Turedure Lilax Diary

「徒然」―何もする事が無くて、どう時間を過ごしたらよいのかと思うこと、様子。(三省堂 新明解国語辞典)

奥田英朗シーズン

2016-04-08 22:53:00 | 本棚
昨年末からずっと奥田英朗の小説を立て続けに読んでいます。

まずは「噂の女」からシーズンイン。
ある一人の”噂の女”を取り巻く様々な人の視点から見た物語。いったいどこまでホントでどこからが想像なのかわからないけど、謎めいた女に惹きつけられていく。地方都市のアナログネットワークが恐ろしくも可笑しい。

そして「真夜中のマーチ」たびたび読み返していますが何度読んでも面白い。絶妙なテンポとスピード感。ヨコチン、クロチェ、ミタゾウの3人組のバランスがとてもいい。WOWOWで以前ドラマ化して、これもなかなか面白かった。山内圭哉さんも出てるしもう一度見たいわ。

これと並行して、原作はまだ読んでいない「ナオミとカナコ」のドラマ版を見ていました。DV夫の殺害計画を立てる妻とその親友、義理の姉、会社の顧客の中国人女性社長。キャストすべてがバチッとはまったすごいドラマだった。文庫が出るのを楽しみに待っています。

昨日読み終わった「邪魔(上下)」。平凡な人生が簡単に狂ってしまう。事故で妻を亡くした刑事とごく普通の主婦、普通に生きていきたいだけなのに、些細な邪魔が入って意図しない方向に巻き込まれてしまう。家族を守りたかったのに、守るために頑張ってきたことで結局すべてを失くしてしまうこの主婦にはあまり共感できない。刑事と義母の関係がとても微笑ましくて、それだけに後半の展開がものすごく切なかった。
そして今日、録画してあったドラマ版「邪魔」を見ました。原作に誠実に作られたとても質の良いドラマでした。やるなテレビ東京。

ここまで読んだのは重いものコメディータッチのもの4作全部犯罪がらみ。久しぶりに気楽なものが読みたくなって
今日からスポーツ誌に連載していたエッセイ集「どちらとも言えません」を呼んでいます。電車の中で笑うのを堪えてます。(;^_^A)

振れ幅広いなあ、奥田英朗。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする