欲張り過ぎ
ているのではないか。何もなくても平穏、平凡、安寧等というものが幸せなのだと、
今更ながら思い反省させられた。