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暇人のお気楽日記

ほぼ、観た映画の感想、たまに日常の諸々。

サイレン

2007-04-16 16:04:10 | 映画・サ
監督:堤幸彦
出演:市川由衣(天本由貴)
   森本レオ(天本真一)
   田中直樹(南田豊医師)
   西山潤(天本英夫)
   阿部寛(土田圭)
   西田尚美(里美)
   嶋田久作(山中巡査)

<ストーリー>
 天本一家は病気がちの英夫の為に、夜美島に引っ越してきた。父子家庭のため、姉の由貴が母親代わりとなって英夫の面倒をみていた。一家が島に着くと、島の医師南田が出迎えにきていて、家まで案内する。その間、島の人々がじっと彼らを見つめ、何となく異様な雰囲気が漂っていた。古い民家を家具付きで貸してもらった由貴達は、家につくと早速掃除にとりかかる。すると隣の家の里美が手伝いにきてくれて、島での暮らしをアドバイスしてくれる。「近所付き合いが大切」「夜は出歩かないこと」「森の鉄塔には近づかないこと」「サイレンが鳴ったら外にでないこと」不可解なアドバイスに首をひねる由貴だが、やがて島の住民達の様子に疑心暗鬼になり始める。そして、サイレンが島に鳴り響いた。。。。

<感想>
 なんかホラーばっかり観ているようですが、別にホラー好きというわけではないです。。。たまたま重なっただけで。。。(^^;;
 日本の映画って、妙に間があるんですよね。。。それが違和感を感じると言うかイライラするというか。。。ハリウッド映画の見過ぎかしら???
 でも森本レオの演技がめちゃめちゃ怖かったー!ボーッとした人がこんな風に豹変してしまったから余計に怖い!これはいいキャスティングだと思いました。
 映画が進行している間、しゃべらない弟に違和感があったのだけれど、なるほど、そういうオチでしたか、という結末に納得。でもちょっとありがちかなー?最近はこういうの多いですよね。
 誰が出ているかも知らずに観たので、ココリコの田中さんが出てきた時には、思わず笑っちゃいました。意味はないんですけど。なかなかいい役だったのが意外だったし、ちょっとカッコいいかも、とさえ思ってしまいました。
 島の異様さを出すためか、意味不明なこともあるのですが、続編ではその辺もつながってくるのでしょうか? 宗教となぞの赤いフードの女の子は何だったのかしら? 最後まで分かりませんでしたが。。。あと廃墟にいた男の人は誰?
 謎のまま終わってしまう部分が多かったので、今イチだったかなー。。。

SAYURI

2007-03-28 14:35:07 | 映画・サ
2005年

監督:ロブ・マーシャル
制作:スティーブン・スピルバーグ
出演:チャン・ツィー(さゆり=千代)
   渡辺謙(会長)
   ミシェル・ヨー(豆葉)
   役所広治(延)
   桃井かおり(おかあさん)
   工藤夕貴(おカボ)
   コン・リー(初桃)
   大後寿々花(さゆりー少女時代)


<ストーリー>
 貧しさから親に売られてしまったさゆり(千代)は、置屋に買われてそこで働くことになった。そこにいた芸者の初桃と折り合いが悪く、騙されたあげく、ひどい折檻をうけ、橋の上で泣いている時、1人の男性(会長)と出会う。優しくしてもらったさゆりは、いつの日か芸者になり、再びその人と出会える事を願った。
そしてある日、初桃と反目している豆葉という芸者に声をかけられ、さゆりは芸や立ち居振る舞いなどを学び、念願の芸者になるが。。。。

