川越雑記帳2(川越見て歩き)

川越藩士の神隠し


「川越藩士の神隠し」 第42回企画展関連歴史講座資料 川越市立博物館 2015年

 安政5年(1858) 川越藩士皆川市郎平の神隠し
 記録者:入間郡赤尾村(現坂戸市赤尾)名主林信海…同年6月15日作成
 期 間:安政5年3月25日~5月12日(45日間)
  ※川越市立博物館 学芸員 宮原一郎氏の釈文を読み下し文にした。

三月廿五日夜、年齢五十計りにて惣髪の男、鼠色の衣服・脚
半・草鞋の儘にて参り、起き出し候様申すにつき、掾先迄出で候
事は覚え居り候へ共、其後一向何事も相覚え申さず処、伊豆国
水戸浜とか申す処へ至り、猟師町を多く通り、海手へ出で候処、
此所にて大き成る魚を調い引き裂き候て、連の男と共に食し、夫より海
岸大岩の上を永く通り、高山へ登り、目の下に大海を見下し、
時に旭出で候を拝み、高山を下り、暫く田舎道を通り、夫より吉田
の渡しと唱え候舟渡しを渡り、連のもの舟賃両人分払い、
夫より何と申す所か一向存じ申さず処を数十里参り、沼
津の御城下大手先へ出で候、其時連のもの申し候には、城
中よりあの如く不浄の気立登り候、是は城主廿六歳に
成り候処、此度卒去にて未だ発しには相成らず候義と存じ候趣
申し候由、夫より原吉原辺へ参り、又々跡へ戻り沼津宿外れ

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