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山猫狙撃隊

Lictreの趣味の場所

「坂の上の雲」第9回「広瀬、死す」

2010-12-29 | テレビ番組

 いよいよ日露戦争開戦だ。
 連合艦隊はまずは旅順艦隊の撃滅を目指す。ところが夜襲は失敗。充分な損害を与えることができなかった。この前後の緊張と落胆の演技は全員なかなか良かった。それがあるからこそ、動じない東郷の存在が際立つ。

 明石工作では、明石大佐の金に几帳面なところが描かれていたけど伝わっただろうか?
 このあたりで宮崎知事選の速報が入る。だからそういうのいらないってば!

 旅順艦隊が引きこもって出てこないので、閉塞作戦が考えられる。作戦会議の様子は面白かった。反対意見を述べていても、指揮官が決定したらそれに従い、その作戦を考えるのが参謀というもの。それをよく表していた。

 第一次閉塞作戦の様子はなんとカット。絵を作る予算が無いのだろうか。まあ、失敗した作戦だけどね。スピード感があってよいけど、それをカットするなら季子と律をカットしてほしい。

 マカロフ中将着任。良い貫禄だけど、今後出番あるのかな?

 第二次閉塞作戦は夜間ということもあり、全体的には描写されず、現場の様子だけがクローズアップされていた。これが演出としては成功していて、敵の攻撃とサーチライトによって混乱に陥っている様がよく出ていた。途中、一度だけ俯瞰の絵が出たけど、地形が違うし。
 広瀬と杉野の描写に関しては、ちとやりすぎ。くどすぎる。

 これで今年放送分は終了。あとはまた一年後。閉塞できなかった旅順を陸上から攻撃する作戦に変更されることになる。残り4回のうち、2回分を使ってその様子を描くようだから楽しみだ。


「坂の上の雲」第8回「日露開戦」

2010-12-25 | テレビ番組

 好古は帰国して騎兵第一旅団長に。児玉は参謀次長に。戦時体制が固まりつつある。特に児玉は格下げの人事なので普通ならばあり得ない。
 海軍も連合艦隊を編成するにあたり、常備艦隊司令長官の日高ではなく東郷を起用。これに関する山本と日高のやりとりは今回の名シーン。激昂したとしても理があれば納得する清々しさを中尾彬が好演していた。
 真之は作戦参謀に。日本海海戦の命運、ひいては日本の命運が真之に一任される事となった。

 ロシアではウィッテが罷免され、こちらも戦争に向けての動きが止まらない。
 明石が初登場。任務の性格上、どの程度の活躍をしたのか評価が定まらない人だが、さてこれからも出番があるのかどうか。

 御前会議での明治天皇はなかなか良かった。特に雰囲気が良い。これからもいくつかセリフがあるはずなので楽しみだ。

 ラストは封緘命令を東郷が受け取るところ。三笠の長官公室を見て「ああ、横須賀で見たままだ」としばし感動。いよいよ日露戦争に入る。


「坂の上の雲」第7回「子規、逝く」

2010-12-17 | テレビ番組

 サブタイトルがネタバレすぎるが、歴史的事実だし、こんなものだろうか。

 最初は開設されたばかりの戦術講座。教官より聴講生の方が先輩だったりするあたり、日本の本気が伺える。ここで学んでいった人物が連合艦隊の各艦に乗り組んで戦うのだから重要な場面だ。
 個人的には兵棋演習の場面だけで御飯3杯いける。大好き。
 サイコロを振ったりしているけど、ウォーシミュレーションゲームの起源がここにある。もちろん、こちらはゲームではなく大真面目。そのあたりは真之が吉野の乗員の数を引き合いに出して戒めていたのが印象深い。

 その後、真之は高橋是清に誘われて出かける。創作、だよなー。その後の稲生季子との話は全部カットしてよろしい。演技が下手なのもあるが、そもそも坂の上の雲はそういう話じゃないから。

 一方、子規は病に侵されつつも俳句に情熱を傾ける。律の献身ぶりを菅野美穂が見事に演じている。律はこれこそが光るところだから、原作に無い真之とのロマンスはやっぱりいらんよ。

 八代大佐と真之とのやり取りは画面には出なくて、八代大佐が広瀬に話すという形で出た。なかなかの場面で、これをやるために片岡鶴太郎を起用したのだな、と得心。

 好古は出番が少なくて残念。袁世凱との会見とか重要な事はしているのだけどね。

 そしてサブタイトル通り、子規が亡くなる。原作通り夜中にひっそりと死んでいて良かった。その後の葬儀のシーンで棺に入れた写真が謎。オープニングのシーンなのだが、軍服を来た好古、真之と子規の3人が松山に集まった時なんか無いはず。あれはイメージ映像だとばかり思っていたのだけどなー。

