茶の湯 徒然日記

茶の湯との出会いと軌跡、お稽古のこと

利休百首20

2020-06-03 10:10:07 | 利休百首

 20.大海をあしらふ時は大指は

         肩にかけるぞ習ひなりける

 

 ”大海”という茶入は、様々な茶入の形の中でも、平べったく、大ぶりで、肩が横平面に張った平丸型をしているので、横から持ったままでは、蓋が扱いづらい。

 そのため、平棗の扱いと同じで、茶入を左手で上から半月にとり、茶杓を持った右手であしらって、左手のひらにのせ、蓋をあけて、抹茶を掬いだします。

 この左手にのせたとき、大指=親指を茶入の肩にかけるようにすると、安定するということになります。

 

<”大海”について>

 ”大海”は本来は茶席には用いず、茶臼でひいた抹茶を入れておく「挽溜(ひきだめ)」として水屋で使っていたものを、茶席で用いるようになったといいます。 
 しかし、利休様の時代になるとあまり用いられなくなったようです。

 

 ”大海”は、抹茶を仕込み、仕覆に入れた時、長緒結びをします。

 仕覆の紐は、茶入の形によって、また、中に抹茶が入っている時、入っていない時で、結び方が違います。都度、何度も結んで手に覚えさせていくしかありません。

 私はしばらく結んでいないと忘れてしまって、でも、やり始めると自然に手が動きだすという経験を何度もしています。

 一度で覚えられるに越したことはありませんが、道具の扱いは、何度もやっていくことで、定着してくものかもしれません。

 

 

 


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