<感想>
 思ったより、良かったです。建物が何となく中国っぽかったり、着物の着方が変だったり、ツッコミどころは多々ありますが、画的に綺麗なシーンが多かったです。置屋の女主人を「おかあさん」、姉妹の契りを交わした姐を「姐さん」、芸者の旦那が「旦那」、他にも全編英語のセリフの中でちょっぴり混ざっている日本語に笑ってしまいましたが、これは英語に置き換えられる表現がなかったということでしょうね。最後はちょっと都合がいいような気もしましたが、こういう終わりにしないと、海外では受け入れられないのかな?
 チャン・ツィーは大好きですが、さゆりの役は、やはり日本の女優さんにしてほしかったです。何故、あえて日本の女優を使わなかったんでしょうね? その辺が知りたいなーと思う。
 桃井かおりの「おかあさん」、インパクトのあるいかにも置屋の女主人という感じで、よかったです。あまり好きではありませんが、この役柄はピッタリハマっていた気がします。
 あと、豆葉が良かった♪ ミシェル・ヨーは、面倒見がよくて情もあって、肝が据わっているけど、やはり女! そういう雰囲気がピッタリとハマって、素敵な姐さんでした。私はこの人が一番好きだったな♪
 ツッコミどころは多いですが、海外の人が、よくここまで日本を表現してくれたな、という嬉しさもある映画でした。

シャーロットの贈り物

2007-01-05 12:08:52 | 映画・サ
2006年(米)

監督:ゲイリー・ウィニック
出演:ダコタ・ファニング(ファーン)
   ジュリア・ロバーツ(シャーロット)

公式サイトを見つけられなかったのですが、こちらに詳細がありました。
http://www.cinematopics.com/cinema/works/output2.php?oid=6772


>感想
 これはアメリカでは教科書にも載っているような有名なお話だそうです。ダコタちゃんも大好きだとか。子供向けの夢があるかわいらしいお話。
 体が他の子豚達より小さかったため、生まれてすぐに殺されそうになってしまったウィルバーを助け、一生懸命育てるファーンがかわいいです。とくにウィルバーをシャンプーするシーンは印象的♪
 またこのウィルバーがかわいいんだなー♪ 豚、飼ってみたくなります(ウソウソ)。こんな風に動物とも会話が出来ると面白いですね。あ、でもお肉とか食べられなくなっちゃうかな?
 助けてもらったお礼にハムにされそうなウィルバーを一生懸命助けようとするシャーロット。最後はタマゴを産んで死んでしまいますが、タマゴから生まれてきたクモの数、512匹!クモってそんなに生むんですね。。。こわっ!
 
 子供向けの映画ですが、見ると気持ちが和むかわいらしい映画でした。

STAY

2006-12-12 15:03:23 | 映画・サ
2005年(米)

監督:マーク・フォースター
出演:ユアン・マクレガー(サム・フォスター)
   ナオミ・ワッツ(ライラ)
   ライアン・ゴズリング(ヘンリー)
   ジャニーン・ガロファロー(Dr.ベス・リーヴィ)

↓公式サイト
http://movies.foxjapan.com/stay/

>ストーリー
 精神科医のサムは病気のため2週間の休みをとったベスの代わりに診察をし、そこで患者のヘンリーと出会った。ヘンリーは未来を予言し、彼を担当していたベスは連絡をしても応答がない。ヘンリーはサムに3日後の土曜の深夜に自殺をすると予告して帰ってしまう。気になったサムはヘンリーを思いとどまらせようとヘンリーを探していると、ヘンリーが死んだと言ったはずの両親に会ったり、何度もデジャヴを体験するようになる。。。

>感想
 公式サイトのイントロダクションに、感覚を研ぎすまし、心の目を開いて欲しいとあったのですが。。。。うっかり寝ちゃいました。。。。
 なんだか眠ーい映画なんだもの。。。
 何かのDVDに入っていた予告編を見た時は、せつなげで物悲しい感じのストーリーだと思ったんですけどねー。いや、確かにそういうストーリーなんですけど、謎がなかなか解けない、というか物語が進むほど謎が深まっていく感じで、意味が分かんないし、効果音やBGMも静かなものだから、つい、睡魔が。。。なので結末まで一応見たけど、結局意味が分からなかった。。。
 でも、公式サイトを見ると、わざとそういう作りにしてあるのでしょうか。意味が分からない=精神世界の迷路、という感じかな???
 どちらにしても、私には分かりにくい、難しいストーリーでした。。。
 
