こんばんは、ジニーです。
いつの間にか12時過ぎちゃいました。
仕方ないです、チャゲアスのライブDVD観てたんで、そうなりますよ。
さてさて、遅くなりましたが11月のノルマ3冊目。
読み終わったのは12月になってからですが、まあ大目にみてください。
今回読んだのは、藤原伊織さんの「ひまわりの祝祭」。
「テロリストのパラソル」以来、2冊目の藤原作品です。
「テロリストのパラソル」の感想はこちら
主人公は30半ばの男、秋山秋二。
天才という呼ばれた過去を持つこの男は、プラスチックのようなツルツルな生活を送り続けています。
実に無味乾燥な自堕落な日々。
コンビニの恩恵を受け、虫歯にさいなまれる日常。
そんな男があれよあれよとハードボイルドな波に呑まれていく。
変なおっさんとしか印象のなかった人が、ギャンブルで勝つわ、銃の腕はあるわ、
何ともかっこいい無頼漢になるなんて想像できませんよw
本作は、ゴッホ(ファン・ゴッホ)の「ひまわり」という絵をめぐって
物語が進んでいきます。
誰も知らない幻の「ひまわり」。
その行方を、7年前に自殺した妻が知っていた。
これがハードボイルドな時間を過ごすことになるきっかけになります。
美術的はもちろん、商業的な価値も莫大な幻の「ひまわり」は
いったいどこにあるのか?
妻の自殺のショックでその当時の記憶があいまいになっている秋二の
その霧がかった記憶の中にヒントが眠っているため、やくざな組織から
監視され、脅され、命の危険まで晒されます。
前回読んだ「テロリストのパラソル」でもそうでしたが、
藤原さんの作品は、本当に登場人物が魅力的。
誰に寄らずとも確固たるキャラの立ち位置をもって、物語を彩ります。
先ほど命の危険と書きましたが、一枚の買いがをめぐり命が
天秤にかけられるのです。
僕はここに本作のとてつもないテーマを見た気がしました。
いわば、
時代を越えて生き続ける絵画の価値と、
時代を繋いでいく人間の命の価値、
この二つを天秤にかけたときに、掲げられるのはどちらなのか?
このテーマに向けて、物語は終焉に向かい加速度をつけて展開していきます
そして、最後に秋二が下した決断。
プラスチックのようなツルツルな生活を送っていた人間の下す
人間臭い最後の決断。
ハードボイルドはそんなにたくさん読んでいるわけではないですが
こういう本がハードボイルドの教科書というのだと思います。
自分の信じたものを信じ抜く強さ。
僕はやはりここに、どうしようもないかっこよさを感じるのです。
そして、自分もそうでありたいと思うのです。
どんなに時代が廻ろうとも、こういう部分は失くさずにいたいなと
男としてあこがれる部分を見せつけられた作品でした。
いつの間にか12時過ぎちゃいました。
仕方ないです、チャゲアスのライブDVD観てたんで、そうなりますよ。
さてさて、遅くなりましたが11月のノルマ3冊目。
読み終わったのは12月になってからですが、まあ大目にみてください。
今回読んだのは、藤原伊織さんの「ひまわりの祝祭」。
「テロリストのパラソル」以来、2冊目の藤原作品です。
「テロリストのパラソル」の感想はこちら
主人公は30半ばの男、秋山秋二。
天才という呼ばれた過去を持つこの男は、プラスチックのようなツルツルな生活を送り続けています。
実に無味乾燥な自堕落な日々。
コンビニの恩恵を受け、虫歯にさいなまれる日常。
そんな男があれよあれよとハードボイルドな波に呑まれていく。
変なおっさんとしか印象のなかった人が、ギャンブルで勝つわ、銃の腕はあるわ、
何ともかっこいい無頼漢になるなんて想像できませんよw
本作は、ゴッホ(ファン・ゴッホ)の「ひまわり」という絵をめぐって
物語が進んでいきます。
誰も知らない幻の「ひまわり」。
その行方を、7年前に自殺した妻が知っていた。
これがハードボイルドな時間を過ごすことになるきっかけになります。
美術的はもちろん、商業的な価値も莫大な幻の「ひまわり」は
いったいどこにあるのか?
妻の自殺のショックでその当時の記憶があいまいになっている秋二の
その霧がかった記憶の中にヒントが眠っているため、やくざな組織から
監視され、脅され、命の危険まで晒されます。
前回読んだ「テロリストのパラソル」でもそうでしたが、
藤原さんの作品は、本当に登場人物が魅力的。
誰に寄らずとも確固たるキャラの立ち位置をもって、物語を彩ります。
先ほど命の危険と書きましたが、一枚の買いがをめぐり命が
天秤にかけられるのです。
僕はここに本作のとてつもないテーマを見た気がしました。
いわば、
時代を越えて生き続ける絵画の価値と、
時代を繋いでいく人間の命の価値、
この二つを天秤にかけたときに、掲げられるのはどちらなのか?
このテーマに向けて、物語は終焉に向かい加速度をつけて展開していきます
そして、最後に秋二が下した決断。
プラスチックのようなツルツルな生活を送っていた人間の下す
人間臭い最後の決断。
ハードボイルドはそんなにたくさん読んでいるわけではないですが
こういう本がハードボイルドの教科書というのだと思います。
自分の信じたものを信じ抜く強さ。
僕はやはりここに、どうしようもないかっこよさを感じるのです。
そして、自分もそうでありたいと思うのです。
どんなに時代が廻ろうとも、こういう部分は失くさずにいたいなと
男としてあこがれる部分を見せつけられた作品でした。
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