町田営業所業務日報

地元周辺の鉄道・バス車両について気紛れに綴ります。

消滅間近の京王8000系・車体修理未施工車

2020年09月15日 | 京王電鉄(電車・バス)

2013年より本格的な車体修理が施工されるようになり、室内更新と共に中間に挟まっていた元先頭車を完全に中間車化するなど大きな動きを見せた京王8000系ですが、元6両+4両で組成されていた10両編成は全車両が工事を完了し登場時の面影を残す未修繕車は8両編成の一部を残すのみになりました。

2001年まで設定されていた橋本特急や各駅停車向けに製造された8729F。1995年以降は8両固定編成での増備に移行しています。GTOサイリスタの製造終了に伴う予備部品確保の為、大規模修繕に先駆けて8両編成の内8730Fの制御装置が2013年春に更新されデハ8130+デハ8180には東芝製1C1M方式のVVVF、同時に主電動機を永久磁石同期電動機に換装。デハ8030+デハ8080には日立製作所製の1C4M2群の制御装置と全密閉式主電動機への換装がそれぞれ施工されました。1編成の中に異なる制御装置・主電動機が混在する特異な編成となり注目を集める存在でしたが、2015年に今回撮影の8729Fが改造を受けると中間車両を交換の上編成内の機器を統一し8730Fは東芝、8729Fは日立の機器を搭載することになりました。車体修理と機器更新は別々に施工されているため、現在は写真のような機器更新済みで車体修理未施工、車体修理済みで原型のGTO-VVVFの編成が存在します。

最後まで6両+4両の形態を残し、注目されていた10両編成の8712F。この位置からでも元先頭車が中間に挟まっている様子が分かります。撮影時点で車体修理まで1年を切っていましたが、それよりも先に前照灯がLED化されています。同編成は一番遅く20194月の施工で、これを最後に10両編成への大規模車体修理は完了しました。同時に長らく見られた8000系の分割可能編成も見納めになりました。

長年見慣れた暖色系の車内設備。登場時と比べると大型袖仕切りや7人掛け座席へのスタンションポール、ドア上の車内案内表示器の設置でかなり印象が変化しています。車体修理時にはドアも複層ガラスで角のRが大きい窓の新品に交換しているため、6000系以来京王の伝統だった四隅が角ばっている窓のドアも更に減少してしまいます。

中間車化改造で不要になった前頭部の内、クハ8809(2011年以降は書類上サハ8559に変更)号車の運転台が201811月オープンの京王れーるランドアネックスに据えられ、編成単位で廃車になった7706Fのクハ7706と共に記念碑の如く展示されるようになりました。8809の運転台は京王ATCが導入される前の形態で、更に8800番台の制御車は消滅していることから貴重な存在です。

コメント (2)
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