 ただ、役者の人達はとてもいい演技をしていたと思います。皆苦しんでいる表情とか細かい演技で表現していました。特にライアン・ゴズリング(ヘンリー)の表情が好き♪

サムサッカー

2006-08-30 11:30:35 | 映画・サ
2005年(米)

監督:マイク・ミルズ
出演:ルー・テイラー・プッチ(ジャスティン・コップ)
   ティルダ・スウィントン(オードリー・コップ)
   ヴィンセント・ドノフリオ(マイク・コップ)
   チェイス・オファーレ(ジョエル・コップ)
   ヴィンス・ヴォーン(ギアリー先生)
   キアヌ・リーヴス(ペリー医師)
   マット・シュラム(ベンジャミン・フラッド)
   ケリ・ガーナー(レベッカ)

詳細はこちら↓

「サムサッカー」オフィシャルサイト

http://www.sonypictures.jp/movies/thumbsucker/site/


>感想(ややネタばらしかも)
 月曜日に試写会に行って参りました♪ 試写会なんて、何年ぶりでしょうね!?という感激は置いといて、映画の話。
 普通の家庭で育った普通の少年ジャスティン。思春期真っ盛りの彼は色々な事に多感に反応し、親指を吸うクセが直らない事に悩んでいて、自分に自信を持てずにいる。そんな彼の心の動きを描いた作品なので、ちょっぴり単調ですが、いいお話でした。多感で繊細な少年ジャスティンをルー・テイラー・プッチが上手に演じていました。私にはあまりイケメンというタイプには見えなかったのですが、普通の男の子が普通に悩んだり傷ついたり、時々ふれあう人々の中から何かを感じ取ったりする、どこにでもいる少年ぽさがハマっていて役柄にピッタリだった気がします。
 母親役のティルダ・スウィントンも現実逃避をしつつ、今の生活と自分の理想とのギャップに折り合いをつけている生身の人間らしい素敵な母親でした。
 しっかり者の弟もいい味出してました。まだ子供なのに凄いね☆ 将来が楽しみかも。彼も何気なく重要なセリフを口にします。いい子なんだなー♪
 さて、一番見たかった人、ペリー医師演じるキアヌ! 評判どおり、変な医者でした(^^;;。でも、いい人でした。ルー・テイラー・プッチが某雑誌のインタビューでキアヌについて、「いい人だけど、変な人だったよ。」というコメントをしていましたが、役にのめり込んでしまってたのかしら? でもキアヌご本人も認めてましたが、ペリー医師は自分にとても近いとか。という事は、キアヌはいい人だけど変な人なのかー??? 彼が最後に言う言葉がズシーンと心に響きます。この映画に込められたメッセージでもあります。

ー他人と違ってもいい。大切なのは、答えのない人生を生きる力なんだ。ー


皆さん是非是非、映画館でご覧下さいませ。

ジア/裸のスーパーモデル

2006-08-10 15:21:00 | 映画・サ
1998年(米)

監督:マイケル・クリストファー
出演:アンジェリーナ・ジョリー(ジア)
   フェイ・ダナウェイ
   エリザベス・ミッチェル(リンダ)
   エリック・マイケル・コール
   カイリー・トラヴィス
   ルイス・ジャンバルヴォ
   ジョン・コンシダイン
   スコット・コーエン
   マーセデス・ルール

>ストーリー
 17歳でモデルを夢見てニューヨークへとやって来たジア。美貌と見事なプロポーションをもち、ワイルドで個性的な魅力から一気にトップモデルとなった。欲しいものは何でも手に入れていくジア。しかし、華やかな成功の裏では、愛情に飢え、ドラッグに溺れ、やがて愛する人も離れてしまい、エイズに感染。。。
 実在したスーパーモデル、ジア・キャランジの日記を元に制作された映画で、アンジェリーナ・ジョリーが体をはった渾身の演技をみせている。

