2021年7月20日にシーメンス製のVVVFを搭載する歌う電車で親しまれた最後の編成が運用を終了して話題を呼び、新たなバリエーションとしてデュアルシートとトイレ設備を備えた20次車が登場するなど現在話題の尽きない新1000形ですが、ステンレス車体ながら塗装仕上げに改められた17次車(1201編成)に京急・都営・京成・北総の4社相互直通を記念したヘッドマークが6月まで掲げられました。
成田スカイアクセス線からのエアポート快特運用に充当される1201編成。京急らしさを引き出す為に2017年、5次車以来11年振りとなる塗装車体で登場したグループです。運用開始当初は搭載機器が三菱電機フルSiC適用VVVFに改められたことで都営浅草線方面には運用されず、自社線内で完結する列車に充当されていました。しかし2020年5月より直通運用が解禁され、現在は京成本線・北総線方面から成田スカイアクセス線アクセス特急まで幅広く活躍する姿を見せています。登場が京急の創立120周年であったことから、8両は1200番台の車号が与えられました。
羽田空港〜逗子・葉山間のエアポート急行に充当中の1217編成、直通解禁までは専らこの列車を中心とした運用が組まれていました。現在は自社線専用の6両編成(1600番台)が充当される場面が頻繁に見られます。
車端部の片側をボックスシートにした車内。ボックス部にはスマートフォンやノートPCの充電用コンセントが設置され、長時間利用の際に重宝します。20次車では貫通式正面のトイレ付きデュアルシート車という事で話題になりましたが、そのうち駅間距離が長いアクセス特急や線内快特用に荷物置き場やトイレを備えたロングシート車の登場も期待したいですね。
車内案内表示は左右一体型のワイド液晶画面で情報量は更に充実し、国際空港アクセス列車には相応しい設備に。近年の車両では動画広告を表示する画面は省略されたのが意外です。
車体材質や搭載機器の変更を繰り返して、初代1000形を凌ぐバリエーションになった2代目新1000形ですが今後も更なる増備が予定されているようです。初期車と最新車では別形式にならないのが不思議なレベルで設計変更されていますが、いつまでこの流れが続くのか在来車の動向も合わせて注目して行きたいですね。