日本橋高島屋で4月16日から開催されていた大樋年雄さんの陶芸展を見に出かけた。お茶を長く習いながら、大樋焼の名は知りながら、全くの不勉強だった為、たくさんの作品を拝見できる機会を楽しみに出かけた。
平日の昼間、会場はすいていて、数人の方しかいなかった。端からゆっくり回り始めると、大樋年雄さんご本人では?と思われる方のお話が耳に飛び込んできた。お知り合いの方と話されていた。そのまま作品を拝見していると、私の近くで、そのお二人が「この作品は、、、、」とお話を始められ、私も大樋さんの説明を聞いてうなずき、思わず「素敵ですね。」と話に混じってしまった。
大樋さんは、とても洗練されたお洒落な方で、物腰柔らかく、お知り合いの着物姿の女性もとても優しく美しい方で、お二人ともそのまま展示作品について説明をして下さった。なんともラッキーなこと。
陶額に、ガラスやスワロフスキーが入っていて、キラキラと輝くこと、
「尊崇」と名付けられた水指は、以前陶芸家10名ほどがグランドキャニオンに集まって自由に作品を作るという企画があった際に見たグランドキャニオンの姿、赤い土の上に白い雪が舞い降りてすばらしかったという話、
昨年NYで個展をした時、色々なものをみて、僕はロッキーになった気分だった、打ちのめされたという話、
個展を開く時は敢えて究極の状況で現地に向かうというストイックなお話、
今回の作品は12月から作り始めて、一番新しいものは個展の5日前にできたものもあり、茶碗、陶板、花器など、それぞれを同時並行的に作り、焼いていったので、ひらめいたことがすぐ実現できたこと、
普段はMACでデザインを考えるけれど、動きだすと全て現場で作り上げていくこと、
などなど、直接お話を伺えて、忘れられないひとときとなりました。
気さくで、とても素敵な方でした。
作品は大樋焼の代名詞でもある飴色以外にも、白、黒、赤、緑、様々な色のものがあり、いずれも、すっきりと美しい形、モダンでお洒落でした。私は飴釉もよかったのですが、白釉でぽってりと厚みのあるお茶碗が素敵で気に入りました。トンパ文字を象った作品も面白く、陶額や花器はモダンで、洋室に飾ってもいいなあという感じ。
家元の箱書のあるものも並んでおりました。その中で、十八代前田利祐様拝領印との文字があり、気になったので伺ってみると、大樋焼は、前田家との縁で始まっており、前田家当代十八代の方が、年雄さんの為に、印を書いて下さり、今回の作品の黒釉茶碗にだけ、それを用いたのだということでした。そのため、家元も特別に拝領印のことまで箱に書いて下さったとか。茶碗を裏返すと丸に“年”の文字の刻印が押されていました。確かに他の茶碗についている“年”とは違う形です。
香合も色々あり、細かな細工が見事。私は阿古陀、笠牛が気に入りました、既に売約済み。
帰りがけ、「茶道を習っていると色々なことがパズルのように繋がって新しい発見があり、とても楽しいんです。」というと、「本当にそうだね。で、気づくと自分が浅かったってことがわかって、更に更にと終わりがないんだよね。」とおっしゃいました。そして、最後に、「随分長い間作品を見て下さってありがとう。」という言葉を頂きました。思いがけず、とても嬉しい言葉でした。作品も素敵ですが、どの方にも丁寧に接しておられ、お人柄にふれて、ファンになりました。大樋年雄さんの作品をいつか必ず持って使ってみたいと思いました。
自宅に帰り、大樋焼のHPを拝見しました。
http://www.ohimuseum.com/
車窓から外観を拝見したことはありますが、今度金沢に行ったら、訪れたいと思います。
お知り合いの女性の方は、直門の裏千家教授で、東京で大きな教室を主宰されているようです。私の先生がついている業躰先生の話をすると、ご存じで、「何かあったら連絡して下さればお力になりますよ。」と名刺まで頂いてしまいました。初対面なのに有難いことです。またお会いする機会がありますように。
http://www.reisenkai.jp/index.html
いい作品を拝見した上、素敵なお二人にお会いすることができ、最高の一日でした。単純といえば単純ですが、お稽古を頑張ろう、この茶碗を使うにふさわしくなるべく精進しようと改めて思いました。作家さんと直接会い、お人柄にふれると、作品への愛着も深まるものですね。何処かで大樋年雄さんの作品に出会ったら、あの方の、と思いだして、温かな気分になりそうです。益々のご活躍をお祈りしています。
平日の昼間、会場はすいていて、数人の方しかいなかった。端からゆっくり回り始めると、大樋年雄さんご本人では?と思われる方のお話が耳に飛び込んできた。お知り合いの方と話されていた。そのまま作品を拝見していると、私の近くで、そのお二人が「この作品は、、、、」とお話を始められ、私も大樋さんの説明を聞いてうなずき、思わず「素敵ですね。」と話に混じってしまった。
大樋さんは、とても洗練されたお洒落な方で、物腰柔らかく、お知り合いの着物姿の女性もとても優しく美しい方で、お二人ともそのまま展示作品について説明をして下さった。なんともラッキーなこと。
陶額に、ガラスやスワロフスキーが入っていて、キラキラと輝くこと、
「尊崇」と名付けられた水指は、以前陶芸家10名ほどがグランドキャニオンに集まって自由に作品を作るという企画があった際に見たグランドキャニオンの姿、赤い土の上に白い雪が舞い降りてすばらしかったという話、