>感想
 物語というよりは、ドキュメンタリーっぽい映画でした。ドキュメンタリーはちょっと苦手なんですが、これはそれほど苦になりませんでした。っていうか、アンジーの体を張った渾身の演技に圧倒されちゃった感じ。
 このジアという少女、華やかに脚光を浴び、何でも手に入れられるように見えながら、いつも愛情に飢えていて、「私を愛して!わたしだけを見ていて!」と全身で叫んでいるようでした。それがまたこのジアという人の魅力の一つでもあったのかな。そんなジアを演じるアンジーの演技が凄く光っていて、この人は外見だけでなく、本当に演技力のある女優さんなんだなと再認識しましたね。やっぱ凄いわ、この人。
 ドラッグに逃げる事はどんな事情があろうと許されない、私もそう思う。でもこのジアはニューヨークに出てきたときも、精神的にまだ自立できていない子供で、そのまま大人の世界で成功してしまい、ちやほやされて全然大人になれなかったような気がします。もっと周りの人が彼女を精神的にサポートしていたら、ドラッグに溺れていく事はなかったのかも。。。特に母親!親に全ての責任があるとは思わないけれど、ジアが家に帰る事を望んだ時、受け入れてくれていれば、とか、ジアが母親を引き止めて側にいて欲しいと泣き叫んで懇願した時、もうしばらく側にいてあげていれば、とか、考えずにはいられない。だからといって、ドラッグに溺れたジアが、唯一心から愛したリンダに、あれ以上ジアを支える事を求めるのは酷だと思うし。。。もしもジアが、リンダではなくフィラデルフィアから一緒に来たBF(名前わすれちゃった・・・)を愛せていれば、とか。少し何かが違えば、彼女の人生は救われたのかも、と色々想像せずにはいられない映画でした。
 

シンデレラ・ストーリー

2006-07-19 16:33:54 | 映画・サ
2004年(米)

監督:マーク・ロスマン
出演:ヒラリー・ダフ(サム)
   ジェニファー・クーリッジ(フィオナ)
   チャド・マイケル・マーレイ(オースティン)
   ダン・バード(カーター)
   レジーナ・キング(フォンダ)
   ジュリー・ゴンザロ(シェルビ)

>感想
 かの有名なおとぎ話「シンデレラ」の現代版。
 「マトリックス」オタクがでてきたり、靴の代わりに携帯を落としたり、現代風へのアレンジがなかなか面白いです。
 物語はやっぱりアメリカらしい人物設定ですね。おとぎ話に出て来るシンデレラは控えめで健気な女の子ですが、この映画のシンデレラ=サムは、おとなしそうにしていてもパワフルな感じがにじみ出ています(笑) それはそれで面白いんですけど。ラストの方なんか父親に逆らえない情けなーい王子・オースティンに、思いっきり喝入れちゃうし♪ この辺はいかにもハリウッド映画です。
 サムの親友カーター(←うろ覚えなので名前違うかも。。。)がいい味だしています。私としてはこの子が一番印象深いかなー。ファニーフェイスのやや女の子っぽい外見といかにもお坊ちゃまっぽい雰囲気で、サムと並ぶと女の子の親友同士みたいなんですが、それがまたいい感じ。 o(^o^)o 
 あとオースティンの「よく食べる女の子が好き」というのは、女の子にとってはうれしいですねー♪ ちょっとぽっちゃりしているサムの外見にあわせたセリフなのかもしれませんけど。
 この映画でヒラリー・ダフはラジー賞に名前があがってしまったり、あまり評価の良くない映画ではありますが、さわやかラブストーリーが観たい時にはいいと思います。

サイレントヒル

2006-07-08 21:32:29 | 映画・サ
2006年(カナダ・フランス・アメリカ・日本)

監督:クリストフ・ガンズ
出演:ラダ・ミッチェル(ローズ)
   ショーン・ビーン(クリストファー)
   ローリー・ホールデン(シビル)
   デボラ・カーラ・アンガー
   ジョデル・フェルランド(シャロン)

