町田営業所業務日報

地元周辺の鉄道・バス車両について気紛れに綴ります。

ステンレス車体で新たな潮流、京急1000形8・9次車

2022年12月13日 | 京浜急行電鉄

京急では初代1000形と700形を置き換える為、快特用2100形の実績を基に2002年より汎用通勤車として新1000形の製造を開始しました。外観は2100形を3扉・ロングシート仕様とした趣でしたが、2007年増備の6次車からは無塗装ステンレス車体に赤と白帯デザインのカラーフィルムを貼り付ける方式に改められ、外観は大幅に変わり従来の京急といえば塗装仕上げの赤い電車のイメージを覆すデザインになりました。

本線普通列車運用に充当される1447編成。9次車に区分される編成で2009年に4両編成832両が増備されています。全車両が電動車(デハ)とされ、中間に付随車を組み込む事で6両編成化に対応する設計となっており、品川寄り中間車には付随車への給電用パンタグラフの準備工事が施されるようになりました。4両編成は写真のように単独の他、8両編成の増結や2編成併結のエアポート急行などを中心に運用されています。

空港線方面のエアポート快特に充当される1097編成。2008年登場の8次車で、基本的仕様は6次車に準拠していますが、外観は冷房装置横のランボード形状が変更されています。走行機器はSIMENSから国内製に回帰し、主電動機は編成に関係なく三菱電機、VVVFインバーター制御装置については8両編成が三菱電機製MAP-138-15V174形、4両編成と11次車より加わった6両編成では東洋電機製RG694B-M形を搭載(何れも1500VVVF化改造車と同一品)し、発する磁励音も異なっています。

車端部のボックスシートが廃止され、1500形以来のオールロングシート仕様となった車内設備。メーカー標準品を使用しつつも座席の形態や巻き上げ式カーテンを設置する側窓部など、独自の個性も伺えます。67次車と比較すると座席の袖仕切り部分に横方向の手摺りが追加され、早くも変化が生じました。

車内案内表示器はLEDスクロール式を全てのドア上に配置しています。この形態は2009年増備の9次車まで続き、現在主流の17インチ液晶画面に改められるのは京成成田スカイアクセス線開通準備用に製造された10次車からでした。

ステンレス製の1000形は車体仕上げや前面形状、車内設備の変更を繰り返しながら製造されており、1500形の置き換え用にも引き続き相当数が増備される予定です。この先どこまでバリエーションを増やすのか、今後も目が離せない形式ですね。

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