愛しのロニー/My Dearest Ronnie

LONG LIVE RONNIE JAMES DIO。永遠にあなたを愛しています。

ルーディ・サーゾ インタビュー

2011年10月02日 13時39分22秒 | DIO
久々にインタビューをupします。
最近Classis rock revisitedに掲載されたインタビューだとルーディ自身が宣伝していました。

全文はこちら


Jeb: あなたはDIOの最後のベーシストでしたね?

Rudy: そうなんだ。バンドに加入したのは2004年だった。ロニーとは面識があった。みんながロサンジェルスに住んでいてRainbowに出入りしていたからね。俺達はそこで知り合ってコンサートの楽屋でも会ったりしていた。俺はHear N Aidにも参加したけど、一緒に活動したことはなかったんだ。

Jeb: あなた方が一緒に演奏したというのは単なる噂だったのですか?

Rudy: ウェンディが俺に電話をくれてロニーのMaster of the Moonアルバムに参加して欲しいと言って来た時は、俺はイングウェー・マルムスティーンの2004 Attack USAツアーに参加していたんだ。イングウェーとの契約があるからといって謝ったよ。この契約が終わったらすぐに連絡するからと伝えたんだ。どうしてもロニーと仕事がしたかったからね。アルバムのレコーディングにはジェフ・ピルソンが参加していた。俺は体が空くとウェンディに連絡して、DIOに加わったんだ。それからロニーが亡くなるまでDIOのメンバーだったよ。

Jeb: ロニーとツアーに出るというのはやりがいがありますよね。DIOの曲だけでなくRainbowやSabbathの曲も仕込まなくてはならないのですから。

Rudy:でもそれがまた楽しかったんだ。リッチー・ブラックモアの脳の内側に入る機会を得たんだからね。彼が曲作りの天才だと知ったし、曲は美しくて叙事詩のようだった。

Jeb: Dio期のRainbowは常に私のお気に入りです。

Rudy:間違いなく驚くべきバンドだったね。ちょうど今俺達はやろうと思っている曲をおさらいしている所だよ。俺は最初のツアー以来、"Gates of Babylon"を演奏していないんだ。バンドに加入したての頃、「ロニー、'Gates of Babylon'をやろうよ。俺はこの曲が大好きなんだ」って言ったのを思い出すよ。彼は以前にやろうとしてうまくいかなかったんで不安に思っていた。でも俺達がやったらどういうわけかうまくいったんだ。ツアーの中でもこの曲は大好きな場面の一つだ。まるで超大作の映画に俺達が入り込んでいるかのように感じたんだよ。



Jeb: 最初にロニーの横に立って、すぐ側で彼の声を聴いた時はどんな感じでしたか?

Rudy: 俺はロニーの声には慣れ親しんでいたからね。声よりもむしろ、彼の書いた詞のメッセージや物語を伝える能力が超人的だったよ。俺に言わせればそれが他の人たちとロニーを隔てるものだと思う。彼の歌詞は非常に哲学的だった。俺は過去にブルージーなシンガーたちと共演してきたけど、彼らの歌詞もブルージーなものだった。ブルースの歌詞を聴いてみると、シンガーは必ず被害者なんだ。例を挙げると、俺はホワイトスネイクでデイヴィッド・カヴァーデイルと一緒にやっていた。たまたまギタリストの一人が'Mistreated'を弾き始めて、デイヴィッドが歌いだすと、俺は彼の歌に説得力を感じたよ。俺は彼の人生を理解した。DIOに加入した後、ロニーが'Mistreated'を歌うのを聴いてこう言ったんだ。「ロニー、あなたが被害者だなんて信じないよ。あなたの歌詞はみんな何かを克服して、物語のヒーローになるものばかりだ。ブルースを歌うことはできるけど、あなたは本物のブルースシンガーじゃない」ってね。俺達はこのことをよく話したよ。

ロニーは戦士だと判ったんだ。彼はどんな状況で誰の前であっても立ち上がるだろう。彼と話していて、彼の気質はお祖母さん譲りだと思ったよ。邪眼に対してのメロウィックの仕草は彼女譲りのものだ。彼女はとても勇気があったし、ロニーもそうだ。代々受け継がれるDNAに違いないよ。

Jeb: ロニーはなたの人生にどんな影響を及ぼしましたか?

