Lovely London

1996年から2000年まで過ごしたロンドンでの出来事を記録したものです。
2014年のパリとロンドン旅行も記載中

イギリスの森と村と古墳(1997/10/26)

1997-10-26 | ドライブ

97年10月26日(日):
昨日25日は裕美と田中君の奥さんとでミュージカルCATsを観劇しに行ったため、私は3人の子供の子守をしていました。

 それではということで、日曜日には、非常に寒くなったイギリスですが、天気が良いので家族そろって車でドライブすることにしました。行き先は「ペリカンクラブ」最新号のアウティング(会うティング?)を参考にしました。先ずはA40→M25→M4→J14 と高速を1時間、さらに20分ほど一般道を走った所に「セイバーナイクの森」は在りました。元もと貴族の狩猟場だったようで、門をくぐって入ります。幅3m程の道路は数キロに渡ってまっすぐに伸び、その両側は広葉樹の森が広がっています。消して深い森ではなく、向こうに牧場が見えたりします。5キロ程入ったところで車を止め散歩することにしました。紅い落ち葉の絨毯を歩いて行くと、白いキノコを見つけたり、太い幹で立派な枝振りの木をがあったり、ぽっかり青空が見える日溜まりを見つけたり、皓介がうっかり犬のウンチを踏んづけたり、皆を楽しませてくれます。ただ、ちょっと寒いのと朝食が簡単だったのでお腹が空いてきたとの理由で、また暖かい春か夏に来ることを約束して、次に向かいました。

 次のマルボロ(Marlborough)という比較的大きな街のローカル・パブに入り、ローストビーフとサーモン&パスタの昼食を取りました。飲み物は当然1/2パイントのラガーと裕美はShandyです。良い気分になった所で、町中散策。真ん中が駐車場になっているハイストリートで本当に燃えているように見えるストーブを見つけたり、アンティークの店に入ったり、ちょうど良い酔いさましになりました。

 A5をまっすぐ西に向かい15分程アップダウンのある道を走ると、どっかりと円錐の頭を切った形のイギリスのピラミッド(シルバリーヒル)が見えて来ました。その大きさはヨーロッパではNO.1だそうです。その手前にロングバローの古墳がありました。皓介を従えて、偵察に出かけました。牛のウンチが転がる牧場を横切り畑の中の幅60cmのFootPathを600m程進むと、巨大な石を門に持つ古墳(やはりお墓だそうです)に着きました。何処と行って楽しい場所ではありません。往路で高校生と思える30人ぐらいの団体とすれ違い、道が細いので苦労しました。敦史、加奈子が寝ていて本当に良かった。ピラミッドへは相当距離がありそうだったので諦めることにしました。

 そこから車で5分程行くと町全体がStone Circleで囲まれているアベブリーの駐車場に着きました。こんなに寒い日なのに駐車場はほとんど一杯です。寝ていた敦史を起こしてベビーカーに乗せ、目指すはストーンサークルへ。ここのストーンサークルはストーンヘンジの物とは異なって、円は二重になっており、またそのの半径は100m以上あり、その円の中に町があり道路が走り民家があります。石の形や大きさもまちまちで統一性がない。一つ一つがお墓かあるいは芸術品と言っても良い感じがします。しかし、広大な芝生にどんな目的で巨大な石を置いたのでしょうか?
 実は今日から冬時間が始まって、昨日よりも1時間日の入りが早くなったのです。家に着いた6時にはもう真っ暗でした。

のどかな羊の群 森の入り口。ここからまっすぐな道が数キロ続く
紅い落ち葉の絨毯 こんな日溜まりもあります
しろいキノコ 大木がずらり
なんと広大な森なのでしょう お昼はローストビーフと鮭のパスタ
ハイストリートは車で一杯 これだけ幅が広い通りもめずらしい
火が燃えているように見えるストーブ 左奥がピラミッド。牛のウンチに気を付けろ!
近いと思ったら大間違い。左右は畑 古墳の入り口
中は以外に狭い 畑の向こうにピラミッドがぼんやりと
これもストーンサークルの一部 広い草原の中に立っています
加奈子も結構歩けるようになりました 石の回りにはよく犬の糞が落ちているので注意
石しかないのに多くの人が散歩しています 石が二重になっているのが分かりますか?

