ジニーの、今日も気まぐれな感じで・・・

気負わず、気取らず、ありのまま。
ゆるりと思ったことを書いていってます。
お気に召したらうれしい限り。

歌野晶午 『密室殺人ゲーム王手飛車取り』 読了

2022年12月31日 23時11分00秒 | 読書
こんばんは、ジニーです。

お酒を飲みながら大晦日を過ごしております。
そんな中での、読書感想です。

今回は歌野晶午さんの「密室殺人ゲーム王手飛車取り」です。
歌野晶午さんといえば「葉桜の咲く季節に君を想うということ」が
一番知られてると思いますが、その作品を
読んでいる頃から本作は気になっていました。

もちろん内容がだいぶハードなのは知ってましたが、
なかなかに嫌な設定でしたね。


本作はネット上で繰り広げられるリアル推理ゲームが
設定となっています。
つまり顔も名前も何も知らない4人が交代で出題者となり
問題を出すのですが、リアル推理ゲームなので、
実際に殺人を起こしているのです。
ようは、ゲームのために無作為に殺人を犯している
という集団になります。

多分この設定で受け付けられない人も
いるのではないかと思います。
ただ、ミステリ作品として割り切ってみた時に、
いくつもの謎解きを一つの作品に詰め込んだような
贅沢な内容になっているのも事実です。

謎解きに目を向けた時に、詰め込んだからと言って
レベルの低いものが用意されているかというと
そうではなく、かなりハイレベルなものが用意されていて
本当に贅沢な内容なんです。

さらに、どんでん返しのような展開も用意されていて、
読み手を徹底的にミステリの沼に引きずり込んでくれます。
あとあと読み返すと伏線もちゃんと張られているし
なんかもう、やられっぱなしだなと感じてしまいました。


確実に読み手を選ぶ作品だと感じますが、
ミステリと割り切れる人なら一度は読んでみて損はないと思います。
とことんミステリに体も脳みそも預けたい方は
ぜひ手に取ってみてください。







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