横浜美術館へ、『熱々 東南アジアの現代美術』展を観に行って来た。

かなりインパクトのある、カラフルなチラシで、前々から楽しみにしていた美術展である。
副題は、
Welcome to the Jungle
ジャングルとは、サンスクリット語で、無秩序な、という形容詞であるシャンガラからきた言葉だという。
東南アジアときいて、どんなアートが思い浮かぶか。
わたしの場合は自然との融合であった。これにきっと、何か社会問題が混ざり合うのだろうな、と。
アジアのアートに興味があったので、今回の展示を非常に心待ちにしていた。
Arahmaiani/ Crossing Point (2011)
チケット売り場上空から垂れた大きな布。カラフルな布には、アラブ文字で何か単語が記されている。

これは、アラブ文字を使用して、カタカナの様に音を文字に変換している。
アーティストのアラフマヤーニは、テロや恐ろしい事件を想起しやすいアラブ文字で、平和、愛、故郷、正義などといった不安を取り除く、あたたかい言葉を連ねているのだ。
理解がうまくいかない時、つまりコミュニケーションの不足は、ねじれた関係を引き起こすことがある。
解説を読み、なんだかほっとした。
愛や平和といった言葉だとわかった瞬間の安堵だ。
アラブ文字を皆が読める様にというわけでは無いのだが、ここではじめて、双方の理解ができたように思える。
Araya Rasdiarmrearnsook / Thai Medley 1.2 and 3 / 2002
死体安置所のベッドに横たわる女性の痛い。華やかな模様の布をかけられ、静かに眠る。
その間を、恋物語『イナオ』を歌いながら、歩く。
かつて恋をしていた少女だったことを忘れないようにと、既に亡骸となった身体に訴えているようだ。
本作品は、三つの映像をまとめている。それぞれの歌が重なり合い、三重奏となる。
静かな、作品。
わたしは、何故か沖縄を思い出した。
Tran Luonh / Red Scarf / Welts / 2010
赤い布を用いた映像作品。本来ならば実際に演じる。
一枚の布をひらひらさせ、ぴしゃりと鞭打つ。そのミミズ腫れの形を楽しむ。
痛い。
Lee Wen / World Class Society / 1999
ワールドクラスという言葉は、よく聞く単語であるが、果て、なにをもってワールドクラスと言えるのだろうか?
あなたがすむ社会は、ワールドクラスか?と、問う作品。
テレビ画面にから大きな白い布製のトンネルが繋がっている。それを覗き込み、曖昧にしか見ることの出来ない映像を楽しむ。
今回、上記の質問に対するアンケートに答えると、バッチがもらえるというので参加した。
壁に貼られた解答用紙には、海外からの意見も多かった。
Phuan Thai Meng / Truly Malaysia / 2010
データを読み込んでいる、インターネットの画面を描いた油彩。
データは重いから、すぐにアクセス出来ない。これを社会の不安と絡めているのが面白かった。
そして、写真と見間違う程、繊細な油彩だった。
美術展は、全体的にエネルギッシュでグロテスクだった。
日々の暮らしや社会問題を反映した、少しニヒルな作品が多い。
人は芸術作品に様々な思いを込めているのだなぁと、興味深かった。

※作品リストに、アーティストの出身国を記載してほしかった。
土曜日にも関わらず、会場はガランとしていた。皆、あまり興味が無いのだろうか。土曜日は高校生以下は無料である。ぜひ、足を運んでもらいたいと思う。とても良い展示だった。

かなりインパクトのある、カラフルなチラシで、前々から楽しみにしていた美術展である。
副題は、
Welcome to the Jungle
ジャングルとは、サンスクリット語で、無秩序な、という形容詞であるシャンガラからきた言葉だという。
東南アジアときいて、どんなアートが思い浮かぶか。
わたしの場合は自然との融合であった。これにきっと、何か社会問題が混ざり合うのだろうな、と。
アジアのアートに興味があったので、今回の展示を非常に心待ちにしていた。
Arahmaiani/ Crossing Point (2011)
チケット売り場上空から垂れた大きな布。カラフルな布には、アラブ文字で何か単語が記されている。

これは、アラブ文字を使用して、カタカナの様に音を文字に変換している。
アーティストのアラフマヤーニは、テロや恐ろしい事件を想起しやすいアラブ文字で、平和、愛、故郷、正義などといった不安を取り除く、あたたかい言葉を連ねているのだ。
理解がうまくいかない時、つまりコミュニケーションの不足は、ねじれた関係を引き起こすことがある。
解説を読み、なんだかほっとした。
愛や平和といった言葉だとわかった瞬間の安堵だ。
アラブ文字を皆が読める様にというわけでは無いのだが、ここではじめて、双方の理解ができたように思える。
Araya Rasdiarmrearnsook / Thai Medley 1.2 and 3 / 2002
死体安置所のベッドに横たわる女性の痛い。華やかな模様の布をかけられ、静かに眠る。
その間を、恋物語『イナオ』を歌いながら、歩く。
かつて恋をしていた少女だったことを忘れないようにと、既に亡骸となった身体に訴えているようだ。
本作品は、三つの映像をまとめている。それぞれの歌が重なり合い、三重奏となる。
静かな、作品。
わたしは、何故か沖縄を思い出した。
Tran Luonh / Red Scarf / Welts / 2010
赤い布を用いた映像作品。本来ならば実際に演じる。
一枚の布をひらひらさせ、ぴしゃりと鞭打つ。そのミミズ腫れの形を楽しむ。
痛い。
Lee Wen / World Class Society / 1999
ワールドクラスという言葉は、よく聞く単語であるが、果て、なにをもってワールドクラスと言えるのだろうか?
あなたがすむ社会は、ワールドクラスか?と、問う作品。
テレビ画面にから大きな白い布製のトンネルが繋がっている。それを覗き込み、曖昧にしか見ることの出来ない映像を楽しむ。
今回、上記の質問に対するアンケートに答えると、バッチがもらえるというので参加した。
壁に貼られた解答用紙には、海外からの意見も多かった。
Phuan Thai Meng / Truly Malaysia / 2010
データを読み込んでいる、インターネットの画面を描いた油彩。
データは重いから、すぐにアクセス出来ない。これを社会の不安と絡めているのが面白かった。
そして、写真と見間違う程、繊細な油彩だった。
美術展は、全体的にエネルギッシュでグロテスクだった。
日々の暮らしや社会問題を反映した、少しニヒルな作品が多い。
人は芸術作品に様々な思いを込めているのだなぁと、興味深かった。

※作品リストに、アーティストの出身国を記載してほしかった。
土曜日にも関わらず、会場はガランとしていた。皆、あまり興味が無いのだろうか。土曜日は高校生以下は無料である。ぜひ、足を運んでもらいたいと思う。とても良い展示だった。