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誰も書かない「ハリウッド・ハワイ・米国」の本音トーク

Information about Hollywood, Hawaii and the U.S. 

人種差別(2)/ Racial Discrimination

2009-08-03 | 米国事情


この国でイークォル・ライツ(equal rights / 平等の権利)、イークォル・オポチュニティ(equal opportunity / 平等の機会)が叫ばれてからかなり久しい。でもWASP(ワスプ / White Anglo-Saxon Protestant / 白色の皮膚を持った人々)がいまだに優位な社会的地位にあることには変わりない。人々はこのことは絶対口にはしないが歴然とした事実である。

ただ、これも「色のついた人種」(今はこの表現は使わないが、つい数年前までは黒=黒人、緑=南米人、黄=アジア人、赤=インディアンとよんでいた)にとって一つだけ差別されない解決策がある。地位や名誉を重んじるよりは、どれくらい金を持っているかどうかで「尊敬」される・されないという、かなり分かりやすい社会であるから金持ちになれさえすればよい。現に有名人で大金持ちになっている黒人に対する皮膚の色の差別は全くといっていいほどない。タイガー・ウッズ(Tiger Woods) しかり、マライア・キャリー (Mariah Carey) しかり、スポーツ界、芸能界、その他の分野にワンサと存在する。ただ有名であっても金がなければ尊敬されない。よい例が最近亡くなったマイケル・ジャクソン。彼は破格の大金持ちとして長年エンターテイメントの世界で君臨していたが一時期莫大な借金が判明すると人々の態度は一変、「尊敬」から完全に遠のいてしまった。子供虐待疑惑よりは裕福かどうかのウエイトがかなり重かったように感じる。

"Money talks." (金は物言う。地獄の沙汰も金次第。)とはよくいったものだ。戸籍がない、離婚・再婚が限りない、色々な血が混ざり合った様々な人々、嘘・本当の事実を立証することが全く不可能などなど社会において「人を信用するにはキャッシュのみ」というのが現状。

人種差別が一番きついのがハリウッド製作の映画。主人公、主役男優・女優をよく見てほしい。ワスプである。時々、黒人の主役・準主役というのがあるがこれもかなり計算されて作られている。今年制作されたメジャーのフィルム36本 (漫画4本を除く)を調べてみたら案の定、白人以外の主役・準主役の映画はデンゼル・ワシントン(Denzel Washington) の1本だけだった。でもワシントンはアカデミー賞主演男優賞を獲得していてリッチだから「黒人」とは見なされないのである。

これで思い出したのが俳優 Sessue Hayakawa (早川雪洲)である。日本では1957年の映画『戦場にかける橋(The Bridge on the River Kwai) 』(音楽「クワイ河マーチ (The River Kwai March) 」が世界的に大ヒット)でアカデミー助演男優賞にノミネートされて知られているが、それを40数年さかのぼる1910年代の中頃にはすでに白人(英国人)チャーリー・チャップリン(Charlie Chaplin) と人気を2分するほどのハリウッドの大スターだった。残念な事にこちらの映画史には第二次世界大戦・戦前の大スターは Hayakawa のところでも居候をしたことのある駆け出しで早くして亡くなった白人(イタリア人)ルドルフ・ヴァレンティノ(Rudolph Valentino) となっており、「早川」の名前はほとんど紹介されていない。#YS


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