薬局店舗は築33年を過ぎているが、自宅のほうでも築20年。外壁にクラックが入り、台風の季節にはサッシの上から窓際に雨漏りがすることがある。
某一流メーカーのツー・バイ・フォーの建築だが、この窓際の雨漏りは新築当初から見られた。メーカーさんのあらゆる努力にもかかわらず、根治しなかった病気であるが、20年も経っているので、本格的に外装を改良して根治手術をすることになった。ついでに屋根や雨漏りのしない壁面も全面改造することにした。
これまではモルタルの上からスタッコ仕上げだったが、パネルの壁面に改造である。同じメーカーさんで、すでにこの自宅をよせてツー・バイ・シックスの書庫と、広島の漢方薬研究所を合わせて、三軒建てている。だからツー・バイ・4~8という壁工法の利点も欠点もよく知っているつもりだ。
第一、その壁を構成するものは一枚板ではなく合板であるから、滅法水に弱い。日本建築なら少々の壁面の雨漏りは外に軽々逃がすが、壁工法の場合はそうは行かない。合板の壁に水か染み込んで、直ぐに腐食する。ここが一枚板との違いで、雨漏りには滅法弱い。かといって一枚板状にした壁を作れば、経費が莫大なものになる。
壁工法は理想通り完成すれば、地震などには滅法強いのでその点では安心だが、雨漏りなどを発生させると、その原因場所の特定にも難儀して、かなり悲惨?である。
ところが、16本の杭まで打って万全を期したツー・バイ・6の書庫は、見かけの不細工さとは裏腹に、頑丈なものである。4万冊近い書籍が乗っているがビクともしないし、クラック一つ入らない。
広島の漢方薬研究所では、モルタルにスタッコに懲りて、パネルにし、基礎を徹底的に頑丈にしてもらったからツー・バイ・4としてはかなりしっかりしている。
見かけだけはスマートでいつまでも新築のようだとご近所に言われていた自宅こそ、20年前の技術的な問題か、見掛け倒しの部分が多分にあったのが、ようやく一番問題のあった外壁の根本改造となったのだった。