Sue's Blog

クリスチャンでセクシャルマイノリティのSueのひとりごとやGay Lesbian human rightsリンク集

Brokeback Mountain

2006-02-09 | ひとりごと
今話題の映画「Brokeback Mountain」を観た。映画そのものの感想はちょっぴり期待はずれと言う程度にとどめておきたい。

時代は60年代。しかも非常に保守的な南部でカウボーイ同士が恋におちる。許されない愛に葛藤しながらも惹かれあう二人。男同士の悲恋物語です。日本でも公開されるようなのであまり詳しいことは控えますが、美しい自然の映像とすてきな音楽で映画としてはとてもすばらしいかもしれませんが、基本的にラブストーリーに興味のない私の好みではなかったようです。

それよりもある映画通の知り合いのコメントに愕然としました。

「男同士が愛し合う・・・」
はっきり言って、私は付いていけません。
ワカリマセン、理解できません。
しかし、実際にそういう男性がいる事も
知っていますし、否定しません。

まだまだ日本では当然の感想かもしれませんが、否定しないといいつつも、これは完全に同性愛者への嫌悪感の表れで、そういう表現をすること自体が当事者の人権を傷つけることに本人がまったく気づいていない。それが一番怖いことだと私は思っています。

異性愛者が同性愛を理解することはできないでしょうし、理解してくれとは思いません。「同性愛なんて考えられない」という感情を持っていながら、頭で私は否定しないと自分なりに理解したつもりでも、それは何の理解にもなっておらず、結局このような差別的発言として現れてているということに気づいていない。

つまり自分が差別しているということに自覚がないことが一番恐ろしいことだと私は思います。
だから同性愛者は自分と違うことを認めた上で、どんな言葉や態度が差別的なのかということにもっと配慮してほしいと思うのです。
簡単に言えば、わかってくれとは言わないから、傷つけるようなことは言わないでということです。日本人はどうもそこらへんが逆転しているように思うのです。

Brokeback Mountainが日本で公開されてどんな感想や反応が起きるのでしょう。不謹慎な言い方をすれば、日本人の同性愛嫌悪感がどのように現われるのかを知るいい機会かもしれません。