町田営業所業務日報

地元周辺の鉄道・バス車両について気紛れに綴ります。

廃車が続々と進行する相鉄新7000系

2020年09月13日 | 相模鉄道

相鉄新横浜線全通を控えて、12000系の増備車登場と20000系が量産体制に入ったことで新7000系VVVF車と8000系初期車の廃車が開始されました。新7000系は既に抵抗制御車が全廃され、更にVVVF編成も7755F、7753Fが廃車になり残すところ2編成となりましたが検査期限に関係無く運用離脱〜廃車の道を辿っている事から早ければ今年中にはその姿が見られなくなるかも知れません。

今年の815日で運用を離脱した7753F。抵抗制御編成は6両+4両、VVVFインバータ制御編成も5両+5両の分割可能編成で導入されていた為、この7753Fは相鉄では初めてとなる10両固定編成での導入となりました。これ以降、相鉄の旅客車両は先頭車を中間に挟まない10両・8両固定編成が基本になります。

1989年に新7000系では最終増備車として登場し、編成中に当時の4扉通勤電車では極めて珍しく5号車と8号車の車内をセミクロスシートにするなど実験的要素があった7755F。かつては新6000系と共に広告貸切電車の"GreenBox"に起用されていたことがあり、特別仕様のドアステッカーが貼られ2005年までは先頭車にはヘッドマークを掲出して運転されるなど何かと注目される編成でもありました。最終増備車ではありますが、3番目の廃車対象になってしまいました。

基本的には以前記事にした抵抗制御車と変わらない車内設備。VVVFインバータ制御化に伴って主電動機点検蓋は必要ないのですが、念の為に設置したのだとか。中吊りの車内広告が見当たらないのは緊急事態宣言解除直後に撮影したためです。

7755Fの最大の特徴である5号車・8号のセミクロスシート仕様の車内。ドア付近は2人掛けロングシートとし、それ以外の区画は4人掛けボックスシートにしているため、着席定員が増加しています。乗客からも好評で、8000系と9000系でも引き続き採用された他、首都圏近郊路線の4扉化を目論んでいたJR東日本でもこの設備を参考にして後のE217系・E2311000番台で実用化されました。

前述の通り初の10両固定編成やVVVFインバータ制御の本格採用、他社にも影響を与えたセミクロスシート設備など相鉄の中ではかなりエポックメーキングな車両に位置付けられる新7000系ですが、新型コロナウイルスの影響が強いこの御時世では引退イベントも開催されず静かな幕切れになってしまいそうです。また、場所の都合もあり車両保存がされるとも考えにくく、乗る事も見る事も出来なくなるかも知れません。残りの編成の活躍も最後まで心して見守りたいと思います。


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