村内まごころ商法 & 剛毅の経営

昭和53年に出版された本と、ホームリビングに掲載された記事でたどる、村内道昌一代記

水流創出で活性化(4)

2006年12月25日 | Weblog
道昌は折にふれて水流を新たに創り、あるいは既水流の掃除に力を入れることで、企業の活性化を図ってきた。

その道昌が創業五十一年日の大改革に今、取り組む。

組織的には店舗単位での経営責任の明確化。平たくいえば、店舗ごとの独立採算性を推進する。たとえば、人件費を含む経費は、売り上げの○○%というガイドラインに沿って、店長が店を経営する。売り上げを追求するだけでもダメ、もとより経費を削減するだけでもダメ、そのバランスをにらみつつ店を運営する。

社員個々の意識革命も同時進行だ。販売員や営業マンは、売り上げ対人件費比率を徹底追求していく。「オレはやっている」、「オレ一人が頑張ったところで・・・」--などなど長い間に社員一人一人の意識に格差ができ、結果として一人よがりの評価が社内にはびこっていく。パートよりも何十倍の給料をとりながら、そのパートの売り上げに及ばない正社員もいる。

常日頃、社内の水脈の正常な流れに留意してきた道昌ではあったが、やはり目の届かない部分もあった。その点、″五十一年目″は道昌にとってまさに社員への絶好の改革アピールチャンスでもある。

「人、物、金の三要素で経営資源は成り立つ。このうち、企業内で思うままにできるのは人のみ。物と金は仕入れ先や金融関係とのカラミがある。逆にいえば、人を改革できない企業は、モノやカネも動かせるはずがない」--創業五十一年日の大改革は、人があくまでもターゲットである。