>ストーリー
 夢遊病を患う娘シャロンが徘徊する度に口にする街の名「サイレントヒル」。昔大火災があり現在も地下火災が続くためゴーストタウンとなり、封鎖された街であることを調べたローズは、反対するクリストファーに内緒でシャロンと2人、街へ向かう。。。

>感想(ネタバレちょっとだけあり)
 怖いです!めちゃめちゃ怖いです~!ひぇ~~~~~!
 普通映画の始まりには幸せな家族の風景とかがあったりするけど、これはいきなりシャロンが夢遊病で徘徊する所から始まります。ショーン・ビーンがいい役で出演しているし、ラダ・ミッチェルも好きなので張り切って見に行きましたが、怖かったよ~!
 やっぱり映画館はいいですねー!迫力あるし、効果音で空気がビリビリ振動して座席まで振動してるし!盛り上げ効果バッチリだわ♪(怖いといいつつ喜んでる私。。。)
 母親ローズはごく普通の女性。怪しげなもの達が現れると悲鳴を上げて逃げ惑う事しかできないし、娘を心から愛している母性愛の強い人。街の秘密が徐々に明らかになるにつれ、ローズがとる行動はとても当たり前で自然です。愛する娘のためなら。。。って感じ。
 子役のシャロン、怖いです。子供のくせによくこんな顔できるものだわと感心してしまいました☆(^^;;
 で、超期待していたクリストファー役ショーン・ビーン。いい人です。とってもいい人なんだけど。。。私は妻と娘を助けようと身を挺して戦う姿を想像していたのですけど。。。戦いの舞台にさえ入れてもらえないー! 最後はフテ寝!? あんまりだ~~~~~(ToT) 誰かショーン・ビーンにもっとかっこいい役あげてよ~!
 映画は怖いです。めっちゃ怖かったので、皆さん、映画館でどうぞ!

深紅

2006-07-07 17:30:44 | 映画・サ
2005年(日)

監督:月野木隆
原作・脚本:野沢尚
出演:内山理名(秋葉奏子)
   水川あさみ(都築美歩)
   小日向文世(秋葉由紀彦)
   緒方直人(都築則夫)
   内田朝陽(中垣明良)
   塚本高史(渡辺拓巳)
   堀北真希(秋葉奏子少女時代)

>ストーリー
 小学校の修学旅行先で秋葉奏子は、深夜に家族が事故にあって怪我をしたから東京へ戻るように言われる。担任教師とタクシーで東京の家族が運ばれた病院へ移動したが、両親と幼い二人の弟はすでに亡くなっていた。秋葉奏子の家族は都築則夫にハンマーで何度も殴られて殺されたのだ。
 そして8年後、秋葉奏子は事件の事がトラウマとなり、ふとした拍子に修学旅行先から家族に対面するまでの約4時間をリアルタイムに思い出す『空白の4時間』という発作を抱えながらも、大学生になり、東京の大学に通っていた。事件の事をずっと追っているルポライターから、犯人都築則夫の娘美穂の居所を聞き出し、会いに行く。。。

>感想
 暗くて重ーい話です。でも、最後はとても爽やかに終わります。この映画をみて、故・野沢尚さんの脚本の凄さを知りました。これは凄い心理描写でした。被害者の娘と加害者の娘の気持ちが、とてもリアルでいたたまれない気持ちになります。どちらも普通の良心的な少女なだけに、置かれた状況がかわいそうでならない。被害者の娘であり、幼い頃に家族全員を亡くし、トラウマを抱えて生きる辛さ。加害者の娘であり、父親の罪を自分も継いでいると思い込み、自虐癖を抱えて生きる辛さ。どちらも同じくらいつらくて重い人生です。恨みや哀しみに飲み込まれて復讐が復讐を生むような話になってもおかしくないのに(実際そうなんだけど。。。)それを見事に爽やかなエンディングに持っていく。しかも被害者の娘と加害者の娘が出会う事で、いい方向へと変わっていく。この辺の設定も展開もお見事としか言いようがないです。
 また主役二人を演じた内山理名さんと水川あさみさん、性格も立場も正反対の二人を見事に演じています。
 とにかく観て!って宣伝したくなる映画でした。