昨年NYで個展をした時、色々なものをみて、僕はロッキーになった気分だった、打ちのめされたという話、
個展を開く時は敢えて究極の状況で現地に向かうというストイックなお話、
今回の作品は12月から作り始めて、一番新しいものは個展の5日前にできたものもあり、茶碗、陶板、花器など、それぞれを同時並行的に作り、焼いていったので、ひらめいたことがすぐ実現できたこと、
普段はMACでデザインを考えるけれど、動きだすと全て現場で作り上げていくこと、
などなど、直接お話を伺えて、忘れられないひとときとなりました。
気さくで、とても素敵な方でした。
作品は大樋焼の代名詞でもある飴色以外にも、白、黒、赤、緑、様々な色のものがあり、いずれも、すっきりと美しい形、モダンでお洒落でした。私は飴釉もよかったのですが、白釉でぽってりと厚みのあるお茶碗が素敵で気に入りました。トンパ文字を象った作品も面白く、陶額や花器はモダンで、洋室に飾ってもいいなあという感じ。
家元の箱書のあるものも並んでおりました。その中で、十八代前田利祐様拝領印との文字があり、気になったので伺ってみると、大樋焼は、前田家との縁で始まっており、前田家当代十八代の方が、年雄さんの為に、印を書いて下さり、今回の作品の黒釉茶碗にだけ、それを用いたのだということでした。そのため、家元も特別に拝領印のことまで箱に書いて下さったとか。茶碗を裏返すと丸に“年”の文字の刻印が押されていました。確かに他の茶碗についている“年”とは違う形です。
香合も色々あり、細かな細工が見事。私は阿古陀、笠牛が気に入りました、既に売約済み。
帰りがけ、「茶道を習っていると色々なことがパズルのように繋がって新しい発見があり、とても楽しいんです。」というと、「本当にそうだね。で、気づくと自分が浅かったってことがわかって、更に更にと終わりがないんだよね。」とおっしゃいました。そして、最後に、「随分長い間作品を見て下さってありがとう。」という言葉を頂きました。思いがけず、とても嬉しい言葉でした。作品も素敵ですが、どの方にも丁寧に接しておられ、お人柄にふれて、ファンになりました。大樋年雄さんの作品をいつか必ず持って使ってみたいと思いました。
自宅に帰り、大樋焼のHPを拝見しました。
http://www.ohimuseum.com/
車窓から外観を拝見したことはありますが、今度金沢に行ったら、訪れたいと思います。
お知り合いの女性の方は、直門の裏千家教授で、東京で大きな教室を主宰されているようです。私の先生がついている業躰先生の話をすると、ご存じで、「何かあったら連絡して下さればお力になりますよ。」と名刺まで頂いてしまいました。初対面なのに有難いことです。またお会いする機会がありますように。
http://www.reisenkai.jp/index.html
いい作品を拝見した上、素敵なお二人にお会いすることができ、最高の一日でした。単純といえば単純ですが、お稽古を頑張ろう、この茶碗を使うにふさわしくなるべく精進しようと改めて思いました。作家さんと直接会い、お人柄にふれると、作品への愛着も深まるものですね。何処かで大樋年雄さんの作品に出会ったら、あの方の、と思いだして、温かな気分になりそうです。益々のご活躍をお祈りしています。
(平日の昼間で人が少なかったのもGoo)
十代大樋長左衛門さんの作品もまた素敵ですよ。。。
楽の茶碗にかわってぐらい。
茶席の亭主勤められることもあり、お馴染みという感じです。
それを生み出してる人に接することも、とても大きなことだなと思っています。
作り出すのは人だもんね。
しかも(講演なんかじゃなくて)じかに&ゆっくり話すなんてすばらしい。
いいチャンスに恵まれましたね。よかったね。
本当に、偶然にも直接にお話しを聴けてラッキーでした!
十代大樋長左衛門さんの作品、これまた不勉強で。これから歴代の大樋焼作品についても見ていきたいと思います。
Akatsukiさんは精力的に色々な展覧会におでかけになっていますよね。いいものを見ると心が潤いますね~。
>私達の地方地元ですので、茶会にはまずは一つは大樋焼でてますね。
やはりそうですか。地元だったら楽より大樋さん、でしょうね。
金沢に行ったら蜆子さんにもお目にかからなくては!
大樋さん、物腰は柔らかでしたが、芸術家という感じのパワーと鋭さも感じられました。
本当に、生み出してる人に接することって、大きなことだよね。
何でも、モノの先には人ありきですもんね。
偶然にもいいチャンスに恵まれました!帰りはちょっとルンルンしてました。
本当にどこかで何かの個展があるので、気をつけていないと見落としたり。。。。いいものにふれる機会があるのは幸せなことです。
>デジカメにも気さくに応じていただき、わたしもいつかは、このお方のお茶碗がほしい、と思ったものです。
ご本人にお会いすると作品への思いも深まりますよね。理想は、デパートや道具屋さんから買うより、ご本人から頂くというのが最高でしょうね。
今後大樋さんの作品と接するたびにきっとこの日の
ことを思い出される事と思います。その作品に対する
親愛感も一入でしょうね。
本当に、いい出会いをしました。
やはり作り手に実際にお会いして言葉を交わせるって嬉しいです。