暇人のお気楽日記

ほぼ、観た映画の感想、たまに日常の諸々。

マッチポイント

2007-03-30 16:48:13 | 映画・マ
2005年

監督:ウディ・アレン
出演:ジョナサン・リース・マイヤーズ(クリス・ウィルトン)
   スカーレット・ヨハンソン(ノラ・ライス)
   エミリー・モーティマー(クロエ・ヒューイット・ウィルトン)
   マシュー・グード(トム・ヒューイット)
   ブライアン・コックス(アレック・ヒューイット)
   ベネローブ・ウィルトン(エレノア・ヒューイット)

<ストーリー>
アイルランドの貧しい家で育ったクリスは、いつか成功していい暮らしをする野心を抱いてロンドンに住む。元プロテニスプレイヤーの腕前を活かしてテニスクラブのコーチとなり、そこで大企業を運営する父を持つ、トム・ヒューイットと親しくなり、その妹クロエと婚約した。しかし、ヒューイットの別荘で知り合ったトムの婚約者ノラに惹き付けられ、関係を持ってしまう。その事を隠したままクロエと結婚したクリス。一方のノラはトムの母親に嫌われていたため、ついに婚約を破棄されてしまった。しばらくして、再会したクリスとノラは再び関係を持ってしまい、クリスは妻と愛人の間で2重生活を送るようになるが。。。

<感想>
 大金持ちの妻をもつことで逆玉の輿にのったクリス。でもとても魅惑的な女性に惹かれて愛人にし、妻の目を盗んでは楽しんでいたけれど、やがて子供を欲しがる妻と妊娠したから妻と別れてくれと迫る愛人の間で困った状況になっていく。現実にもありがちなお話なだけに、リアルで感情移入しやすい映画でした。このまま男と女のドロ沼劇へと発展して行くのかと思ったら、意外な方向へ展開していきました。これも現実にはありがちだけど、私としては、元婚約者のトムまで巻き込んで、ヒューイット家が大騒ぎになるような展開を予想していたので、いい意味で裏切られた感じ。しかも最後のオチにはビックリ。女性として、人間として、納得のいく結末ではないのだけれど、思わずニヤリとしてしまうような結末で、映画としては面白い。納得はいかないけど、この映画の終わりはこうじゃないとつまんないとさえ思ってしまう。
 クリス役のジョナサン・リース・マイヤーズ、優柔不断で欲が深いのに小心者という役を上手く演じていました。女性から見れば嫌な奴ですが、男性から見れば、『こいつ、うまくやったな』という感じかもしれません。ノラを一番愛していたのかと思っていたけど、そうじゃない。ノラの外見と挑発的な雰囲気に性欲のみを感じていただけ。クロエにいたっては、その背後にある莫大な財産を得るために利用しているだけ。結局このクリスは誰も愛していなかった。自分の欲を満たす事しか考えていない人だった。こんな嫌な奴なのに、結末で思わずニヤリとしてしまうのは、ウディ・アレン監督が素晴らしい監督だからなのでしょうね。
 ノラ役のスカーレット・ヨハンソン、この若さで、この色気は何!?、と思うくらいの色っぽさ。そりゃー、男性はイチコロでしょう。しかも妻ではなく愛人にしたいタイプという雰囲気がにじみ出ていて、この人、本当に二十歳?と疑いたくなってしまいます。持って生まれた外見もあるけど、これってやっぱり演技力なのでしょうか? 
 メインはこの二人という感じでしたが、クロエが子供を欲しがって行為を迫るところとか、クリスの目の前で体温計を口にくわえる色気のなさが、よけいにノラの女性としての色っぽさを際立たせている感じ。こういう細かい演出が上手い。仕事面でも言葉の端々にクリスの無能ぶりを感じさせるセリフもあるし、細かい所まで演出が行き届いている感じ。
ウディ・アレン監督の映画はあまり見た事がなかったのですが、この映画を見たら、他の作品も見たくなってしまいました。

SAYURI

2007-03-28 14:35:07 | 映画・サ
2005年

監督:ロブ・マーシャル
制作:スティーブン・スピルバーグ
出演:チャン・ツィー(さゆり=千代)
   渡辺謙(会長)
   ミシェル・ヨー(豆葉)
   役所広治(延)
   桃井かおり(おかあさん)
   工藤夕貴(おカボ)
   コン・リー(初桃)
   大後寿々花(さゆりー少女時代)


<ストーリー>
 貧しさから親に売られてしまったさゆり(千代)は、置屋に買われてそこで働くことになった。そこにいた芸者の初桃と折り合いが悪く、騙されたあげく、ひどい折檻をうけ、橋の上で泣いている時、1人の男性(会長)と出会う。優しくしてもらったさゆりは、いつの日か芸者になり、再びその人と出会える事を願った。
そしてある日、初桃と反目している豆葉という芸者に声をかけられ、さゆりは芸や立ち居振る舞いなどを学び、念願の芸者になるが。。。。

<感想>
 思ったより、良かったです。建物が何となく中国っぽかったり、着物の着方が変だったり、ツッコミどころは多々ありますが、画的に綺麗なシーンが多かったです。置屋の女主人を「おかあさん」、姉妹の契りを交わした姐を「姐さん」、芸者の旦那が「旦那」、他にも全編英語のセリフの中でちょっぴり混ざっている日本語に笑ってしまいましたが、これは英語に置き換えられる表現がなかったということでしょうね。最後はちょっと都合がいいような気もしましたが、こういう終わりにしないと、海外では受け入れられないのかな?
 チャン・ツィーは大好きですが、さゆりの役は、やはり日本の女優さんにしてほしかったです。何故、あえて日本の女優を使わなかったんでしょうね? その辺が知りたいなーと思う。
 桃井かおりの「おかあさん」、インパクトのあるいかにも置屋の女主人という感じで、よかったです。あまり好きではありませんが、この役柄はピッタリハマっていた気がします。
 あと、豆葉が良かった♪ ミシェル・ヨーは、面倒見がよくて情もあって、肝が据わっているけど、やはり女! そういう雰囲気がピッタリとハマって、素敵な姐さんでした。私はこの人が一番好きだったな♪
 ツッコミどころは多いですが、海外の人が、よくここまで日本を表現してくれたな、という嬉しさもある映画でした。

プラダを着た悪魔

2007-03-13 16:02:48 | 
やっと読み終わりました♪

映画も面白いけど、原作も面白い
華やかな世界の舞台裏で、こんな大変な思いで働いている人もいるんですね。っていうか、ホントにこんな上司がいるのか??? 訴訟大国アメリカなのに。映画では「発売前のハリーポッターの原稿」を手に入れるのが最大の難問でしたが、原作はもっとすごい。「期限切れのパスポートをなんとかしろ」。できるわけないでしょーが!・・・でも、ミランダ程の人になると、出来ちゃうのかしら?
こっそりアンドレアが復讐しているのも笑えます。コーヒーを会社の経費でいっぱい買ってホームレスに配ってしまったり、ミランダの高価な洋服で汚れをぬぐっていたり。 普通の女の子のようで、実は強者!と思ってしまいました。
このお話は、働いた事のある人、特に女性なら共感できる部分が多いのではないでしょうか? 映画を見た人もそうでない人も、是非一度読んで下さいませ。