人間の役に立つべく働くワンちゃんたち。
視覚障害者の方を導く盲導犬(Guide dog。日本では現在950頭ほど活躍)は糧amp;shy;名で、犬に誘導をさせる方式は古代から行われていたそうですが(ちなみに日本で最初の盲導犬は1938年に米国人に付き添って来日した犬で、その後、傷痍軍人用に4頭ほど輸入されたとか)、この他にも最近では聴導犬(Hearing dog。日本国内には約10頭が存在)、介助犬(Service dog)があり、以上の3種類については身体障害者補助犬法(平成14年法律第49号)という法律で規定されています(これらの補助犬については、「不特定かつ多数の者が利用する施設」はその入場・入店を拒めない)。
福祉分野以外では、軍隊が軍用犬(War dog)として、警察が警察犬(Police dog)として、それぞれ獰猛な性格の犬を訓練して警備や犯人逮捕に使っている他(警備犬、攻撃犬、伝令犬)、第二次世界大戦中に旧ソ連が地雷犬(対戦車犬。爆薬を乗せ、敵の戦車の下で肉弾攻撃(自爆)する「動物自爆爆弾」)なる生体兵器を開発、ドイツ軍戦車に対して使用していたこともあったそうです。
「働く犬」の中で最も糧amp;shy;名かつ重要なのは、犬の鋭い嗅覚を利用した探知犬で、麻薬探知犬、爆発物探知犬、地雷探知犬、災害救助犬(災害現場で被災者を嗅覚により探知するもの)等が知られています。
ところが最近、従来の「探知犬」の仲間に新たに加わったのが「DVD探知犬」。これは、文字通りDVD(デジタル多用途ディスク)の合成樹脂の匂いを探知するもので、海賊版DVDの探知・摘発を目的に米英の著作権協会が導入を実験。2006年5月には2頭のラブラドール・レトリバー(名前は「ラッキー」と「フロー」)がロンドン・スタンステッド空港で実地テストを開始し、その後2頭はマレーシア政府の試験導入(2007年3月)でクアラルンプール国際空港等で摘発捜査に参加。5ヶ月間で100万枚近い海賊版DVDの摘発に成功し、DVD違法コピー密造組織から懸賞金をかけられるほどの活躍をしたそうです。
もっとも、DVD探知犬はディスクの匂いを嗅ぎわけるだけなので、そのDVDが違法コピーなのかどうかまでは(当然のことながら)判別できません・・・。
犬って、本当に働き者ですね。