二十歳代の頃は、この日がとても嬉しい日だったけどね。

若い頃は誕生日を迎えると一つだけ歳を取れるので、嬉しかった。

漢方専門薬局をやっていて、「あらっ!お若いのね~~~っ!」と言われるのが何とも辛いし歯がゆいし、悔しかった。

新しくやってこられる人に、あまりに若すぎるのでいつも驚かれ、呆れられ、怪訝がられた。

だから、漢方薬の継続を中断したい人が、黙って止めてくれればいいものを、わざわざ

「胃にこたえるからしばらくお休みします」

という口上で、ずいぶんショックを受けることが多かった。

数年後に再訪されたかたに言われたものである。

黙って止めるのは悪いと思って、薬を止めたくなったら「胃にこたえます」といって止めるのがもっともらしくて適切な言い訳になるものなのだと。

二重にショックを受けたものである。

何と皮肉れたお愛想であろうか

当時は、漢方薬が胃にこたえると言われて止めていかれた人が随分いたが、ここ二十年は、当方の漢方薬による胃の苦情を聞かされるのは、超稀である。

確かに当時よりも経験と知識の上では隔世の感があるものの、当時のほうが日本古方派特有の考えから殆どが単方、つまり一つかせいぜい二つの漢方処方しか販売しないので、現在よりも薬用量は少なかったのに、しばしば胃の苦情を訴えられて止めて行かれたものである。

もちろん、中には本当に胃に障ってしまった方もおられたに違いないが、前述したように、あれは止める口実に過ぎないと複数の方から教えられて、サモアリナンと納得するとともに、喪失しかかっていた自信を少し回復したほどであった。

なるほど、齢(よわい)を重ねていよいよこちらが頑固爺になると、見え透いた「ウソ」をつかれる方はほぼ皆無となった。

いつの間にか、下劣な駆け引きや本末転倒した与太話を最も嫌う姿勢を前面に押し出すようになっていたから、真剣な方しか来局しないし、当方もそうでなければ受け入れない。

だから「漢方薬が胃にこたえるから」という口実で止める人がいなくなったのだろう。

止めたくなれば無言でやめられればよいのに、あの当時はこちらも若かったから随分甘く見られていたのだと、今にして思うのであった。

ただ残念なことは、とうとうこの日、3月25日を迎えるのが不愉快になるほど歳を取り過ぎてしまったのだった。

三島由紀夫も夏目漱石も、樋口一葉はもちろんのこと、みんなとても若くしてなくなったんだな~~とへんなことを考えてしまう、だれも祝ってくれない誕生日の憂鬱な一日がそろそろ終わろうとしている。


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日本漢方ではインフルエンザに対処しにくい理由は、傷寒論や金匱要略は深く研究しても、中国の明(みん)から清代(しんだい)にかけて急速に進歩・発展した温病学を無視し続けるからだ。

このことについて書いた
漢方と漢方薬の正しい意味』における

日本の伝統医学と言われる「漢方医学」に欠落するものの全文を引用する。

日本の伝統医学と言われる「漢方医学」に欠落するもの
テーマ:ブログ
「漢方とは中国から伝来した医術であり、漢方薬は漢方で用いる草根木皮や動物類を原料とした医薬」であるから、漢方医学を「日本の伝統医学」と言うには些か疑問がある。

漢方医学は中国の伝統医学の亜流に過ぎないのだから、日本の伝統医学という言い方は僭越に過ぎるように思えてならないからだ。

しかしながら、百歩譲って漢方医学は日本の伝統医学であるとしても、ここには大きな欠落が見られることを十分認識しておかなければならない。

つまり、漢方医学の重要な原典として、傷寒論や金匱要略要略は過剰なほどにバイブル扱いにするのはよいとしても、明~清代(みんからしんだい)に発達した温病学の重要な典籍『温病条弁』を無視し続けていることだ。

だから、風邪やインフルエンザのようなありふれた急性疾患にも、傷寒論ばかりに拘って、葛根湯や麻黄湯類ばかりで対処するから、ほとんど有効性に乏しい。

現実的な多くの急性疾患に漢方薬類で対処可能になったのは明~清代にかけて急速に進歩・発達した温病学のお陰なのであるが、古代中国医学の原典である傷寒論・金匱要略にばかり沈潜して、負けず劣らずに重要な『温病条弁』を研究しようとはされないのである。

漢方医学に西洋医学流のエビデンス概念を取り込むのには熱心なこととは裏腹に、中国古代医学の原典は重要視しても、その後に急速に発達した温病学理論をまったくといってよいほど無視し続ける感性の矛盾の支離滅裂さを自覚出来ないのかどうか?

我が愛するこの日本国の漢方医学の実態は、些か信じられないほどの現況なのである。

もちろん一部の識者、つまり本場の中医学理論の優越性を認識する医師・薬剤師は、「わが国の伝統医学」に対する落胆を感じつつ、漢方と漢方薬のすべてを温病学を含めた中医学理論を深く学習し、実践しているのであるが、巷にあふれる情報の多くは「日本の伝統医学」である漢方医学レベルの葛根湯や小青竜湯、あるいは八味丸レベルのものばかり、ということなんですよ。


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一昨年までは、余暇には常にチヌ釣りに行っていたのに、どうしたことか昨年だけは例外的に、一度も行かなかった。

ブログ類に熱中し過ぎてしまったからだ。

近くのホームグラウンドでは3月下旬からチヌの乗っ込みがはじまる。
うまくいけば50cmオーバーが釣れる時期でもある。

他の人にはあんまり釣れない所だから、広い釣り場をいつもほとんど一人で独占である。

その釣り場のヌシが、一年以上もご無沙汰してしまっていた。青天の霹靂である。

そろそろ再開するかな~~~??!と思案している。

チヌ釣りを再開すると、またぞろチヌ釣り専門のブログでもやりたくなるんじゃないの~~~と危惧?している部分もあるが・・・・・・(xちょっとと変な日本語表現だね)


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