私は目の大きい人がとても苦手である。
女性もそうだが、特に目の大きい男性を見ると圧倒されるのだ。そのデカい眼で脅されれば、私はポチみたいに大人しくなる(悲)。
目のデカい人間が同じ生き物だとは、到底思えないのだ。
若い頃はとても視力が良かったから、若く瞳の大きい女性を近くで見ると、目の縁の化粧の境までがハッキリと確認出来たもんだ。それ以来、瞳の大きい女性を敬遠するようになった。
元々目の小さい日本人は、その神から授かった繊細で作りの整った目をコンプレックスに感じるのだろうか。わざわざ大金を支払い、整形手術して目を大きくし、日本人離れした外人セレブみたいなド派手な顔立ちにして、奇怪な自己満足に陥る女性が少なくない。
しかしシリコン胸と同じで、往々にしてその整形という企みは失敗し、再び顔に不自然に埋め込まれたシリコンを抜き出すハメになる。
これこそが、整形のパラドクスという悲しい連鎖なのだろうか。
matt君とその父親
地上波で朝のワイドショーを見てたら、今年から読売ジャイアンツの投手コーチを務める事になる桑田真澄氏と、その息子(次男)が映し出されていた。
そのツーショットに、私は背筋が凍りついた。
桑田氏の息子のmatt君の事は噂では聞いてたし、顔の整形の噂も聞いていた。日本人離れした顔だちの事も知ってはいた。
でも正直言って、ここまで酷いとは思わなかった。日本人離れというより、人間離れした”凍りつくマネキン”に見えた。
両眼はCGで描いた様に大きく、額はまるでシリコンプレートを入れた”令和のフランケンシュタイン”に映る。
”桑田の息子、整形”で検索すれば、色んな噂が書かれてる。
当然だ。ネット上の噂は噂に過ぎない。しかし、高校生の頃の彼の写真を見ると、整形を繰り返してるのは明らかで、整形手術もここまでやればアッパレでもあり、ある種の犯罪でもある。そう思える程の変わり様ではあった。
確かに父の桑田氏は、甲子園のスターではあったがイケメンとは言い難く、特に巨人に入団した経緯が経緯だっただけに、常にマイナスのイメージが入団当初から植え付けられた。
やくみつるの4コマ漫画では徹底的に痛めつけられ、見てる方が哀れに思える程だった。
薄暗い眼差しと無機質に映る一重の瞳。
顔一杯に散りばめられたホクロは桑田氏の苦悩を物語ってる様だった。陰湿なイメージはいつしか、桑田氏の暗いキャラとピタリと重なるようになっていく。
多分、息子はそういった悲しい父親の影を眺めながら育っていったのであろうか?
その口惜しい気持ちが、今のmatt君の無機質のマネキン顔に、神様が敢えて作り直したとしたら?
これ程の皮肉もないだろうか。
でも、見た目ほどmatt君は悪い人間なのだろうか。
父親の桑田氏はメディアが作り上げたイメージ程には悪くはない。むしろ、しっかりとした”理屈で野球を語る”大人ではある。
しかしなぜ、息子のmatt君は顔を作り変えるという暴挙をしでかしたのか?
人は変わる事で生き延びてきた。顔の変異も進化と考えれば悪い事でもない。
しかし桑田氏とその息子さんには悪いが、そういった負の事情があったとしても、田舎者の私は2人のツーショットには刺激が強すぎて、悍ましさと同時に吐き気がした。
あまりに具合が悪くなったので、晩飯をとるとすぐに寝込んでしまった。
夢の中で〜もう1人のクワタ君
夢の舞台は、川のほとりにあるキャンプ場だった。
ある若い男が私の方に近づいてきた。matt君ほどに露骨に気持ち悪くもなかったが、目がパッチリとした快活なイケメンに私には映った。
しかし、私には桑田氏の息子のmatt君だと確信した。そして夢の中にいたのは、間違いなく高校時代の彼だった。
近くで見る彼は、純朴そうで素直な青年に見えた。少なくとも浮ついた不良青年には見えなかった。
別に何の挨拶も話をする事もなく、2人でテントを黙々と組み立てていると、そこに、もう一人の若者がやってきた。
”オイ君たち、ここでひと儲けしようじゃないか。いいアイデアがあるんだ”
matt君の先輩みたいで、2人でコソコソと言い合っている。
私は嫌な予感がした。
matt君が私に近づいてきた。
”この賭けにボクは乗ろうと思う。貴方はどう思います?”
私は彼をその先輩らしき男から遠ざけ、2人で話し合った。
”俺はヤメといた方がいいと思う。明らかにアイツは怪しい”
”でも言ってる事は正しい。人は見かけじゃない”
”いや、奴が言ってる事も見た目も怪しいもんだ”
”お願いです。悪いようにはしませんから。ここはボクに任せて”
私は目の大きい押しの強い男に弱い。仕方なく私はmatt君に従った。
彼は先輩らしき男に近づくと、鋭い眼光で睨みつけた。
”ウソだったら承知しないぞ”
男はもっとキツい形相で、彼を睨みつけた。
”命を賭ける勇気が君にはあるのかな”
私はますます嫌な予感がした。
その時、夢から覚めた。
夢から覚めて〜本当のクワタ君
もう1人の本当のmatt君を見た様な気がした。
整形を施してない彼は、とても純朴な青年だった。しかし、どこにでもいる危険なギャンブルを好みそうな若者でもあった。
彼は整形という危険なギャンブルを犯す事で、”もう1人のクワタ”になりたかったのだろうか?
負のイメージが脳裏に強く焼き付けられた父親の影を払拭する為に、とった行為が整形だとしたら?
これほど単純で哀れなこともない。
彼の顔をひと目見れば、整形してるのは明確だ。しかし、それは彼自身の生き方の選択だった筈だ。
それは、もう一人のクワタとして生き延びる為の生存戦略と言えないだろうか。
しかし考えるほどに、悲しい物語ではある。結局、父親が行き着く先も息子が行き着く先も、同じ場所に思えるからだ。
確かに、matt君の顔は日本人離れしてはいる。しかし、4コマ漫画の桑田君と今のmatt君が全く同一人物に見えるのは、私だけだろうか?
桑田氏は、今年から読売巨人軍の投手コーチに就任する。何だか不安な船出を予感するような気持ち悪い夢だった。
今年の巨人軍がmatt君の将来みたいに、奇怪な船出にならない事を祈るばかりだ。
イメージそのものがとても薄い
読売巨人じゃなかったら殆ど記憶に残らなかったんじゃないのかね
清原を蹴って獲得するほどの選手でもなかったんだけど
実際にそうなったけど
転んだサン言ってるように
息子も中途な道を歩むんじゃないのかな
父桑田も訳わかんないギャンブルを結構したらしいけど
血は争えないのかな
巨人を蹴って、約束通り早稲田へ進んでたら彼の人生はいい方向に大きく変わったでしょうに。勿体ない事しました。
ま、勉強が出来ない人に推薦を出す早稲田も落ちぶれましたが、横槍を入れる読売も同類ですが。
でも若い頃に実力以上に目立ちすぎると、後が厄介ですね。