カエサルの世界

今年(2019年)1月中旬から「休載中」ということになっているのだけど、まあ、ときどき更新しています。

■シロートによる救急救命(3)人工呼吸

2018年09月08日 | ☆東日本大震災  

 7年前に受けた「救急救命法」講習について、あらためて考えてみようというシリーズの3回目です。
 今回は「人工呼吸」です。


 人工呼吸の第一歩は「気道の確保」です。
 「額を抑えて、顎を上げる」ということなんだそうですが、カエサルは、「上を見る」ような形にしてやればよいと考えています。
 これは、自分でやってみればわかるのだけど、立っている(あるいは座っている)状態で真上を見上げたり、真下を見下ろしたりするわけです。下を見下ろしているような状態では呼吸がしにくいということがわかると思います。そうならないようにしてやればいいのだと思っています。


 カエサルは、この講習を受けるまで、人工呼吸というのは息を吹き込んだり、吸い込んだりするものだと思っていました。しかし、息を吹き込むだけです。
 口から口へ息を吹き込むわけですが、このとき、倒れている人の鼻をつまみます。口から吹き込んだ息が鼻からもれないようにするためです。


 うまく息を吹き込むことができ、肺に空気が送り込まれれば、胸が上がるそうです。その後は、自然に息が吐き出され、自然に胸が下がるそうです。胸が下がったのを確認したら、もう1回、息を吹き込みます。「2回息を吹き込む」のだそうです。
 胸の上下を確認しなければなりません。この講習では、胸に手をあてて確認するという方法を教わりましたが、視認だけでもよいようです。




 人工呼吸をしている間は胸骨圧迫(心臓マッサージ)をすることができませんが、人工呼吸の前後は胸骨圧迫を続けねばなりません。胸骨圧迫30回、人工呼吸2回という組み合わせが基本なのだそうです。
 人工呼吸をするために中断した胸骨圧迫は、10秒以内に再開しなければならないそうです。「2回の人工呼吸」を10秒以内に終わらせねばならないということになります。息を吹き込んでも胸が上がらないなど、人工呼吸がうまくいかない場合でも、やり直しはできないということになります。


 この講習では、唇の接触を避けるためにガーゼを使用しましたが、ハンカチなどでもいいそうです。何もなくてもいいそうです。ガーゼなどには感染症の予防という名目もあるようですが、心理的な抵抗を避けるためということの方が大きいようです。
 心理的な抵抗、大きいと思います。


 この記事での人工呼吸の写真、もともと「顔」は写っていないのだけど、その後頭部にモザイクをかけたりしました。写っている方に対して、必要以上の配慮をしたと言っていいと思います。人工呼吸をしているのだということはわかっているわけですけど、どうしても、キスをしているかのように見えてしまうのです。見ようによっては、倒れている人に無理矢理キスをしているかのように見えなくもありません。
 人工呼吸をするということは、周囲の人たちからそのように見られてしまうということだと思います。そういうことを覚悟しておかねば、人工呼吸はできないのだと思います。


 今回のシリーズを書くにあたって、7年前の講習の記憶や記録に頼るばかりではなく、ネット上のいくつかのページを参考にさせてもらいました。
 そうした中で、かなりホッとしたのは「『訓練を受けていない市民救助者』は人工呼吸を行わなくてよい」という一文でした。技術的に難しいというばかりではなく、心理的負担に対応したものではないかと思っています。
 人工呼吸をした方がよいという理屈はわかるのですが、人間にはできることとできないことがあります。その場になってみないとわかりませんが、カエサルにはできないんじゃないかという気もします。それでもよいから、胸骨圧迫だけはがんばれ・・・と言われているような気がしました。
 その一方、「一度でも講習を受けたことのある者は『訓練を積んだ市民救助者』に該当する」と解釈できるような一文もありました。その解釈に従えば、7年前に2時間程度の講習を受けただけのカエサルも『訓練を積んだ市民救助者』ということになってしまいます。とんでもないことだとは思いますが、そう言われれば、そう言われてもしかたがないと思えたりもします。
 法的な基準などのある話ではないので、それぞれの人の考え方しだい、気持ちの持ち方しだいということになると思います。実際にそういう場に立ったカエサルがどのような考え方をし、どのような気持ちでいるのかは、今のカエサルにはわかりません。


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