ma-marinの徒然日記-☆素敵にサトシック☆

大野智くんと嵐と猫と映画と美しいものと美味しいものを愛してやまない、シングルマザーの徒然ブログです。

脳内麻薬を味わう読書

2009年07月12日 21時32分41秒 | 読書

今日は半日、読書三昧。
村上春樹の「1Q48」は読みかけのままですが、次女が学校の図書室で借りた本を貸してくれるというので、取り急ぎそちらを読みました。

有川浩「空の中」

怪獣物(未確認生物)と自衛隊と航空機と青春と恋愛と、いろいろ詰め込まれたお話でしたが、とても面白かった。
事故にあって家族を失った少年の屈折した心境やそれを見守る幼馴染の少女の気持ちの描写、彼を心配する近所の「宮じい」のさすが年の功の、素朴で説得力のある言葉が胸を打ちます。
航空自衛隊の女性パイロットと、未確認生物である白鯨=ディックと交渉する民間会社の社員もその公平で機転の利いた対応が魅力的。二人がお似合いなのはすぐわかって、恋の行方も気になりました。
太古から生息する、しかも現在は高度2万メートルの成層圏に生息し、いろんな波長を通じて理解を深める知的生物、ディックという独特の発想すごいです。
この本の取材で作者の有川浩さんは実際に航空自衛隊を訪れたそうです。
以前、NHKのトップランナーという番組に出演された時から、気になっていたので読めて良かった。
まだ、彼女の代表作「図書館戦争」も読んでいないので次にチャレンジします

そういえば、先週は「朗読者」ベルンハルト・シュリンクを読んだのでした。
こちらは映画「愛を読むひと」の原作。
久しぶりにドイツ文学を面白く読みました。
15歳と31歳の少年の恋愛が成り立つのなら、(私と大野智もありだな)などと考えてしまいました
15歳の少年の性的なものへの憧れから始まった恋愛は、突然の別れを経て、ずっと彼の人生に影響を与え続けます。
後に再開し、彼女の秘密を知って、苦悩する彼。
そこには戦争の爪あと、ナチスドイツの影も。
彼は彼女をとても大切な人として、ずっと心に抱え続けていきます。
私は先に映画をみてたくさん泣いたので、小説ではあまり泣きませんでした。
でも、映画を見たときよりも、文盲であることについて、自分の力ではどうにもならなかった過去が与える影響とかについて、深く考えさせられました。
映像と文字の違いを感じました。
小説も映画も、どちらも優れた作品です。
とても切ないラブストーリーでした。

本を読み始めると、読み終わるまで他の事が出来なくて、先週も今週も日曜日は家から出ていません。

ずっと読み続けていると、脳みそも身体もふらふらですが、途中で作者の発想の凄さや、人間観察、その描写の凄さに、伏線をはって綿密に練られた構成に、「やられた」と思うことがあります。そんな時、悔しいやら、面白いやら、鳩尾からお腹のあたりを過ぎて子宮までがきゅっと感動で締め上げられる感じがします。
ちょっと快感、脳内麻薬=エンドルフィン出まくりです
だから、読書は止められません


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