(写真)会場となったパルエクスポの外観(上)と内部(下)
3月2日から12日まで、スイス・ジュネーブのパルエクスポ(PALEXPO)で第76回国際自動車・付属品見本市(ジュネーブモターショー、Salon International de l'Auto et Accessoires Geneve)が開催されています。実は、ジュネーブはリヨンからは高速道路を使って約2時間で行ける距離なので、今回、休日を利用して日帰りで行ってきた次第です。私のモーターショー(自動車見本市)見学は、昨年10月のリヨンモーターショー以来。
会場となるパルエクスポは、ジュネーブ市街地から北西約5キロ、ジュネーブ国際空港に隣接する国際見本市会場で、毎年このモーターショーを開催する他、固定施設として自動車博物館も併設されています。建物はジュネーブ経由でフランスとスイス本土を結ぶアウトバーンA1号線の真上に立てられており、来場者は空港周辺の駐車場に車を停めてシャトルバスで来るか(駐車場代込みで20スイスフラン=約2000円。入場料別途)、市内から公共交通機関でアクセスします。実は、この会場自体、ジュネーブ空港の滑走路を隔ててフランス領土からわずか数百メートルのところに建てられており、フランスからの来場者も大勢いるため、ジュネーブ南西の仏領サン・ジュリアン・アン・ジュネヴォワにも駐車場とシャトルバスが用意されています。
さて、入場料14スイスフラン(約1400円)を払って中に入ると、さすがに国際的に知られたショーだけあって、リヨンモーターショーとは比べ物にならないほどの混雑ぶり。実は、それでも各企業毎に混雑度は相応に異なっていて、メルセデス・ベンツやフェラーリといった名の知られた欧州メーカー(特にレアな高級スポーツカーを展示しているところ)が一番お客さんが多く、逆に韓国車のところは試乗する人もちらほら。一般的に、欧州人は大柄なアメ車や技術が進んだ日本車よりも知名度と伝統がある欧州メーカーを選ぶ傾向があって、ここでは世界に冠たる日本車といえどもまだまだ「東洋から来た新参者」扱い(ましてや韓国車は、まだ知名度が低い)。そのためか、私から見るとどうもガサツな作りだったり、品質の点で信頼性がイマイチに見える欧州車(特に仏伊:ドイツは例外か・・・)でも、こちらではヒット商品だったりします。特にフランス人のフランス車好みは際立っていて、パリモーターショーにでも行くとルノー、プジョー、シトロエンの三大仏企業(といってもプジョーとシトロエンは同系会社ですが)がかなり幅を利かせています。この点、アメリカ人は欧州人よりもかなりオープンで、伝統よりも性能や品質を重視してクルマを選ぶ傾向があるので、だからこそ日本車が人気ランキングで上位を占めることができます。また、同じ欧州人でも、自国に自動車メーカーを持つ国(仏独伊など)とそうでない国(スイス等)ではクルマの選考に差があって、日本車に対する受容性はフランス人よりもスイス人のほうが大きいようです(スイス人と一口に言っても、ドイツ系、フランス系、イタリア系が混ざっていますが)。
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