鴨が行く ver.BLOG

鴨と師匠(ベルツノガエル似)と志ん鳥のヲタク全開趣味まみれな日々

最近読んだSF 2018/8/14

2018年08月14日 19時31分31秒 | ゲーム・コミック・SF
世の中はお盆休みに突入。通勤電車が空いている・・・と思いきや、でっかいスーツケース持った家族連れが大挙して乗り込むのであまり空いていない、というヽ( ´ー`)ノ
そんな通勤電車内で読了したSFをレビュー、こんな物が復刊されていました。

アメリカの壁/小松左京(文春文庫)

「輝けるアメリカ」「美しいアメリカ」を標榜する大統領の下、内向き指向を強めるアメリカ合衆国がある日突然外界との通信・交通をシャットダウンした・・・という筋立ての表題作がトランプ政権を予言していた!?とネット等で話題になり、久々の紙ベース復刊を果たした短編集。1977〜1978年に発表された短編限定という発表時期にのみ着目されたセレクションで、テーマもテイストもバラバラです。いろいろな小松左京テイストを味わえることを利点と捉えれば別ですが、ちょっと締まりのない印象も正直受けますね。

表題作「アメリカの壁」は、リアルなアメリカ社会の内向き指向を先取りした作品として話題になりましたが、SFを読み慣れた者にとっては「小松左京の作品によく出て来るいつものアレ」で、これといった驚きはなし。他の作品も小振りなものばかりで、特に探偵物のシリーズ2作は、元々コメディ路線を狙った作品であることは重々判るんですが、それにしても登場人物が頭悪過ぎてまったく作品世界に入り込めず、何だかな〜な感じ(^_^;
しかし、「眠りと旅と夢」この作品は良かった!この時期の一部の小松左京作品に特徴的な、壮大なスケール感と壮絶な虚無感を両立させた、思索に満ちた深遠なSF。「ゴルディアスの結び目」に収録されても遜色ないですね。この1作が収録されていることをもって、ぎりぎり☆3つか?短編集は難しいですねー。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 本日の阪神ペチュニア | トップ | なるほどー »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

ゲーム・コミック・SF」カテゴリの最新記事