Log @daily life

記録。
ふつうのいちにちの中で、神様といっしょにすごすせいかつの中で、
感じたこと、思ったこと。

電話

2008-12-02 13:30:05 | Weblog
携帯電話に着信ありと表示されていた。
着信履歴を見ると、とても珍しい人からだった。
まず彼から電話をよこすということはない。

早速、電話をしてみた。
「よー兄貴、元気?」
--元気やで。

電話の主は、僕の真ん中の弟だったのである。
ちなみに彼は僕とは1学年違い、つまり年子だ。

「オヤジとオカン、生きてる?」
--生きてるよ。

「××(←弟の名前)は?何やってんの?」
--もう卒業間近だから論文と就職活動やなんやかんや。
--多分東京の方で就職すると思う。

彼は滅多に僕に連絡をよこさない。
この前に話したのは多分実に1年半前のことだ。
その間に、それまでは父と母と僕で一緒に住んでいたが、
母が公営の住宅の募集で目当ての物件に当選し、
でもそこに僕の住むスペースはなくて、結果僕は職場にも近い
都心近くに、両親はそれまで住んでいたところからさほど遠くない場所に2人暮らしという生活に変わったことを話した。

でも家族の近況を聞くためだけにわざわざ彼は僕に電話をかけて来ない。(多分)
何か他の用事があるはずだ。

「住民票登録しようと思って。俺の住所どこにあるん?」

つまり、彼は今から7年前に家出をしてそれっきりで、
何の手続きもせず行き着いた所で暮らす・・・という生活をしていたので、
市役所などでのそういう公的な手続きはとっていなかったのだ。

じゃあ彼の住民票はどうなっていたのかというと、
僕が引越しする都度彼は僕の同居人ということで、
彼の住所も僕と一緒に移していたのだった。

でも、どうして今のタイミングになってそんなことを?

「社員登用試験があって、正社員になれた。」
なんと!
彼は派遣社員として勤め始め、少なくともそこで3年間働いてから
社員登用試験があり、そこで合格したら社員として雇用されるはず・・・
だったのが、
1年もしないうちにそのチャンスが巡ってきて、見事合格したのだという。
しかもその後になって例の恐慌が起こり、その会社は営業利益がそれまでの半分近くに落ち込んでしまい、
周りの派遣社員たちはそのあおりを受けて雇用解除となっているので、彼はまさしく危機一髪だったそうだ。
契約解除された人たちの中には泣いていた人もいたのだという。

タイミング的にももちろんすごいことだけど、
社員になれるということは、その会社の福利厚生施設を利用できる権利が与えられるので、
彼にとっては、社宅・社員寮を利用できるということになる。
そして、それには家族寮も含まれる。
そうすると妻子もちだが単身赴任だった彼は、家族と一緒に住むことができるということではないか。

すばらしすぎる。
僕は喜んで今の住所と手続きをするために必要な役所とを教えたのだった。