 乃木希典は早めの再登場。前に出たときはいまいちな役どころだったけど、今回は児玉の信頼を得ている有能な将軍っぽい扱い。うーん、今後の旅順戦でどう描かれるかちょっとわからなくなったな。
 姉が紡績工場に行ったとか、農民の窮状を描いたのは良かった。ロンドンでの広瀬のセリフに重みが加わる。

 エンディングに原作として「坂の上の雲」の他に「殉死」があった。乃木が登場したからか。前回の登場の時にはどうだったかな・・・・・・


「坂の上の雲」第6回「日英同盟」

2010-12-09 | テレビ番組

 待ってましたよ、一年間。ようやく続きが見られる。

 真之がイギリスに渡り、戦艦朝日にて広瀬と記念写真を撮る。
 これがあるから、前回の一緒の写真はいらないと思うんだ。
 朝日の武装を真之が語るところ、魚雷発射管4門というところで「ああ、そういえば」と思った。この時代の戦艦は魚雷を積んでいたんだっけ。

 イギリスの情勢説明にある戦争とはボーア戦争のこと。シャーロック・ホームズのワトソンが従軍していたというあれだ。この戦争で疲弊したことが日英同盟を結ぶ遠因となる。

 清は義和団の蜂起から北清事変へ。ロシア兵の暴虐ぶりを描いていたのは歴史通り。出兵した国の中で略奪等の行為を行わなかったのは日本だけで、逆にロシアは特にひどかった。ここでの規律正しい働きがイギリス公使を通してイギリス本国に伝わり、これも日英同盟を結ぶきっかけとなる。
 ロシアはこれを機会に満州を占領。旅順に恒久的な要塞を築く。日本にしてみれば圧倒的な海軍力を置いたのは真之が見たとおり。

 子規は病が進行していかにもつらそうな状態。しかし、俳句に対する熱意は減じていない。香川照之の演技が光る。子規の生涯を映画化して演じてもらっても面白いのではないだろうか。

 今回、広瀬とアリアズナの恋愛の話に時間を多くとっている。見所ではあるけど、ちょっと時間とりすぎのような。

 伊藤博文は前回の冴えはまったくなく、空回りしているのが印象的。常識的な判断のうちであるとは思うけど、好戦的な若手と日本を見下しているロシアの間で踊っているだけだった。演技は良い。
 ここで有名なセリフ「朕が戦争を欲しないからだ」が登場。やっぱりこれはないとね。

 そして日英同盟締結。
 今回は派手なところは何もなく、第二期として穏やかなスタートに感じた。次回で子規が死んでしまい、後は日露戦争の話ばかりだからだろうか。


99年の愛

2010-11-09 | テレビ番組

 橋田壽賀子のドラマ「99年の愛」を見た。
 さすがの脚本で面白かった。良い出来事と悪い出来事を散りばめて話を作るのが本当にうまい。御都合主義なところは多いが、感動的な話になっているのでまあ良し。
 当時のアメリカの日系人の生活を描き、第442連隊の知名度を上げただけでも高評価。収容所の映像はよく再現されている。
 見てていちばん共感してしまうのは山岸登(大泉洋)。つらい立場だろうに。マイク正岡をモデルにしているようなところがあるが、どうだろう。

 テキサス大隊を救出したときに「ジャップの部隊なのか?」と聞かれて掴みかかるエピソードは、当然入ると思っていたのに無くて残念。

2010110712020000 橋田先生の仕事には関係ないけど戦闘シーンは全然ダメ。
 ←例えばこの場面。予告で見たときはM26あたりかなと思っていたけど、本編での「SS装甲師団」というキャプションに椅子から落ちそうになった。明らかにドイツの戦車じゃねーよw
 陸自の61式戦車をそのまま使っている。せめて外装をもうちょっと似せようとかしてほしかった。コピペのように塗装の感じまでまったく同じ戦車が何台も登場するので、レプリカかな。1台だけ撮影して合成したのだろう。

 もひとつ気になったところは沖縄の洞窟に隠れているシーン。日本兵の手榴弾が炸裂する。「助けてくれてありがとう」「あの手榴弾でずいぶん亡くなったけど」というセリフと、
○至近距離にいた女の子二人は助かる。
○洞窟内に多くの犠牲者
という状況から次の推測が成り立つ。つまり、さちが友人を助けるために手榴弾を拾って人がいるほうに放り投げた(!)。恐ろしい子・・・・・・