村内まごころ商法 & 剛毅の経営

昭和53年に出版された本と、ホームリビングに掲載された記事でたどる、村内道昌一代記

新たな挑戦へ(1)

2006年12月16日 | Weblog
村内ファニチャーアクセスという企業は一見、石橋を叩いて叩いて渡る慎重派のように見える。

道昌白身は「私の経営は百姓商法を原点にしており、どちらかといえば農耕民族型。果敢に獲物を追う騎馬民族型ではない」という。

ちなみにチェーン化に積極的なニトリ、鳥忠、ナフコといった企業を騎馬民族型とすれば、出店はするもののその基礎囲めにじっくりと時間をかける村内のそれは、まさに農耕型といえる。

しかし、同社のこれまでの道程をみると、農業経営といっても、前近代的な、いってみればひたすら良天候に依存した受け身農業ではなく、科学性、合理性を積極的に取り入れた先進的農業の域にあるといってよいだろう。

厚木店の閉鎖、みなとみらい地区・FAZ施設へのOKAYショップの開設計画など、ここへきての同社の動きはまさに先進約農業経営を反映している。

厚木店は平成八年三月のオープンだから、満二年での閉鎖決断だ。売上高はすでに地域一番店。しかし、売上高だけで成り立つものではなく、コストとのバランスが厳しく問われてくる。テナントコストが高く、近代型農業経営をもってしても、間尺に合わないという判断がその背景にあった。