2週続けての動物園(1997/10/19)

1997-10-19 | レジャー

10月19日(日)、朝起きるとあたり一面が立ちこめている。久しぶりの霧だ。九時の遅い朝食の後もまだ霧があったが、これはきっと晴れるとの予想の元に、出かける準備を始める。
出発は10:20分、所々霧の残るM1を走り、目指すはWhispnade Wild Animal Park。ここで機関車トーマスが来て乗車できると聞いたからだ。11時頃着いて、入場門の所で「今日トーマスが来ているか?」と聞いたところ、「知らない」との返事。期待外れの上に、2週続けての動物園、さらに大人£8.5、子供(3才以上)£6、プラス駐車代£6.5と合計£35.5(約7000円)と今日ここに来るべきだったか疑問を残しながら園内に入る。
 この動物園は普通にの動物園とサファリパークの中間で、一方通行を車で進んでいって好きな所に車を止めて、檻の中の動物を見学でき、一部シカやラクダを放し飼いにしたサファリパークのような部分もある。入って直ぐ、その広大な敷地と落ち葉に埋もれた木々や緑色の芝生の美しさに目を惹かれ、来るべきだったかの疑問は払拭された。


 滑り台や遊具がある場所で遊んだ後、オウムやハヤブサなどを自由に扱うバードショーを見た。12時からトーマスじゃ無いけど蒸気機関車に乗れると言うので、大人£1.8、子供£0.9払って乗り込む。本当の蒸気機関車で走る時の蒸気の音や汽笛の音や石炭の臭いが懐かしい。園内を汽車で一周して、次はアシカショーを見る。日本の油壺マリンパークや八景島とは比べものにはならない小さなプールなのだが、適当な数の人が集まってゆっくり見れた。ショーの中で、アシカが水上ジャンプする場面が在るのだが、水しぶきが上がってフェンスで見ていた子供達が濡れる。また、アシカがジャンプする、また子供達が濡れる。それを5,6回繰り返していただろうか。日本だったら親がそこにいたら子供を抱いてフェンスから離すだろうが、イギリスは違う。子供達は、自分も水しぶきを被りたいと濡れる所まで近寄ってくる。親もこれを止めようとしない。此処に日本とイギリスの水に対する扱い方の大きな違いに気が付いた。傘をささないイギリス人も多いが、これも乾燥した気候がそうさせているのだろうか?
 話は変な方向に行ったが、アシカショーの後は、見晴らしが良い丘の上(下にはカンガルーが放し飼いされていた)でお昼だ。ビールを買えなかったことが残念だったが、此処でのおにぎりはGoodだった。お昼の後は2階建てサファリバス(これはFree)に乗って園内を30分ほどかけて一周。天気もいいし寒くもないので最高のドライブだ。気持ちが良くて、裕美と敦史は眠ってしまった。


 最後に車で動物が放し飼いされている地区を走り、その真ん中にある高台の広場で、ゆっくりと動物園の景色を眺めた。遠くにシカやラクダや水鳥達が戯れる池があったりして、まさにサバンナにいる様である。
 先週のロンドン動物園は狭い檻の中に入れられた動物達を見て歩くものだったが、ここの動物園は、広い敷地に動物もそれを見に来る人間ものびのびとくつろげる空間であるような気がする。汽車にも乗れた、バスでも遊覧できたので子供達も大喜びの一日だった。

鳥の芸を披露

蒸気機関車も無料で乗れる


身近に動物が見られる

近くで見ていると、濡れる。イギリス人は濡れるのが大好き!

