Sue's Blog

クリスチャンでセクシャルマイノリティのSueのひとりごとやGay Lesbian human rightsリンク集

アメリカ聖公会

2006-11-06 | Gay, Lesbian rights
今日の礼拝でGene Robinson主教の説教(Sermon)を聞くことができた。

Gene Robinsonは聖公会で初めてゲイであることをオープンにしている主教。詳しくはこちら

2003年に彼が主教に就任してから聖公会が大揺れに揺れている。アメリカ聖公会の一部の教会は、組織を脱退してアフリカの国の教区に所属しようとしている。すでにDCにある教会が離脱を決定した。私が通っていた教会はそのリーダー的存在だ。

私自身は、その超保守的な教会に通うのをやめて、9月からワシントンDCにある教会に通いはじめた。教会を変わることは私自身にとっても大きな決断が必要だった。でも今では変わってほんとによかったと思っている。

おかげでGene Robinson主教の司式で行われた礼拝にも出席できたし、実際にお話しを聞くことができた。そして身近に握手をして挨拶することもできた。とても暖かい人柄で、そのお話しにも感動した。

アメリカ聖公会がゲイであることをオープンにしている彼を主教に任命した理由のひとつがわかったような気がする。

さらに昨日、アメリカ聖公会の最高の位に位置するPresiding Bishopの任命式が行われた。詳しくはこちら
このPresiding Bishopにも世界で始めて女性が就任した。その様子を昨日、Web Siteで観た。その暖かい人柄が画面を通じてでも伝わってきたし、彼女の世界観というかヴィジョンの広さに感動した。この方も素晴しい人だと思った。

経済的、社会的な差、そして人種、性別、性的志向に関わらず、すべての人は皆、神のもとに平等であるということを、アメリカ聖公会は彼らを通じて実際に行動で示しているのではないかと私は感じた。アメリカ聖公会は日本と比べものにならないくらい巨大な組織だ。巨大な組織であるにもかかわらず、そういう決断ができるということに私は感動した。

そのアメリカ聖公会の決断が自らの組織に大きな危機をもたらしている。これまでも、そして今でも保守的な人々は、彼らや自ら所属する組織の決定に対して強烈な反対を唱え、結果的に組織の分裂を起こしている。しかしそれも組織の改革にとって必要なプロセスなのかもしれない。

私自身がマイノリティに属していると自覚したときから感じている偏見、差別。そういう偏見や差別を今の教会では一切感じることはなくなった。受け入れられているという安心感をもつことができる。アメリカ聖公会全体がそういう組織に変わるのはこれから長い時間がかかるだろう。しかし新しいリーダーを迎えた巨大な組織に新しい風が吹くことはまちがいないと思う。

そしていつか、すべての聖公会の教会で同性愛者やその家族が自然に礼拝に出席できるようなる日がくることを願っている。