クリント・イーストウッド監督の『アメリカン・スナイパー』を観てきました。
クリント・イーストウッド監督作品が大好きで、公開されたら観に行こうと楽しみにしていた作品。
12:40からの上映でしたが、男性とカップルでそこそこ席が埋まっていました。
イラク戦争に4度従軍したアメリカのクリス・カイルさんの自伝を映画化したもので、主演ブラッドリー・クーパー。
重たい内容の映画です。
予想より戦闘シーンが激しくて、とても疲れました。
淡々と過酷な戦争とそこで闘う兵士の平和なアメリカな日常の家族との関係を描き、主人公の壊れていく心に迫っていくクリント・イーストウッド監督。
戦争の悲しみが溢れる映画。
誰のための戦いなのか。
故国を守る戦いなのに、なぜ外国の女・子どもまで犠牲にしなければならないのか。
アメリカの正義のもと闘う兵士の心にも重くのしかかる苦しみ。
報復は報復を招く。
終わらない憎しみへつながる戦争。
やはり戦争は嫌だ。
そうしみじみ思いました。
海軍除隊後、紆余曲折を経てやっと人間らしい心を取り戻したカイルは自分の国で心を病んだ退役軍人に殺されました。
最後は実際の葬送の記録映像が流されます。
とても悲しい最後です。
自国なりの正義を振りかざして他国で戦争をするアメリカ。
その理論には疑問ばかり残りますが、アメリカという国の面白いところは、そういうことに問題提起をする戦争映画も多くの人に受け入れられて鑑賞され、さらに評価されてたくさんの賞をもらっているところだなって思います。
今回『アメリカン・スナイパー』もクリント・イーストウッドらしい人間観察力と人間への優しさの感じられる作品でした。
戦闘シーンが激しくて、観ていて緊張して本当に疲れるのですが、やはり観て良かった映画でした。