村内まごころ商法 & 剛毅の経営

昭和53年に出版された本と、ホームリビングに掲載された記事でたどる、村内道昌一代記

日々新たなり(3)

2006年12月22日 | Weblog
道昌が新年を迎えるにあたり、社内に提唱したキーワード五つのうちの第三は、よりよいものをより安く、だ。

村内といえば創業から現八王子本店開設にいたるまでの加住町時代、「あんなタヌキの出るような片田舎の店で、よくあれだけのお客さんを集められるものだ」と、家具業界七不思議の一つに数えられるほどの超繁盛店であった。

もとより、その背景には、万助・道昌親子の″百姓商法″、″まごころ商法″が口から口ヘ伝えられる中で、多くのファンを魅きつけたことは間違いないが、それよりもなによりも「村内へ行けば、よりよいものがより安く買える」という単純明快な販売方法が、「いいものを値打ちで買いたい」という古今東西変わることのない消費者の心を、しつかりとつかんでいたためだ。

道昌はその商売の原点を、五十一年目の創業にあたって、改めて基本方針として社内に打ち出したものである。

キーワードの第四はサービスの徹底化である。道昌の唱えるサービスとは生半可なものではなく、ノードストロームのように「お客さまに最上のサービスをしていく」ことにあり、結局、そのために村内商法の原点、「まごころ商法」に立ち返っていく。

見るだけのお客さま大歓迎、何回来店されても心からお迎えする、アフターサービスは半永久的に行う、駐車場もフリーで自由に利用していただく--そうした基本の基本からお客さまを大切にすることで、すべてのサービスを向上させていこうというのだ。