(写真)あるファーストフード店のハンバーガー(鶏肉使用)
欧州から4年ぶりに帰国して、はや半年。この間、いろいろなチェーン店で外食する機会がありましたが、どうも、事前の期待?に反して、日本の外食産業、特にファーストフードの食事は、期待していたほどには美味でもないように思えてきました。
例えば、ファーストフードの最大手「マクドナルド」。世界中どの店でも「ビックマック」をはじめとする定番のメニューを展開していますが、同じ「マクド」でも、同じメニューを注文したとしても、ベルギーやフランスのほうが明らかに美味なのです。日本のマックは、どうも食材一つ一つが欧州の水準に至らないのか、加熱方法に問題があるのか判りませんが、外観は同じ「ビックマック」でも、味は日本のほうが一段及ばない気がしてなりません。最近、マックドナルドは全国統一価格制度を止めたので、都心で24時間営業している店舗ではビックマックセットは680円することを考えれば、価格面での利点(欧州の「ビックマック」セットは800円以上する)もそれほど大きくはなり得ません。
和製チェーンとして有名な「モスバーガー」も、海外で食べられなかったせいか期待値は高かったのですが、実際に口にしてみると、味はまあまあですが、素材、特にビーフパティとパンが弱点になっている印象。あるチェーンの鶏肉に至っては、欧州の安い鶏肉にも及ばず、またその鶏肉でできたサンドイッチ(写真)は、スーパーで販売されている、電子レンジで加熱調理するチキンバーガーと紙一重です。ファーストフードで期待できるのは、「モスバーガー」の他は、他社とは一線を画してがんばっている「ファーストキッチン」と、最近日本に再進出した「バーガーキング」ぐらいのようです・・・。
欧州の味に馴れたのか、それとも自分が年をとったのか・・・。同じことは外食産業全体にも該当していて、ファミリーレストランなどの外食産業の表層的な華やかさとは裏腹に、やはり本当に「美味しい」と思えるものは、特に洋食については、実はそれほど多くはなさそうです。