Rudy: 今でも彼の存在は大きいよ。おそらく生涯続くだろうね。音楽業界で体験しうるほとんど全てを経験したなと思った時、俺はロニーと一緒にやることになった。彼はそれまでほどんど誰も俺の前に示すことができなかった一つの要素を示してみせた。魔法の要素だった。ロニー・ジェイムス・ディオから学んだことの一つには、自分のためにやり遂げるんじゃないということだ。イベントのために、そこにいる観客と共有するためにやるっていうことだ。ロニーはみんなと対話をしていた。人々にロニーを確認させるんじゃなく、観客にメッセージを伝えるために彼は存在した。だから観客はそれを分かちあいにまたやってくる。彼は「俺の驚くべき声を聴きいてみろ」なんて言うんじゃなくて、「みんなと分かち合いたいメッセージがあるんだ」という姿勢だった。彼が歌うと、本当に美しい声を奏でるのを俺も聴いてきたし、素晴らしかったよ。それでも彼にとって一番大切なのはメッセージだったんだ。

Jeb: 私は何度も、雨の中取り残されていたファンを車に乗せてやったり、ホームレスのティーンエイジャーに金をやったりという話を繰り返し聴きました。でもロニーはこうした話を自慢しませんでしたね。

Rudy: それがロニーなんだよ。彼は「俺はロニー・ジェイムス・ディオで、お前は取るに足らない」なんて言ったりしなかった。彼は人としての経験をしていただけなんだ。

Jeb: あなたはマルムスティーンやカヴァーデイルやオジー、ロニーといった大人物と共演してきました。こうした大人物とどのようにうまくやってきたのですか?

Rudy: 誰とも問題を起こしたりしなかった。問題になるようなことが何もなかったんだ。俺はステージに上がってやりたいようにやっただけさ。毎晩自分のできるベストを出すことを自分に期待するんだ。それができれば他に問題はない。それを続けていることが理由じゃないかな。どんな状況でも和を乱したりしないしね。俺はミュージシャンとしているわけだから。ステージの上でもプライベートでも誠実で自分のすべきことをするだけだよ。



Jeb: Dio Disciplesについて他のメンバーと話を始めたのはいつでしたか?

Rudy: 正確な日にちは言えないけど。確かあれは去年の大晦日にウェンディが開いたパーティで、最初に話が出たんだと思う。素晴らしいパーティでね。毎年大晦日にはロニーとウェンディが気前のいいパーティーを催していて、DIOファミリーはみんな参加していたんだ。ロニーが亡くなった年と、彼が病気になったその前の年には大晦日のお祝いは開かれなかった。

ウェンディが、Dio Disciplesをやることがロニーの人生を何よりも祝うものになるんじゃないかって言ったんだ。彼は俺も含めて他人のために多く尽くしてきた。これに関わる全員がたくさんの仕事を抱えていた。俺も3つのバンドに参加していて、さらにはRock n Roll Fantasyもあった。でもこれは俺達がやらなければならないことなんだ。俺達はステージに上がってロニーの音楽を祝う義務がある。アメリカでこれをやるのはとても重要なことなんだ。最後のDIOのオフィシャルなツアーは2004年以来で、俺達は彼の音楽を生かし続けたいんだ。

Jeb: ヨーロッパのツアーには参加しませんでしたね。

Rudy: そうなんだ。俺はBlue Oyster Cultのツアーの真っ最中で、彼らと契約を交わしていたからね。6週間もの間、彼らを置き去りにしていくわけにはいかなかった。Blue Oyster Cultにしてみればフェアじゃないと思ったからね。

☆★☆

とりあえずロニーがらみの所だけ載せました。
彼の著書"Off the rail"を執筆したのは、今では存在しない当時の音楽業界のおとぎ話のようなことを、ランディ・ローズの事故のことも含め伝えたかったからだと言っています。

ルーディのインタビュー、すごく独特じゃありません?今までの視点と違う感じ。
ロニーがあれだけ存在感があるのは、彼が自分の内なるものを伝えようとする意思がとても強いからなんでしょうね。あの素晴らしい声はその手段でしかない。あまりにも強力な手段だけど。だから言葉が軽くないし、彼の内側にあるものがとても深いからそれを伝えようとする彼の存在がとても濃くなる。
私たちはみな彼の存在自体に圧倒されて、同化しているのですね。


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2 コメント

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Unknown (SUE)
2011-10-03 16:13:59
長い文章の和訳ありがとう。
ロニーと関わった一流ミュージシャンの話を聞くたびにため息がでる思いです。
DIOのDVDにまた手が伸びる…
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ほほ (Riko)
2011-10-03 21:11:59
そういえば最近新しく出た音源を譲って戴きましたよ。え、欲しいって?
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