スタンドアップ

2006-06-30 17:09:17 | 映画・サ
2005年(米)

監督:ニキ・カーロ
出演:シャーリーズ・セロン(ジョージー・エイムズ)
   フランシス・マクドーマンド(グローリー)
   ショーン・ビーン(カイル)
   リチャード・ジェンキンズ(ハンク・エイムズ)
   ジェレミー・レナー(ボビー・シャープ)
   ミシェル・モナハン(シェリー)
   ウディ・ハレルソン(ビル・ホワイト)
   シシー・スペイセク(アリス・エイムズ)
   エリー・ピーターソン(カレン・エイムズ)
   トーマス・カーティス(サミーエイムズ)

>ストーリー
 暴力を振るう夫から逃れて実家に戻り、自分の力で子供を育てて行こうと男並みの給料がもらえる鉱山で働くことにしたジョージー。でも鉱山での労働環境はとても厳しいもので、女に仕事を奪われる事を恐れた男達から様々な嫌がらせを受ける。それは自分だけでなく、愛する子供達にも被害が及んだ。それぞれの事情で仕事を辞められない女達はただ耐える事を選んだが、ジョージーは立ち上がって会社を訴える決意をする。。。

>感想
 公開当時、観に行きたかったけど結局見逃してしまいました。なのでDVDが出るのを心待ちにしていた作品です♪
 働く女性は被害の大小はあるにしろ、セクハラの経験があると思う。私は単純に、男尊女卑の感覚が根強く残っているからだと思っていたけれど、女性の社会進出によって仕事を奪われてしまった男性もいるのですね。仕事を無くすのは死活問題だから、皆その仕事にしがみつこうとするのは当たり前。特に養わなければならない家族のいる人は必死でしょう。セクハラって根深い問題から来るものでもあるのですね。
 主人公ジョージーは何度も傷つき、泣いて泣いて、それでも立ち上がろうと決意する。ジョージーはちょっと綺麗な、でも普通の女性。男性の腕力に対抗する術などなく、親も守ってはくれない。自分の子供さえ、味方になってはくれない。親も子供もいるのに、とても孤独です。ムカムカする程の汚い言葉や嫌がらせ。それをなくしたくて裁判を起こしたのに、もっと酷い事を言われ、触れられたくない過去さえ暴露され。。。もう言葉になりません。ただただ、怒りと涙、です。
 でもそんなジョージーの孤独な戦いが、やがて多くの人々の心を揺さぶり、全米へ、世界中へと広がって行く。すごいね。尊敬、賞賛、感謝。なんか、色んな感情がわきあがってきて上手くいえないのですが、ほんと、感動しました。
 ジョージーに頼まれて訴訟の弁護引き受けた弁護士ビルも、奥さんに逃げられたさえない中年男だったのに、裁判がすすむうち、頼りがいのある強い男性へと変わっていきます。この人もいい奴で、もしかしたらジョージーとその後。。。なんて想像までしてしまいました。(^^;;
 親友グローリーは途中で病魔に侵されて寝たきりになってしまうけど、そんな体で証言をする。またこのグローリーを支える旦那様がすっごいいい人!動揺したサミーが来た時も、穏やかに諭して家に帰らせるし、病気のグローリーを献身的に支えているし♪ショーン・ビーンのこんないい役初めて見たわ♪ステキステキ!未公開シーンにあったけど、グローリーの入院している病院に行って汚れた顔をぬぐい、髪を整えてあげるシーンはカットしないで欲しかったー!!
 とてもつらい汚い言葉や酷いことをされるシーンも多いのですが、最後には勇気をもらえる映画でした♪