見晴らしの良い所でランチ

 


長男、次男 歯医者に行く(1997/10/18)

1997-10-18 | 日常生活

 97年10月18日(土)に、敦史と皓介を連れて、歯医者に行きました。日本人の順子先生と英国人で夫のクーパー先生がやっており、昨年来たときにはいなかった日本人助手が2人いて、英語が話せなくても大丈夫な歯科です。
 今回の理由は、皓介は前回来た理由と同じで、下の歯2本が生えて来たのに、乳歯が一向に抜ける気配がないことと、敦史には、上の奥歯に虫歯が発見されたためです。
 最初の治療は敦史で、虫歯の治療で痛く感じないように赤鼻のトナカイならぬ笑気麻酔の赤い吸い口を鼻に当てての治療で、緊張のためか敦史は一言も言葉を発しません。クーパー先生は日本語は話せませんが「虫歯」だけは日本語でしゃべります。
 皓介の2本の乳歯は心配しなくても、直ぐに抜けるだろうとのことで今日は抜かず、他に虫歯なりかけがあるのでレントゲンをとって、次回治療ということになりました。
 たまたま、敦史とナーサリーが同じの奥さんがいて(私は初対面)、話を聞いたところ、クーパー歯科はロンドン医療センターの歯科よりも技術は確かだ ということでした。

笑気麻酔を吸入中の敦史


新しいソファ(1997/10/16)

1997-10-16 | 日常生活

 借家の再契約時にソファを交換して欲しいという要望が実現して、10月16日に新しいソファがやってきました。日本ではとれも考えられないような派手なしかも、とても大きなソファです。実は前の黒いソファをなかなか持って帰ってもらえないため、リビングはソファだらけの状況です。

これ以外に、大家に改造依頼したものとしては、
 ・窓のダブルグレイジング化(二重窓)
 ・1階トイレの床の修理
 ・玄関のオートロック
 ・お風呂のタイルの水漏れ修理
があり、今、この加えて風呂をリニューアルしてくれるかどうか申し入れしているところです。
二重窓になって、最近の寒い朝でも寝室がそれほど寒くないので助かっています。

10月18日に加奈子用に室内用の三輪車を買ってやりました。でも、敦史、皓介が気に入って乗り回しています。なんと皓介は裸で乗り回していました。

同じ日に敦史と皓介の散髪を私が行いました。皓介が妙にこそばがるがるので、少し虎刈りです。

なんて大きくて立派なソファ!

 

座り心地も最高

加奈子に買った三輪車

散髪の後、裸で走り回る皓介


ロンドン動物園の一日(1997/10/12)

1997-10-12 | レジャー

 10月12日(日)、土曜とは打って変わって太陽が眩しい日だった。でもここのところ急に寒くなって来ており、朝晩の暖房はかかせない。先週までかかった2重窓の工事の暖房への効果は如何に? そんなことは関係なく、今日は、リージェントパークに行って、セルフリッジで買い物でもと思っていたところ、子供にZOOの言葉を聞かれれてしまい、せがまれて動物園に行くことになった。
 日曜日とあって、リージェントパークの端にある動物園までは、車で30分程で行けた。朝の11時、まだ時間が早いのか駐車場は空いていた。大人£8*2、子供(4才以上)£6、駐車代£4と、計£26を駐車場で払う。歩いて5分ほどで入園口。
 まずは、正面の水族館。個々の魚の鑑賞窓口が狭い昔風の水族館。場内は暗い。タコに人気があった。次は、爬虫類を見て、ゴリラと記念撮影。愛嬌を振りまくチンパンジーに人だかり。野鳥やオウムを見た後に、FISH&CHIPSを買ってお昼に突入。日当たりの良いベンチに座って食べていると何処からともなくペリカンが二羽近寄って来た。凶暴ではなさそうだが、あの大きな口を目の前で開けられたら誰でも驚く。動物嫌い?の敦史は怖い怖いの連続。飼育員に追いかけられてペリカンは池に戻った。
 トラは豹、ラクダをみて、狭い檻の中の象を見る。小動物と遊んだが、加奈子は全く物怖じしない。白熊は不在だった。ラスコーの洞窟の壁画のトンネルをくぐってキリンを見る。
 どれも、かなり遠くから眺めるだけのもの。その点、横浜の野毛山動物はキリンに直接餌を上げられるくらい近寄ることができる。また、サファリパークもキリンやラクダが直ぐ手の届く所までくるので、その大きさを実感できる。でも一気にいろんな動物が見れる動物園もいい。適当な広さだし、変に近代的では無いし、あまり臭くないロンドン動物園も気に入った。


