マスク

いつもあんなに自分が病んでいる事を認めないひいばあが、何とマスクをしていたのです。
夕方の片付けタイムでばあちゃんに、ひいばあが自らマスクをするなんて珍しい！！と言ったら、自らではなくやはりそれまでにちょっとあったらしいです。

前の日からエホエホと咳き込んでいて、しかも(風邪じゃないからと)人に向かって咳をするので(一応殿方に向かっては咳をしないので、必然的に嫁に集中砲火になる)、堪りかねたばあちゃんが翌朝マスクを差し出して、これをつけてと言ったそうです。
ひいばあ『マスクなら俺も買って来て持っているから、要らねぇ』
ばあちゃん『持ってても付けないなら、今これを使って。』
ひいばあ『自分のを使うからいい』
ばあちゃん『でももう(パッケージを)開けてしまったから、これを使って』
・・・と押し問答の末、ばあちゃんのマスクをひいばあが付けたのですが、あごにかけるだけ。
え～それじゃあ意味ない！とばあちゃんが呆れたところで、じいちゃんが『マスクはそんなところに付けるもんじゃねぇだろ』と一喝。
てな訳で、私がひいばあを見た時には、素直にお口にマスクをしていました。

負けてマスクをする事になったひいばあは、ばあちゃんに『あんたも年取ったらこうなるんだよ』と捨て台詞。
ボケたら仕方ないけれど、意識がちゃんとあるうちは絶対そうならないと、ばあちゃんと私は誓い合ったのでした。