7.点前には強みばかりを思ふなよ 強きは弱く軽く重かれ
これは6で紹介した文章に通じている。
6.点前には弱みをすててただ強く されど風俗いやしきを去れ
軽い道具を扱う時は、重い道具を扱う気持ちで、重い道具を扱う時は、軽い道具を扱う気持ちで点前をせよ。
水指を点前座に運び出しする時には先生からよく言われた。「重そうに持たずに、すっと持って立ちなさい。」
茶杓を清める時は、「さっさ、すいすいと清めずに、ゆっくり重々しく清めなさい。」
普段の生活でも、軽いものを軽いと思って扱っていると思いがけず壊してしまうことを考えると、重い物を軽く、軽い物を重くと反対に考えることでその道具に対して意識を集中することになり、大事に扱うようになる、その結果、点前にもよい緊張感が表れるとの教えなのだろう。
井口先生は、世阿弥の風姿花伝書にも同様の言葉が残っていると紹介している。
“怒れる風体にせんときは、柔らかなる心を忘るべからず。”
これは6で紹介した文章に通じている。
6.点前には弱みをすててただ強く されど風俗いやしきを去れ
軽い道具を扱う時は、重い道具を扱う気持ちで、重い道具を扱う時は、軽い道具を扱う気持ちで点前をせよ。
水指を点前座に運び出しする時には先生からよく言われた。「重そうに持たずに、すっと持って立ちなさい。」
茶杓を清める時は、「さっさ、すいすいと清めずに、ゆっくり重々しく清めなさい。」
普段の生活でも、軽いものを軽いと思って扱っていると思いがけず壊してしまうことを考えると、重い物を軽く、軽い物を重くと反対に考えることでその道具に対して意識を集中することになり、大事に扱うようになる、その結果、点前にもよい緊張感が表れるとの教えなのだろう。
井口先生は、世阿弥の風姿花伝書にも同様の言葉が残っていると紹介している。
“怒れる風体にせんときは、柔らかなる心を忘るべからず。”