![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/39/0b/ccd5647119f9d534e42499ac20cf2c73.jpg)
監督 フランコ・ゼフィレッリ
キャスト ジョン・ヴォイト、フェイ・ダナウェイ、リッキー・シュローダー、ジャック・ウォーデン、アーサー・ヒル、ストローザー・マーティン、ジョーン・ブロンデル、イライシャ・クック・Jr、ジョー・トルナトーレ
1979年 アメリカ
ジャンル:ドラマ、スポーツ
【あらすじ】
酒とギャンブルに溺れ、堕落しきっていた元世界チャンピオン・ボクサーが息子のために再びリングに上がる決意をする。
【感想】
「ロッキー」と対極にあるような結末は個人的には残念。それ以外は素晴らしい出来。ボクシング映画は本作に限らずクオリティの高いものが多いです。映画向けの素材なのでしょう。
ボクシングの試合はラスト30分程度で大半は人間ドラマです。父親想いの息子 T.J.が健気でそれだけで応援したくなる作品でした。子役として有名になってしまうと以降、悲惨な道を辿るという話はよく耳にしますが、例外的に今でもドラマを中心に活躍しているそうです。
またダメ男の主人公としっかり者の息子、強い女の母親。この人物像の組み合わせは無駄が少なくてストーリーが引き締まります。母親が一時的に嫌われ者になることで他の二人に対する感情移入もしやすくなるし、王道のスポーツ映画にはぴったりだと思います。
暴力をふるってどん底まで落ちた主人公がボクサーとして復帰を決意する動機がしっかり描かれていないのは完成度の上で減点要素。
そしてネタバレの関係上あまり多くを語ることができない結末について。途中、わかりやすい伏線があったのである程度予想はできていましたがそれでも後味が悪いですよね。あれだと何も残らない気がします。せめて T.J.が前に向かって進むんでいくことを決意するような段階で終わらせるべきだったと思います。素直に泣けと言われてもできないですね。
涙を誘うのであれば「クレイマー、クレイマー」程度のさじ加減が理想。この作品はやりすぎた。そこがもったいない。それ以外は文句のない出来です。
お薦め度:★★★★★★★★☆☆
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