(写真)アルベール国王・同王妃陛下
(その2へ)
午後2時45分、行進部隊のロワ通りに整列し、部隊検閲が終わると、午後3時25分、国王が現場に到着し部隊巡閲を開始。終わったところで国王は騎馬近衛兵の乗馬部隊4個小隊に挟まれたアメリカ製オープンカーに乗り込まれ、王族の乗った黒塗りの公用車や警備車(公用車の大部分はBMWやアウディ、ベンツ等ドイツ製なのに、警備車のうち1両だけ何故かレクサスLS430)とともに、ファンファーレ(乗馬軍楽隊)を先頭にロワイヤル通りをゆっくり進みます。
騎馬近衛兵は欧州各国ではよく見られる部隊で、フランスの共和国衛兵連隊やイギリスの乗馬衛兵が有名ですが、ベルギーのそれも、黒の制服にイギリスの衛兵に似た帽子をかぶり、威風堂々としたものでした。国王アルベール二世(Albert II Felix Humbert Theodore Christian Eugene-Marie)は王妃とともにオープンカーの後席に乗車、周囲を6名のSPが徒歩で護衛する中、「国王万歳!(Vive le roi!!)」と叫ぶ観衆(少なからず居た)に手を振って答えていました(防弾ガラス等の遮蔽物はなし)。国王は大多数の国民から親しみを込めて支持されているようで、ベルギーの国としての標語(フランスでいう「自由・平等・博愛」)も「国王、法、自由」になっています。
ちなみに、このオープンカー、軍用ナンバーでただ「1」と書かれたナンバープレートと、国軍大将を示すと思われる標識板、国王旗2旒をつけていた他、後続の国王用予備車両には、一般ナンバーでこれまたただ「1」と書かれたベンツ新型Sクラスが充てられていました。
(その4へ)