やっとロンドン観光(1997/10/4)

1997-10-04 | レジャー

 10月4日(土)、女房にせがまれてロンドン観光をすることにした。。
 考えてみると、毎週と言って良いほど、車に乗って郊外の城とか公園とかには出かけているのだが、ロンドン市街へは、セール期間中の買い物(これも女房と交代でバトンタッチが多い)以外、あまり足を踏み入れたことはなかった。家族を呼んで1年にもなるのに、大英博物館はおろかナショナルギャラリビッグベンも訪れたことはない(当然単身赴任中に私一人では何回か行ったが)。と言うことで、今日は遅蒔きながら、ロンドン塔ロンドン・ブリッジさらにロンドン交通博物館に行くことにした。
 家を11時過ぎに出たのでロンドン塔に着いたのは12時頃だった。Tower Hillの地下鉄の駅の階段を登って行くと、突然目の前にロンドン塔が広がる。どうしてこれがなのだろう。だれが見てもではないか。天気のせいもあってチケット売場は混雑していた。大人£8.6、子供£5.6は高いよね。中に入ると思った程混んではいなかった。お決まりのコースを通って場内を観光する。段差や狭いらせん階段があるからベビーカーは使えない。私が加奈子を抱っこする。しばらく城の中を歩いてわかった。「なんて重くなったんた!」
 前回、一人の時はいろいろな所に首を突っ込んでいろいろ見て回り、ロンドン塔には重い歴史があり、きっとお化けもいる と感激していたのだが、今回は家族を連れて来たという事実を残すために来た?ような感じで、痺れてきた左手でしっかり加奈子を抱きながら階段を登って行く。とは言っても、Jewel Houseに展示されているエリザベス女王の宝冠や宝杖は一見というより何度も見る価値がある。
結局1時間半ほど居て、ロンドン・ブリッジを眺めて元に戻り、どうせ一日トラベルチケットがあるのでバスでも乗ろうかということになり、バスで交通博物館のあるCovent Gardenに向かった。

 ロンドン交通博物館は直ぐにわかった。回りにはいろいろな劇場が立ち並んでおり、スーツやドレス姿の紳士淑女で近くのレストランはにぎわっていた。交通博物館はそれほど広くないが人も少ない。馬車、バス、電車、地下鉄、汽車の展示場所があり、子供たちはバス擬きのにのって、ハンドルやレバー類を触って運転手ごっこが気に入った様子で十数分間も遊んでいた。
 バスの展示コーナで、世界大戦前か後かは分からないが、整備(エンジンの分解掃除まで)から運転までこなす女性バス会社の白黒ビデオが流れていた。でも、皆整った顔や身なりをしており、それに若い。本当にこんな人たちが働く会社があったかは分からないが、何か妙な気がする。別の地下鉄のコーナでは、戦時中に地下鉄の駅が避難場所や病院として使われていた様子をビデオで流していた。これも白黒で実写だと思われる。ここの登場人物もモデルみたいな人達ばかりで、紅茶を注ぐ看護婦もカップを持つ男女も皆微笑んでいる。ここでも妙な気がする
 そうか。戦時中の生活が日本とは全く違うのだ。ここには陰湿感も切迫感も悲壮感もない。皆幸せそうなのだ。今のロンドンのような汚さもない。そういえばこれまで中世とかローマ時代のイギリスの建物や文化に幾つか接してきたが、イギリスの戦時中の様子をみたのはこれが初めてだ。戦争時代からイギリスの歴史を探ってみるのも面白いかもしれない。
 博物館の外に出ると、 Covent Gardenの駅前はロックバンドの演奏やマーケットでごった返してした。その中で目を惹いたのは、木炭で似顔絵を書く日本人(たぶん)絵師である。一人の紳士を書いていたのだが、似ていることもさることながら、その絵のタッチが素晴らしい。しばらく見入っていた。
 それから、家族で中華街に繰り出した。疲れたけどなかなか充実した一日だった。