今年もやはり、同じ木でありながら、紅葉している所とまだ緑の所がある。

手前の方は紅葉していて、びっしりと固まった実が生っている。

草刈りの終った河川敷には、葉を落した桜が濃い影を落としている。

その先に水音がし、龍池弁天からの水が流れ落ちている。

アンデスの乙女があった所のムクゲは、かなり枝を刈り込まれている。
その根本に紫の花が拡がっている。

その小さな花は、ムラサキカタバミのようだ。

金属製の柵の下の方に細いロープがあり、横に這ったあと下に垂れている。
先端は細くなり切れているが、その直ぐ下に古い切株がある。
もしかするとこれがアンデスの乙女の切株かと思った。

しかし、それにしてはかなり朽ちている。
周囲を見ても他にそれらしきものは、見当たらない。

もしかすると、アンデスの乙女は伐られたのではなく、枯れてしまったのかも知れない。
名前は間違っていたが、アルプスの乙女と書いた札がつけらていた。
そんな木を切る理由は、ないような気がする。
そばにあるムクゲは残され、剪定もされているのでなおさらである。