お出でくださいまして。
仙台は青葉城址で地震に遭いました。
横浜へ戻り、その事を話すと、
「それはたいへんでしたね。私は…………」
ほとんどの人がビックリはしながらも、
聞く前に自分の話をし始めました。
普段通りといったら普段通りなのかもしれませんが、
ちょっと違った気がしていました。
30日経ってようやく気が付いたことがあります。
関東以北の人は全員被災者なんだと。
岩手、宮城、福島の方々のような大きな被害には遭っていないのですが、
老若男女ほとんどの人が多くの初めてを経験しました。
今までに体験したことの無い大きな揺れ。
停電で真っ暗になった街。
交通麻痺で帰宅できなくなったこと。
通信遮断での家族の安否確認ができないこと等を、
いっぺんに経験しました。
しかし、
震源地周辺の被害から比べると実害がないに等しいので、
今日では被災したことを無意識のうちに封印しているか、
全くなんでもなかったと思い込んでいるように感じます。
地震で身体を揺すられたのではなく、
脳を揺すられていたのでしょう。
どこかが違っているように思います。
今私たちができる事は何かを考えました。
ボランティア活動や義援金を送ることも意義ある事ですが、
直ぐ側にいる無意識の被災者に、
「あなたも被災者なんですよ。怖かったでしょ。不安になったでしょ。決して恥ずかしいことではないですよ」と声をかけ、
その時の話を聞いてあげることも素晴らしい活動ではないかと思います。
特に小さな子ども達は話す機会もなく来てしまっているように思います。
しゃべることで、
話を聞いてあげることで、
閉じ込めてしまったかもしれない不安や恐怖心をちょっとは拭い去ることができるのではないでしょうか。
答えを出す必要はないと思います。
「そぉう。辛かったよね。怖かったよね」
とその子の、その人の気持ちを感じてあげればよいと思います。
ほとんどの人が持っている共通の話題。
声をかけやすい環境がもう1ヶ月はあると思います。
微力ですが、
少しでも聞かせてもらうよう努めたいと思っております。
ありがとうございます。
さぁ、『湯ん坊』とお風呂に入ってリフレッシュ。
また体験を共有して
心を立て直そうとするかのように。
今できる事は沢山ありますね。